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18イグジストから始まったモノコックボディが20ルビアスではカーボン樹脂で展開されました。これにて
・イグジストと同等の自重の軽さ
でルビアスの各番手がリリースされています。驚いたのがモノコックボディの効果であり、旧ラインナップのハイエンド品と全変わらない巻き心地となっています。またドラグ性能もポテンシャルが高く、ベアリングへの交換だけでイグジストやルビアスエアリティと同等の性能に化ける性能です。
ただしLTコンセプトにて全体的にギア比が上がった影響で巻き出しは若干重くなり従来モデルに劣ります。マグシールドの搭載数が多いFCモデル以外は更に巻き重りが増加します。また各番手の見直しにて2500番大のスプール径が48φから45φに小さくなっています。サイズ変更で軽量化されライトラインへの適正は上がっていますが、その反面、ライントラブルは増加しています。
LTコンセプトにてリールとしての特性は大きく変更されたものの、全体的には基本性能が非常に高くコストメリットも高い20ルビアスについて紹介します。
20ルビアスの個人的な評価は以下の通りです
★5が満点 | |
重量の軽さ | ★★★★☆ |
巻きの軽さ | ★★★★☆ |
剛性感 | ★★★★☆ |
ドラグ性能 | ★★★☆☆ |
ライントラブル耐性 | ★★★☆☆ |
コストメリット | ★★★★★ |
目次
20ルビアスの特性
![20ルビアス箱出し](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/586e6321d069a0ca082c8aba9e482f5d-985x1024.jpg)
ハイエンド品は黒いケースですが、ルビアスは汎用品としてのラインナップのためケースは白色となっています。
重量の軽さ
![20ルビアスの重量](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/6865ffefccc2508ac4e9e84a8ababf79-962x1024.jpg)
重量については軽量リールの中でもトップクラスであり、2500番のコンパクトサイズ(45φスプール径)で155gとなっています。スプール径が小さい分を含めても驚異的な数字と言えます。
軽快ではあるが、僅かに重くなった巻き出し
![20ルビアスの巻き感](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/8aab5f7833e8cf28db6905adf2b0cf53.jpg)
![17スティーズtypeⅡの巻き感](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/d3246a56e1236469d32b5d7ddafbcb49.jpg)
LTコンセプトによって従来モデルから全体的にギア比が上がっており、従来のノーマルギアでは4.8から5.2前後に、ハイギアでも5.6から6.2前後まで上がっています。そのため剛性感は上がったものの従来モデルに比べ全体的に巻き重りが増加しています。
今回、購入した20ルビアスはFCモデルでマグシールドを減らした機種ではありますが、巻き出しは17スティーズtypeⅡより僅かに重く感じます。
ライトリグならFCモデル以外は厳禁
なおFCモデル以外ではマグシールドの搭載数が多いため、更に巻き重りが増加します。特に低速で巻き続ける条件での影響が大きく感じます。I字系などラインを弛ませながら巻く条件では、マグシールドが抵抗となって巻き重りし、釣りに集中できません。通常以上の速度では感じにくいのですが、バスのライトリグでの使用には大きなマイナス要因です。申し訳ないのですが、FCモデル以外はとてもバス用のライトリグ用途には推奨できません。
価格以上の巻き心地と剛性感
![20ルビアスのボディ](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/28d14cc4e3a40966ef26dd1705ed8c9e.jpg)
![17スティーズtypeⅡのボディ](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/8ec6a7a375ee7e2ae493bb2bb075b998.jpg)
LTコンセプトによって巻き重りが酷くなった反面、巻き心地については圧倒的な進化を遂げています。ハイエンドの21ルビアスエアリティや22イグジストには及びませんが、価格帯を考慮すると考えられない巻き心地であり、旧ラインナップではハイエンドであった17スティーズtypeⅡに全く劣らない巻き心地に進化しています。
ハイエンドに迫るドラグ性能
![20ルビアスのドラグ](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/faf52e4ef24e26bff43b85e5f2a96f1f.jpg)
ラインが1秒で30cm出る設定でドラグを800gに設定し、そこから低速 (10cm/s)と高速(90cm/s)でのドラグ値を10回以上計測し、おおよその平均値を記載しました。手作業のためブレが非常に大きい実験ではありますが、結果は以下の通りです。
ドラグ速度 | 20ルビアス LT2500S | 21ルビアルエアリティ LT2500S | 19ヴァンキッシュ C3000SDH |
スプール径 | 45φ | 45φ | 47φ |
低速(10cm/s) | 600g | 600g | 700g |
普通(30cm/s) | 800g | 800g | 800g |
高速(90cm/s) | 1,100g | 1,000g | 1,000g |
検証の結果としては20ルビアスのドラグ性能は非常に優秀で、ハイエンドの21ルビアスエアリティに迫る性能でした。低速では差が見られませんでしたが、高速では20ルビアスのドラグ抵抗値が明らかに大きくなっており、糸が出にくい傾向です。
![20ルビアスのベアリング交換前](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/8ac6b73b31312b870540f132ea8648b1.jpg)
