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アルミの堅牢ボディに新型ローターが搭載された23レグザ。なんと言っても価格が魅力で2万以下で購入出来ます。また新型ローターは巻き出しが軽く軽快に扱えるのが魅力であり、アルミボディの重さにて巻きも安定します。
ただ、やはり低価格帯のリールだけあって欠点も目立ちます。まずドラグが悪い。ドラグの初動も悪い上にベアリング追加による改良も出来ないため細糸では使い物になりません。またボディもモノコックで無いため巻き心地はカーボン樹脂ボディの23タトゥーラや20ルビアスにさえ劣ります。またベールもエアベールで無いためか構造が異なり、ラインローラー部との間に空間にゴミが溜まります。個人的にはもう少し費用を払ってでも20ルビアスのような中価格帯リールを買うべきと強く思います。
今回は基本性能は高くは無いものの、とにかくコストが魅力的な23レグザについて紹介します。
23タトゥーラの個人的な評価は以下の通りです
| ★5が満点 |
重量の軽さ | ☆☆☆☆☆ |
巻きの軽さ | ★★★☆☆ |
剛性感 | ★★★☆☆ |
ドラグ性能 | ★☆☆☆☆ |
トラブル耐性 | ★☆☆☆☆ |
コストメリット | ★★★★★ |
目次
23レグザの特性

低価格帯のためか汎用価格帯の白ケースともハイエンドの黒ケースとも異なる仕様となっています。
新型エアローター搭載

おろらく23レグザの目玉が新型ローターの搭載だと思われます。確かに重量級のスピニングとしては巻きは軽く巻き出しの重さも感じません。
ベールを起こした際の音


従来のエアベールではベールの開閉で音がありませんでしたが、新型ローターにて音付きになり、ベール開閉が分かりやすくなりました。
ベールのナットが消えた


ネジ穴が片面のみに変更されており、見た目の高級感だけでなく糸絡み防止にも効果があるようです。
ラインローラーにゴミが溜まりやすい


ローター部分は新型になったものの23レグザは低価格帯のためかエアベールを搭載しておらず、ラインローラー部分に謎の▼穴があります。この部分に糸に付着したゴミが溜まるため掃除が非常に面倒です。なおエアベール搭載の23エアリティなど他の機種ではこの▼穴は見られません。
マグシールドの巻き重りは少な目


マグシールドはピニオン部のみでありメインギアには導入されていないようです。マグシールドがギア部分にも導入されている22イグジストでは低速回転時の巻き重りが酷いのですが23レグザではマグシールドの巻き重りは少な目です。
剛性感は低くは無いがモノコック構造に劣る


23レグザはLTコンセプトの機種でありながらボディはモノコック構造になっていません。写真の通りボディにビスがあり、また逆転レバーも存在します。アルミボディの恩恵か剛性感は低いとは思いません。ただ、カーボン樹脂ボディであるものの23タトゥーラや20ルビアスといったモノコックボディの機種には巻き心地では劣ります。
重量の軽さ

23レグザはアルミボディだけあって重量は重めです。ライトゲームには適していませんがキャストと巻きを繰り返す釣りでは逆に、この重さによって巻きが安定します。
持ち重り感の軽減は感じない


23エアリティでは重量バランスが改善されギア部分に重心が来るよう設定されていますが、23レグザはスプール部分に重心が寄っています。従来品よりは完全されているのかも知れませんがバランスが良いとは思えません。


参考までにシマノスピニングの重心を乗せますが重心は中央を保っておりスプール側が重くはなっていません。
ドラグ性能は悪い

ラインが1秒で30cm出る設定でドラグを800gに設定し、そこから低速 (10cm/s)と高速(90cm/s)でのドラグ値を10回以上計測し、おおよその平均値を記載しました。手作業のためブレが非常に大きい実験ではありますが、結果は以下の通りです。
ドラグ速度 | 23 レグザ | 23 タトゥーラ | 20 ルビアス |
スプール径 | 45φ | 45φ | 45φ |
低速(10cm/s) | 700g | 700g | 600g |
普通(30cm/s) | 800g | 800g | 800g |
高速(90cm/s) | 1000g | 1000g | 1100g |
23タトゥーラ:23タトゥーラFC LT2500SS-QD
20ルビアス:20ルビアスLT2500S
価格帯の近い23タトゥーラや20ルビアスを比較対象としてテストしましたが、結果としては似たり寄ったりで、どれもドラグ性能が高いとは言えません。
ただ、23タトゥーラや20ルビアスはスプールへのベアリング追加にて劇的にドラグ性能が向上します。


