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しばらくカタログから姿を消していた汎用価格帯の大口径ダイワ製ベイトリールがジリオンTW150として復活しました。近年のダイワ機には無かった遠投性能で、36mm大口径スプールと大型TWSの恩恵で飛距離は抜群です。加えて大型ボディとロングハンドルにて巻き上げパワーも小型機に比べ明らかに強く抵抗の強いルアーの巻き上げが楽になっています。
ただ重めのルアーに最適化している分、14g以下のルアーは若干投げ難くブレーキを強めないとバックラッシュやスプールからの糸浮きが多発します。また飛距離は問題無いのですがスティーズHLCやアンタレスのようなフラッグシップ機に比べるとキャスト時のスプールの唸り音が大きくハイエンド機のような高級感は感じ難いでしょう。飛距離は出ない事は無いのですが、どちらかと言うと大遠投より、重量も重く巻き抵抗の大きなビッグベイトのようなルアーに適したリールと感じます。
今回は軽量ルアーでは若干ピーキーなものの重量級ルアーを投げ易くパワーに溢れる26ジリオンTW150を紹介します。個人的な評価は以下の通りです。
| ★5が満点 | |
| キャスト性能(7g) | ☆☆☆☆☆ |
| キャスト性能(10g) | ★☆☆☆☆ |
| キャスト性能(14g) | ★★★☆☆ |
| キャスト性能(21g以上) | ★★★★★ |
| ライントラブル耐性 | ★★★☆☆ |
| 剛性感 | ★★★★★ |
| 巻物適正 | ★★★★★ |
| コストメリット | ★★★☆☆ |
目次
26ジリオンTW150の特性

外観は21ジリオンSV TWと全く変わりませんが、後述の通りサイズは全く異なります。
スプール
スプール外観


スプールは36mm径×24mm幅と大口径スプールであり、34mm径のSV BOOSTとの比較でもスプール径は一回り大きなスプールになっています。


ただスプール幅に関しては24mmとなっており従来通りです。実測値でも25.2mmと21ジリオンSV TWと差は有りませんでした。


スプールのハンドル側を見てみるとピンが長く今までに見ない特殊な形状となっています。


またブレーキ構造はBOOSTとなっており金属スペーサー付きの2段構造となってます。25タトゥーラ200のような固定マグではありません。
スプール重量


スプール重量は36mm径としては意外に軽く18.6gとなっています。意外でしたが34mm径のMAG-Z BOOSTである22ジリオンHDと3gほどしか変わりません。


ただ糸巻後の重量は巻き量が多い分で重く、フロロ16lb×120mだと38.3g、PE2号×200m+フロロ16lb×10mで29.5gです。
なおメーカー推奨の上限糸巻き量はフロロ16lb×125mとフロロなら指定通り巻けましたが、PEはメーカー推奨2号×230mに対し200mが限界でした。なお、上記はフロロとPEの上限の糸巻き量でスプールがパンパンの状態です。快適に使用したいなら上記から更に1割ほど糸巻き量を減らす事をお勧めします。
巻くラインはPE一択
26ジリオンTW150のような大型魚を対象としたリールに関してはベイトであっても、もはや巻くラインはPE一択かと思います。というのもフロロやナイロンのモノフィラメントラインでは20lb以上を使うと遠投性能が著しく落ち、せっかくのリールの性能が台無しになるためです。逆に20lb使うなら近距離の10~20m以内でしか使わないですよね。ならリーダー10〜20mのPEの方がコスパも高く遠投性能も犠牲になりません。
初心者でも対応可能なベイトPEの導入法を上記リンクに載せておきます。リーダーを10~30mにすることで近距離キャストの操作感はモノフィラメントのままで、遠投性能と軽量ルアーのキャスト性能が劇的に向上します。コスパも抜群です。
またベイト用のPEとしては最近ではガイダスPEX9が扱いやすい上にコスト面でもお勧めです。26ジリオンTW150なら、とりあえずは2号PEをお勧めします。更に耐久性を求めるのであればシンジX9がお勧めです。
またワーム系を使うなら高比重PEを強くお勧めします。直近でリリースされたエクスレッドPEの2号がお勧めです。30mほど他のPE2号を下巻きにし、残りをエクスレッドPEとフロロリーダー10〜20mほどで組み合わせて下さい。
アンタレスに匹敵する遠投性能

26ジリオンTW150の特徴は遠投性能でしょう。14g以上のルアーなら遥か彼方にぶっ飛びます。またキャスト時の抜け感も良く気持ち良く飛びます。ただ後述の通りスプールが高回転になった際は、若干ノイズが大きめです。
フロロではピーキー