![20ルビアスのベアリング交換前2](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/66332c835225cd80a18c989494d3fee1.jpg)
この要因はドラグ内のベアリング有無で、21ルビアスエアリティはベアリングと樹脂カラーに対し、20ルビアスは金属カラーと樹脂カラーのみ。これがドラグ値の差につながっています。
これらはベアリングに交換可能です。
![20ルビアスのベアリング交換後](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/da6692f04e79267cc0a08d99b2ca2ef9.jpg)
![20ルビアスのベアリング交換後2](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/67f86e8c95990e5b5d347f90328a78de.jpg)
なおフルベアリング化した際のドラグ性能は以下の通りです。
ドラグ速度 | フルベアリング 20ルビアス LT2500S | フルベアリング 21ルビアルエアリティ LT2500S | 19ヴァンキッシュ C3000SDH |
スプール径 | 45φ | 45φ | 47φ |
低速(10cm/s) | 600g | 600g | 700g |
普通(30cm/s) | 800g | 800g | 800g |
高速(90cm/s) | 1,000g | 1,000g | 1,000g |
低速でのテストでは明確な差は出ませんでしたが、高速ではベアリングに交換した方が滑らかにドラグが出ています。ちなみにスプールの上部のみ、あるいは下部のみベアリング交換の条件でもテストしましたが、フルベアリング状態と同じ結果になりました。2点とも交換が望ましいですが、資金に余裕が無い場合、片方の交換だけでも大きくドラグ性能は向上します。
LTコンセプトによるスプール径の細分化
![45φと48φ](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/1789450f5376687c4ff00c52bfba3b1b.jpg)
LTコンセプトによってスプール径が見直され2500番は従来の48φから45φに小型化されました。その分、軽量化には貢献していますが、一方でバックラッシュなどライントラブルが増加します。特に5ポンド以上のフロロラインでは影響が大きく2500番はライトライン専用機になっています。一方で3000番は48φのため従来の2500番と同様に5ポンド以上でもトラブルが少ないのですが、マグシールドがフル登載されているため巻き重りが酷く、とてもライトリグには使用できません。個人的に5ポンド以上やPEラインを多用する方にはシマノの19ヴァンキッシュのC3000番をお勧めします。
デメリット
LTコンセプトとマグシールドによる巻き重り
![20ルビアスのマグシールド](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/30bcd7de6cb5127981f505508cd32d40.jpg)
この点については特徴面で詳細を記載しているため割愛しますが、FCモデル以外の巻き重りが酷く、バスでのスピニングで多用するライトリグには全くお勧めできません。
ラインのスプールへの巻き込み
![20ルビアスの糸絡み防止](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/96f426d6a275372cc3fa870d2ed6c306-783x1024.jpg)
![22イグジストの糸絡み](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/05/f13695b5cd6b39eb3cb57fbabb36ba58-726x1024.jpg)
8ポンドのフロロリーダーを6m使用する私は、度々、スプールシャフトへの糸絡みに悩まされています。22イグジストでは対策が強化されていますが、20ルビアスではスプールシャフトへの糸の絡み防止が弱く注意が必要です。この点についてはシマノの方が優秀でヴァンキッシュではトラブルになったことはありません。
ローターへの糸絡みカバーが無い
![20ルビアスのローター回転防止](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/f900496ab35d167332d1d0d6cda4021c.jpg)
![22イグジストのローター回転防止2](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/34fd17c868d32ed034658dab596f6d3e.jpg)
ダイワはベールを起こした際の回転防止を写真の突起で対応しており、ベールを起こした時だけ突起が出ることで回転防止の役割を果たしています。スピニングの釣りは全てPEの私ですが、爆風の際、一度だけローターの回転防止に糸が絡まったことがあります。困るのが、ここに糸が絡むと切る以外に選択肢が無い事。キャストした手元から切るハメになるのでライン巻替えに直結します。ヴァンキッシュや22イグジストではこの部分が完全にローターで覆われているため、まずラインが絡まることは有りませんが、20ルビアスでは注意が必要です。
ベアリング追加がお勧め
![20ルビアスのベアリング交換前](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/8ac6b73b31312b870540f132ea8648b1.jpg)
![20ルビアスのベアリング交換後](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/da6692f04e79267cc0a08d99b2ca2ef9.jpg)
![20ルビアスのベアリング交換前2](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/66332c835225cd80a18c989494d3fee1.jpg)