ドラグ速度 | 23 レグザ | FB23 タトゥーラ | 23 エアリティ |
スプール径 | 45φ | 45φ | 48φ |
低速(10cm/s) | 700g | 600g | 500g |
普通(30cm/s) | 800g | 800g | 800g |
高速(90cm/s) | 1000g | 900g | 900g |
FB23タトゥーラ:23タトゥーラFC LT2500SS-QD ベアリング追加
23エアリティ:23エアリティPC LT3000
スプールにベアリングを追加した23タトゥーラは23エアリティに匹敵するほどのドラグ性能となっており、特にドラグ低速域での出だしが向上しています。


その一方で23レグザはスプールにベアリングが追加できずドラグ性能は悪い状態から改善できません。
糸がらみ防止パーツが無い


価格重視のためか少々残念な点がシャフトへの糸絡み防止パーツが付いていない事です。このためラインがスプールから落ちた際にはストッパーが無いためシャフトにラインが絡みやすくなります。
新型ローターによる回転防止パーツへのカバー


ダイワはベールを起こした際の回転防止を写真の突起で対応しており、ベールを起こした時だけ突起が出ることで回転防止の役割を果たしています。スピニングの釣りは全てPEの私ですが、爆風の際、一度だけローターの回転防止に糸が絡まったことがあります。困るのが、ここに糸が絡むと切る以外に選択肢が無い事。キャストした手元から切るハメになるのでライン巻替えに直結します。新型エアベールではこの部分が完全にローターで覆われているため、まずラインが絡まることは有りません
ツイストバスターⅢの効果は不明


ツイストバスターも改善されたと記載されています。言われてみると、シマノのスピニングより多少糸絡みが少ない気もしますが、その程度です。スピニングは、どうしても糸ヨレするのでこの点は諦めています
入手しやすいコスト
価格は確かに安いです。ですが巻き心地も価格帯並みであり、ドラグ性能も価格帯並みのためコスパが高いとは思えません。個人的にはもう少し高くても23タトゥーラや20ルビアスの購入をお勧めします。
デメリット
スプールにベアリングが追加できない


23タトゥーラや20ルビアスでもノーマルの状態ではドラグ性能が高くは有りませんがベアリングの追加によりハイエンド並みのドラグ性能に化けます。ただ23レグザは構造的にベアリングが追加できないためドラグ性能は価格帯並みのままで決して良い性能とは言えません。
ハンドルにはベアリング追加可能

ハンドルのカラーはベアリングへの交換で巻き心地が向上します。交換の個数は2点です。
ラインローラーにゴミが溜まりやすい


ローター部分は新型になったものの23レグザは低価格帯のためかエアベールを搭載しておらず、ラインローラー部分に謎の▼穴があります。この部分に糸に付着したゴミが溜まるため掃除が非常に面倒です。なおエアベール搭載の23エアリティなど他の機種ではこの▼穴は見られません。
リールスタンドが装着出来ない

傷の防止やフックキーパーとして愛用しているリールスタンドですが23レグザには付きません。ボディが小さい23イグジストSFでも装着できたのですが、23レグザは規格が異なり対応できないようです。
他のリールとの比較
23タトゥーラとの比較
ほぼ同価格帯である23タトゥーラとの比較です。

重量の軽さ | 23タトゥーラ |
巻きの軽さ | 23タトゥーラ |
剛性感 | 23タトゥーラ |
ドラグ性能 | 23タトゥーラ |
コストメリット | 23レグザ |
23レグザはコストに加え新型ローターによる巻きの軽さと耐久性が売りのリールです。が、巻き心地やドラグ性能については低価格帯のリールであり、申し訳ないですが、ある程度、釣りをしている人には使い物にならないリールと思います。
その反面、23タトゥーラはカーボン樹脂のボディですがモノコック構造の恩恵か巻き心地は上回っております。ドラグ性能に関しては23レグザと同等ですが、ベアリングの追加によりハイエンド並みの性能に進化します。多少値段は高くなりますが、その費用を払ってでも23タトゥーラの方をお勧めします。23タトゥーラの詳細は別記事で紹介しております。
まとめ

今回紹介の23レグザは
・新型ローターで巻きが軽く圧倒的コスパ
・アルミボディの重厚感はあるがモノコックボディでなく巻き心地は悪い
・ドラグ性能も悪くベアリング追加による改良も出来ない
とコスト以外の長所が殆ど無く申し訳無いですが、とてもお勧めは出来ません。マトモに使うには20ルビアスや23タトゥーラなど、せめてベアリング追加にてドラグ性能が改良出来る機種をお勧めします。