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これまでも8本撚りベースの高比重PEはダイワ、X BRADEからもリリースされて来ましたが、どれも私の一軍PEにはなりませんでした。原因として強度は確かに4本撚りベースに比べ高いものの、8本撚りベースの高比重PEはどれも柔らか過ぎて糸でルアーを操作し難いPEだった為です。私の好みは硬いPEであり、何度も当ブログでは言ってますが硬いPEでないと繊細なルアー操作を求められるバスでは使い所が難しく感じます。
そんな中、シマノから登場した高比重8本撚りベースのピットブルG9には全く期待してなかったんですが、いい意味で裏切られました。このピットブルG9は他の8本撚りベースの高比重PEに比べ硬いためルアー操作が快適です。加えて結束強度も4本撚りベースに比べ高いため、高比重PE4本撚ベースでは強度が弱過ぎて使い物にならなかった0.6号の細糸でも強度が問題になりません。4本撚りベースでは強度面で0.8号が限界でしたが、0.6号以下まで細くすることで軽いルアーを投げやすくなります。
当然、4本撚りベースに比べると柔らかく価格も高くはなります。また比重が1.2前後しかないため従来の高比重PEに比べ操作性は落ちます。それでも0.6号以下で扱う事で軽いルアーの操作性を上げてくれるピットブルG9を紹介します。
ピッドブルG9の特徴


なお以下にピッドブルG9の特性を紹介しますが、何度も4本撚りベースとか8本撚りベースといった単語を使用します。というのもPEラインの構成はややこしく
オードラゴンX4:4本撚り
ピッドブルG5:芯糸1本+4本撚り
アップグレードX8:8本撚り
オードラゴンX8:芯糸1本+8本撚り
ピッドブルG9:芯糸1本+8本撚り
と基本は4本撚りか8本撚りのPEですが芯糸の存在で5本撚りとか9本撚りとも呼ばれ、区別が付け難いと感じています。そのため以下では芯糸の存在は無視し、4本撚りベースとか8本撚りベースと表現します。
太さ


SV BOOST PEスプールに0.6号を75m巻いた時の写真です。ピッドブルG9の太さは規格通りでオードラゴンX8の0.6号×75mとスプールの笠は変わりません。


なおオードラゴンX8の0.8号も一般的なPEであるアップグレードX8の0.8号と同じ糸巻き量になります。どちらも0.8号×75mの写真ですが、いずれも僅かに0.6号よりはスプールの糸巻き量が増えています。
強度

0.6号をFGノットでの結束強度を測定した結果です。計測は5回行い平均、最大、最小の強度を示します。比較対象は同じ高比重PEであるオードラゴンX8です。
| ピッドブルG9 | オードラゴンX8 | |
| 表記 強度 | 0.6号 5.60kg 12.3lb | 0.6号 5.44kg 12lb |
| 平均 | 3.06kg 55% | 2.70kg 50% |
| 最大 | 3.40kg 61% | 3.20kg 59% |
| 最低 | 2.60kg 46% | 2.50kg 46% |
ピッドブルG9の結束強度はオードラゴンX8とは殆ど変わらない結果で、誤差程度ですが若干強いかな?って程度でした。
| オードラゴンX8 | アップグレードX8 | |
| 強度 | 0.8号 6.35kg 14lb | 0.8号 7.26kg 16lb |
| 平均 | 3.50kg 55% | 4.80kg 66% |
| 最大 | 4.00kg 63% | 5.25kg 72% |
| 最低 | 3.00kg 47% | 4.50kg 62% |
ただオードラゴンX8のような高比重PEは一般的なPEであるアップグレードX8に比べると明らかに強度が弱く、0.8号での比較ですが約1割は強度に差が出ます。
| ピッドブルG5 | オードラゴンX4 | |
| 表記 強度 | 0.8号 6.20kg 13.7lb | 0.8号 5.90kg 13lb |
| 平均 | 3.32kg 53% | 3.11kg 53% |
| 最大 | 3.90kg 63% | 3.50kg 59% |
| 最低 | 2.50kg 40% | 2.50kg 42% |
それでも4本撚りベースの高比重PEに比べると強度面では改善されており、特に最低値の底上げが見られます。
耐摩耗性

10号重り(35g)を1000番の砥石に吊るし、左右20cmを行き来できた回数を測定(1往復で2回とカウント)しました。計測は5回行い平均、最大、最小の強度を示します。
| ピッドブルG9 0.6号 | オードラゴンX8 0.6号 | |
| 平均 | 0回 | 0回 |
| 最大 | 0回 | 0回 |
| 最低 | 0回 | 0回 |
結果としては0.6号の太さでは、たった一度PEラインを手前から奥にスライドさせるだけで切れてしまいます。PEラインの種類の差が出ない程でした。
| オードラゴンX8 0.8号 | アップグレードX8 0.8号 | |
| 平均 | 2回 | 3回 |
| 最大 | 3回 | 4回 |
| 最低 | 2回 | 2回 |
ただ、これは太さの影響もあり0.8号だと多少は耐えれるようになります。なおピッドブルG9やオードラゴンX8のような高比重PEは一般的なPEに比べ耐摩耗性も劣る傾向にあります。
耐久性
耐久性については検証中のため少々お時間願います。
滑り性、糸鳴りの少なさと飛距離