問題なのがフロロ通しのセッティングです。近年ではPEの普及により16lb以上のフロロを通しでスプールに巻く人は減っていると思いますが、昔から、このセッティングを続けている人もいるかも知れません。が、26ジリオンTW150を使うならPEへの変更を強くお勧めします。というのもバックラッシュが頻発するからです。

特に14g以下のルアーではキャスト時にスプールから糸が浮き易くブレーキ目盛も強めの12前後でないと安定しません。


が、目盛12前後だと飛距離が全然伸びず、バイブレーションの遠投でもルアーの失速感が酷いです。ただ、この設定で無いと空気抵抗の大きなスピナーベイトなんか安定して投げられません。


ブレーキ目盛さえ強めておけば、一応10g前後のLC1.5やワイルドハンチも扱えますが、快適とは全く言えないです。
PEだと扱いやすさ向上

26ジリオンTW150を快適に扱うにはPEが必須です。PEにてスプールを軽量化すると空気抵抗の大きな1/2ozスピナーベイトでブレーキ目盛りを7前後まで落としてもノートラブルで投げられます。


このPEセッティングならバイブレーションの遠投でも失速感を感じず、14gまでのルアーは快適に扱えます。

ただ、それでも10g前後のルアーでは糸浮きやバックラッシュが発生し易く、10g前後を快適に扱うにはブレーキ目盛を12前後まで上げる必要があります。

正直言って20g前後のルアーのキャストだけなら25タトゥーラTW200の方が安定します。LCコンセプトとはなっていますが、遠投するにはピーキーでトラブルが多く、むしろビッグベイトのような大型ルアーを近距離に投げるのに適したリールと感じます。
というのもPEで扱いやすく、かつ巻き上げパワーが非常に強い上に丸形では無くコンパクト型なので操作性も高いためです。
大型TWSがPEでも快適


26ジリオンTW200には大型のTWSが搭載されており、飛距離向上だけでなくスプール巻き取り時の引っかかりも抑制してくれます。いずれもPE2号をFGノットで結束した際の写真ですが、従来のTWSは巻き取り口が狭くPEだと結束部分が偶に引っかかる事がありました。
圧倒的な巻き上げパワー

26ジリオンTW150の特徴の一つが巻き上げパワーでしょう。大型ボディとロングハンドルの相乗効果で巻き抵抗が異常に大きなジータでもハイギアにも関わらず楽々と巻き取れます。ハンドル長は90mmと短いものの丸型リールの26リョウガの100番を上回るパワーです。
また巻き心地も悪く無く、アンタレスやカルコンには劣りますが、安価帯のタトゥーラとは比べ物にならない巻き感となってます。
メインギアの大きさ


メインギアについては非常に大きく39.1mmとなっており、21ジリオンSVの36.0mmより一回り大きなギアです。このギアの大きさも巻き上げパワーに繋がっていると思われます。


参考までにこのギア直径は26リョウガの100番やカルカッタコンクエスト200相当の大きさです。
価格帯以上の剛性感もフラッグシップには劣る
HYPER DRIVEデザイン以降はギアが△でなく凸の形状に変わり剛性感も巻き心地も上回っています。


この恩恵にて26ジリオンTW150は21ジリオンSVと変わらない巻き感となってます。。


なお同じようなギアでも安価帯のタトゥーラだと若干巻き心地は悪くなり、逆にシマノのフラッグシップ機であるカルカッタコンクエストだと桁違いに巻き感の上質さが上がります。
ドラグ音が有りの安心ファイトが可能


ダイワ機の有難い点は汎用価格帯の機種でもドラグ音が搭載されている事です。特に大物とのファイトではドラグを締め切ってファイトするなんて有り得ず、ドラグ調整しながらのランディングが必須です。この際、安価帯のタトゥーラのようなリールだとドラグ音が無く、糸が出てるか分かり難いのですが、26ジリオンTW150なら問題ありません。
大型リールの中では扱いやすい重量

26ジリオンTW150の重量は実測でも214gとアンタレスやバンタムぐらいの重さしかありません。そのため操作が必要な釣りでも問題無く扱えます。
ボディは大きいが丸形より握りやすい

左から26リョウガ100、26ジリオンTW150、21ジリオンSV TWです。26ジリオンTW150はボディの高さも前後の長さも21ジリオンSV TW以上ですがボディの高さに関しては26リョウガ100以下であり丸形よりは握り易い仕様です。

また上から見てみると26リョウガTW150は前後の長さは目立ちますが左右に幅広い訳では無く大きいものの、ビッグベイトなどの操作性も重視した設計と言えます。
パワフルで握りやすいグリップ