![20ルビアスのベアリング交換後2](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/67f86e8c95990e5b5d347f90328a78de.jpg)
改造となるため保証の対象外とはなりますが、樹脂カラーをベアリングに交換することを強くお勧めします。交換はスプール関連で2点です。これでハイエンドと同等のドラグ性能に化けます。
なおドラグ関連のベアリングについてはメーカー純正の交換キットも販売されていますが、価格が倍以上となります。メーカー保証を受けたい方はこちらの方がお勧めです。
![20ルビアスのハンドルベアリング](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/0451783047ba9118c2216a2ef19f9beb.jpg)
またハンドルのカラーもベアリングへの交換で巻き心地が向上します。交換の個数は1点です。
あると便利なスタンド
![20ルビアスのスタンド](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/04e5625997bdeabf42ea3277eaacb050.jpg)
スピニングリール全般に当てはまる件ですが、一旦、スプールに傷が入るとキャストの度にラインに傷がつくため致命傷となります。普段は直置きについて注意していても、良型が釣れた際にはタックルと合わせて写真を撮ることも多いでしょう。ただ、このタイミングが最も危険で魚が暴れ一瞬でリールが傷物になります。
多少の重量増にはなりますが、私はリールスタンドを使用しており、これでリールが直に地面に触れる可能性は無くなります。フックキーパーも付属しており、ニッパーで切って改造すればオフセットフックやシンカーも対応可能です。
多少の重量増にはなりますが、私はリールスタンドを使用しており、これでリールが直に地面に触れる可能性は無くなります。フックキーパーも付属しており、ニッパーで切って改造すればオフセットフックやシンカーも対応可能です。
20ルビアスに適した釣り
![ライトリグと小型プラグ](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/05/fa8f9c6ff8dd2c106884b5e74fd923ab.jpg)
20ルビアスはマグシールドの少ないFCモデルとそれ以外のモデルに分かれます。FCモデルでは重量も巻き感も非常に軽いためバス向けに非常に相性が良く小型プラグからライトリグまで全て対応可能です。6フィート6インチ以下のULやLパワーのロッドとの相性は非常に良く感じます。反面、軽すぎるため6フィート10インチ近くのロングロッドにはバランスが悪く感じます。
適切な番手
20ルビアスをバス釣りに使用する場合、必ずFCモデルを選ぶようにしてください。またライントラブルを防ぐためにもFC LT2500Sの一択だと思います。
なお20ルビアスのFC以外のモデルは巻き重りが酷く全くバス釣りにはお勧めできません。45φ以上の大口径リールが必要であれば21コンプレックスXRや19ヴァンキッシュをお勧めします。
他のリールとの比較
21ルビアスエアリティとの比較
![21ルビアスエアリティ使用例](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/08/4c8cdd0c1b7c77fe140f04846d7c420c.jpg)
上位機種となる、21ルビアスエアリティと敢えて比較してみます。
重量の軽さ | 同等 |
巻きの軽さ | 同等 |
剛性感 | 21ルビアスエアリティ |
ドラグ性能 | 21ルビアスエアリティ |
コストメリット | 20ルビアス |
価格の差が有る分、コストメリット以外では21ルビアスエアリティの圧勝ですが、それでも自重と巻きの軽さでは同等の性能を持っています。またドラグ性能に関してはベアリングの有無だけであり、ベアリング追加にて全く同じ性能に進化します。こうなると差が出るのは剛性感だけでとなります。価格差も倍近いため、複数台リールが必要な方は20ルビアスでも十分に戦えますし、財布に余裕のある方やハイエンドを楽しみたい方には21ルビアスエアリティがお勧めとなります。21ルビアスエアリティの詳細は別の記事で紹介しております。
21コンプレックスとの比較
![21コンプレックスXR使用例3](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/8a7f55eb4fe6f7021bed2411cf119e55.jpg)
続いて同価格帯である21コンプレックスXRとの比較を記載します。
重量の軽さ | 20ルビアス |
巻きの軽さ | 21コンプレックス |
剛性感 | 20ルビアス |
ドラグ性能 | 20ルビアス |
コストメリット | 同等 |
まず巻きの軽さでは21コンプレックスの圧勝です。その一方で剛性感や巻き心地では20ルビアスに劣ります。ドラグ性能については非常に近いですが、20ルビアスはベアリング追加だけでハイエンドと変わらないドラグ性能に改良できます。
ただし20ルビアスは重量は軽いものの、スプール径が45φのため3~4ポンドのライトラインに特化しており、47φスプールの21コンプレックスXRの方が汎用性は高いと言えます。20ルビアスではFCモデル以外、マグシールドを登載しているため巻き感が非常に重くバス用とても使えない為です。そのため迷った場合には21コンプレックスの方がお勧めです。21コンプレックスXRについては別記事で紹介しております。
まとめ
![20ルビアス使用例4](https://hardbaitlab.com/wp-content/uploads/2022/09/e9cd63478d600e5573725b0bcf83f935-979x1024.jpg)
20ルビアスは
・ハイエンドに劣らない自重の軽さと価格帯からは考えられない剛性感と巻き心地
・ドラグ性能は僅かに劣るもベアリング追加でハイエンド同等に
・巻き感も軽いがFCモデル以外はマグシールドの巻き重りに要注意
となっており、ライトリグを扱うには非常に適したリールです。コストメリットも非常に高く複数台リールが必要な方にもおすすめ出来る一台です。