顕微鏡による60倍写真での比較です。ピッドブルG9は中心の芯糸1本の周りを8本撚りで編んでいるため他の8本撚りと外観は変わらず表面凹凸も少な目です。


なお一般的なPEであるアップグレードX8も同様に表面凹凸は少ないですが4本撚りのピッドブルG5だと写真でも表面の凹凸が見えるほどです。
FGノットでの編み数
0.8号で堀田式FGノットを組んだ時の私の編み込み回数を記載しています。編み込み回数は上下に1回づつ編んだ際の編み数を2回と計上しています。そのため通常のFGなら編み込み数は半分になります。
| ピッドブルG9 | オードラゴンX8 | |
| 0.6号 | 25回 | 25回 |
ピッドブルG9はオードラゴンX8とは編み込み数は同じで問題ありませんでした。
| オードラゴンX8 | ピットブルG5 | アップグレードX8 | |
| 0.8号 | 25回 | 19回 | 25回 |
なお0.8号での結果も載せますが、FGノットに関しては標準的な8本撚りの編み込み回数で対応出来ます。4本撚りベースのピッドブルG5のように編み込み回数を減らすと摩擦が足りずノットが抜けるため要注意です。
伸びと感度

PE:7mを2kgで引っ張った際の伸び率の結果です。
| ピットブルG9 0.6号 | オードラゴンX8 0.6号 | |
| 伸び | 13cm | 13cm |
| 伸び率 | 1.9% | 1.9% |
まず高比重PE同士での比較ではピッドブルG9とオードラゴンX8に差は見られません
| オードラゴンX8 0.8号 | アップグレードX8 0.8号 | |
| 伸び | 9cm | 8cm |
| 伸び率 | 1.3% | 1.1% |
その一方で一般的なPEであるアップグレードX8との比較となると若干、高比重PEであるオードラゴンX8は伸びる傾向が見られます。だた微差のため実釣では大きな差は感じません。
硬さ
PEラインを何センチ水平が維持できるか検証しました。なおコーティングの影響をなくすため、5回ほどライン表面を爪で削った後に検証を行っています。


左がピッドブルG9の0.6号、右がオードラゴンX8の0.6号です。
8本撚りベースのPEだと柔らかく右のオードラゴンX8だと6cmしか水平を維持できませんがピッドブルG9だと9cmも水平を維持しています。


左がオードラゴンX8の0.8号、右がアップグレードX8の0.8号です。
これは0.8号での比較ですがオードラゴンX8は8本撚りベースとしては硬さは普通でアップグレードX8と硬さは変わりません。
実釣での操作性


なお実釣での操作性では高比重PE特有の糸自身の重みでラインがまっすぐ水面まで伸びる傾向が見られます。この点に関してはオードラゴンX8も同じです。ただ比重が1.23とピッドブルG5の1.40に比べ軽いためかピッドブルG9は若干、空中に舞う感じはあります。この点に関してもオードラゴンX8も同じです


ピッドブルG5だと比重が1.40と重めのため写真のようにラインスラックが作りやすいと感じます。なお一般的なPEであるアップグレードX8だと糸が空中に舞うためラインスラックを使ったワームのような釣りでは使い物になりません。
コスト
価格についてはお手頃感は有りませんが高いとは感じず高比重PEの中でも標準的です。75m×2回を使えると思えばフロロよりも安価と感じます。
オードラゴンX8との比較
| 細さ | 同等 |
| 強度 | 同等 |
| 耐久性 | 検証中 |
| 耐摩耗性 | 同等 |
| 滑り性 | 同等 |
| 硬さとトラブル耐性 | ピッドブルG9 |
| コスト | 同等 |
同じ8本撚りベースの高比重PEであるピッドブルG9とオードラゴンX8では基本性能に差は見られませんでしたが大きく異なるのが硬さです。オードラゴンX8は柔らかくピッドブルG9は硬いため、使用する釣りによって使い分けるのをオススメします。
ピッドブルG5との比較
| 細さ | 同等 |
| 強度 | ピッドブルG9 |
| 耐久性 | 検証中 |
| 耐摩耗性 | 同等 |
| 滑り性 | ピッドブルG9 |
| 硬さとトラブル耐性 | ピッドブルG5 |
| コスト | ピッドブルG5 |
同じ高比重PEでも4本撚りベースであるピッドブルG5との比較だと強度面ではピッドブルG9が優れますが、その反面、操作性の面では更に比重の高いピッドブルG5の方が有利です。個人的には基本はピッドブルG5の方が使いやすく、細糸が必要ですが強度が足りない分野のみピッドブルG9といった使い分けです。
まとめ

今回紹介のピッドブルG9は8本撚りベースの高比重PEとしては硬く操作性の高いPEです。他の8本撚り高比重PEでは柔らかすぎて使い難さを感じましたが、ピッドブルG9ならワームを使う事の多いバスでも十分に使用できると感じます。ただ4本撚りベースの高比重PEが比重1.40に対しピッドブルG9は比重1.20前後と若干軽いため、従来の高比重PEのような操作性はありません。従来の高比重PEよりは強度が高いため、細糸など強度面で不安のある分野での使用がお勧めです。