左から21ジリオンSV、17スティーズA、26ジリオンTW150のハンドルグリップです。ラウンドでない普通の形状のグリップとしては26ジリオンTW150のハンドルグリップは最大級のサイズでパワフルに巻き取れます。またラウンドでない分、繊細な操作が必要な釣りにも扱いやすく感じます。
勝手に変わらないブレーキ目盛り


安価帯のタトゥーラとは異なり26ジリオンTW150はブレーキ目盛りがボディサイドで無く下部に取り付けられております。タトゥーラのようにボディサイドに付いているとロッドを束ねて移動する際にも勝手に目盛が代わり釣り場に着いた一投目でトラブルになりがちです。
分解時にギアが取り出しやすい




左が26ジリオンTW150、右が24スティーズSV TWの比較です。軽量化のためなのか24スティーズSV TWでも旧型のシャフトであり、窪みに上からハンドルで押さえつける構造になっているためシャフトが変形します。そのため分解洗浄の際にシャフトの変形部分を削らねければギアが取り出せません。
26ジリオンTW150のようにHYPERDRIVEデザイン搭載以降の新型リールでは多くが対策されておりシャフトの変形がなくギアが取り出しやすくなりました。
価格以上のコストパフォーマンス
安価とは言えませんがスティーズなどフラッグシップ機に比べるとジリオンは手に取り易い価格で有り、またタトゥーラのように作りに荒さを感じることも無く、価格以上の性能と言えるでしょう。
デメリット
ロングキャストではスプールが唸る

少々残念なのがスプールが高回転になった際のノイズです。タトゥーラよりはマシですが、スプールが高回転した際、具体的に言うと遠投の際に激しくスプールが唸ります。Xやインスタにキャスト時の動画を載せているため参考にしてみて下さい。この点については慣れるしかありません。
ハンドルおよびレベルワインドは樹脂カラーのためベアリングに交換推奨

改造となるためメーカー保証の対象外とはなりますが、ベアリング追加で巻き感が大きく向上します。交換箇所は計4か所です。ハンドルには片側ずつの2ヶ所が対象です。


またギアボックスまで分解する必要がありますが、ウォームシャフトの両端2ヶ所を交換する事で巻き心地が大きく改善します
TWSがハードベイトの針に当たる

26ジリオンTW150はTWSが大きく他のTWS機よりもフックが干渉しやすいため要注意です。


ダイワのTWSはライン放出口が上下に動くため、リールにフックを引っかけると針先が当たり傷やフックが鈍る原因になります。私はジーニアスプロダクトのフックキーパーを使うことで防止しています。

要注意なのが26ジリオンTW150は大型魚を想定しているためかネジ止めの固着剤が異様なまでに強く普通のドライバーではネジを緩められずネジ穴が壊れる可能性があります。そんなに高い買い物ではないので、メーカー修理を依頼するハメになる前に精密ドライバーの導入を強くお勧めします。
他のリールとの比較
25タトゥーラTW200との比較
大口径スプール機としては昨年にリリースされた25タトゥーラTW200が性能として近いですが、正直に言って25タトゥーラの方が固定マグブレーキの恩恵かキャストは安定します。ただ安価帯のため巻き感も荒くキャスト時のノイズも煩く感じます。
その一方で26ジリオンTW150はもう少しピーキーですがPEを使えばマイルドになり、巻き感やキャスト時のノイズもタトゥーラよりも控えめです。
22ジリオンTW HDとの比較
もし1oz程度のヘビキャロなど遠投だけを考えているなら22ジリオンTW HDの方が扱いやすいかもしれません。22ジリオンTW HDは飛距離が出しやすい上に34mm MAG-Zスプールの特性としてバックラッシュし難い傾向にあり、結果として飛距離を出しやすく感じます。
1oz前後で遠投がメインなら22ジリオンTW HD、また巻き抵抗が大きいルアーがメインなら26ジリオンTW150をお勧めします。
まとめ

今回紹介の26ジリオンTW150は大口径ベイトリールとしては非常に総合点が高く、重めのルアーを使う際の巻き上げパワーも遠投性能も全く問題有りません。安価帯のタトゥーラのような作りの荒さも感じず、実用面では全く問題を感じないでしょう。ただLCコンセプトで遠投を重視している割にはスプール高回転時にはスプールが唸り易く、またフロロ通しではピーキーでバックラッシュが多発し飛距離も伸びにくく感じます。ボディも大型リールの中ではコンパクトに収まっており、どちらかと言うと遠投より巻き抵抗の大きな大型ルアーを近距離で扱うのに適したリールです。






