PEラインの弱点

21ジリオンの使用例

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ベイトやスピニングに関わらす今ではタックルがPEとなっている私ですが、じつはPEラインの導入には相当苦労していました。というのも初期ではバス釣りに適したPEの情報も少なく、またベイトでの導入例も少なかったからです。

おそらくベイトPEを広めたのは有名なKenD様でしょうが、KenD様の提唱されるロングリーダーPEでさえ私には使いこなせませんでした。最終的にはリーダー15mを標準としリーダー10m~30mを使い分ける超ロングリーダーPEシステムにてベイトPEを導入出来るに至ったのですが、この時の苦難を語ってみたいと思います。

ベイトPEは一度は挫折してます

PE自体には2016年頃から取り組んでおり2018年からはベイトにもPEを導入した私ですが、一旦はベイトPEを諦めルアーの扱い方を習得し直した後で再度ベイトPEに取り組んだ経緯があります。2018年頃には既にKenD様よりロングリーダーベイトPEが提唱されておりカックンバックラッシュも激減するという画期的な手法があったにも関わらずです。

ロングリーダーPEは圧倒的な高感度だけでなく本線のPEは殆ど交換不要でリーダーのみの交換で済むためコスト面でも有利です。ですが、泣く泣くフロロやナイロンの通しに戻しました。というのも、当時教わっていた師匠に指摘されたのです。PEだとルアーが動いてないよと。

ルアー操作にはラインの伸びとスラックが重要

21ジリオンの使用例

一番分かり易かったのがPOP-Xでした。ベイトPEでもリーダー10mも取っていたため特に問題ないとしか思っていなかったのですが、実際には全く違いました。全くPOP-Xがドッグウォークせず、ひたすら此方に向かってツンのめるようにポップ音を出すだけで左右に動きません。ナイロンの通しなら全く問題なくアクション出来ていたのですがベイトPEでは素人のようなルアー操作になってしまいます。

これは分かり易い例ですが、実際にはハードベイト系の大半でルアーアクションが弱まっています。巻物でも中層をパタパタと泳がせるフラットサイドのようなクランクでも泳ぎが不自然になります。またシャッドテールやスイムジグに代表されるようなラインを弛ませて巻く手法では、ラインが殆ど弛まずテンションが張ったままになり易いためバイトも弾き易い傾向にあります。

ヤマトやジャワーブローズなどPEではキレキレの動きになり、ワームでは圧倒的高感度とメリットしか無いと思っていたPEでしたが、ルアーによっては、ある程度の伸びが必要と痛感しました。

適度な伸びにはリーダー15mは必要

オルトロスPEは巻物に最適

それでも貧乏性の私はコストが安く済むベイトPEを諦めきれませんでした。だってベイトPEならPEは交換不要でリーダー大でけで済むんだもん。

その時、ふと思いついたのです。キャストでスプールから出る分だけがフロロやナイロンであれば下巻きなんて関係ないだろと。そこで、こっそりと師匠の教えを破りベイトPEリーダー30mにたどり着きます。使ううちにリーダーはどんどん短くなるので、20m, 15m, 10mと試す中で、最低15mあれば何とかなることに気が付きます。

ただ、よくよく考えてみると当然かもしれません。世の中の大半のルアーはバスプロ監修のもとで作られており、彼らのキャスト距離って15m以内です。目に見える場所に精確にルアーをキャストするのが大半で大遠投なんて見たこともないでしょう。そのルアー開発の際に使われているラインはフロロが中心です。バスでPEメインに使ってるプロなんて居ないですよね。そのためか、バス用ルアーの特性を最も発揮させるにはフロロやナイロンが必須なんです。

ただ逆に言えば15m以上のキャストとなると、15m以上の分については伸びないPEの方が有利なんですよね。30m投げようと強制的に15mキャストの操作感に固定されるので。自分が15mリーダーに落ち着いたのも納得でした。

参考までに現在の私のPEシステムはこちらで紹介しています。

スピニングにはロングリーダーは不要か?

ミドストでの釣果

構造的にラインスラックが多くなるスピニングでは気が付きにくいですが実はスピニングでも問題は発生しています。どうしても糸の伸びが少ない影響か感度は良くなる反面、ルアーアクションがダイレクトになりがちです。

なお見た目でもフロロとPEの違いが分かり易いのがミドストです。達人がフロロでミドストをすると糸が左右に反復横跳びのように舞い踊りますが、PEだと達人でもフロロと同じ操作は難しくラインが張る緩まるの動きしか出せません。バスからバイトを取るには不自然な動きを取り除くのが非常に重要で、それにはフロロの伸びが絶妙に補助しているのですが、PEだと伸びが少ない分、誤魔化しが効かず不自然な動きが出やすくなります

このため私はスピニングでもロングリーダーPEを導入していますが、ただリーダーは6m固定です。原因はライントラブル回避のためです。6m以上のフロロリーダーを組むとバックラッシュが多発し単純に使い物にならないためです。幸いながらスピニングは構造的にラインスラックが出やすく、かつロッドも柔らかいのが大半のためベイトほどの超ロングリーダーが無くても使いこなせてはいます。

ただスピニングに関してはPEの普及が進んでおり既にマイクロルアーに関してはPE一択と言っても過言では無いでしょう。そのためルアー自体がPEに対応しており今後、更にPE化が進むとは思います。

多種多様なルアーへの対応にはフロロがまだ必要

多種多用なルアー

ではベイトに関して言うと現時点では全てがPEで対応出来るとは全く思えません。ベイトでは巻物からルアー操作が必要なトップやジャークベイト、ワームによるカバー打ちからサイトでの食わせと余りにも多岐に渡るためです。バス釣りでのスピニングはライトリグ専用といった印象が強いですがベイトでのバス釣りは非常に多くのルアーが存在しており、これが全てPE対応に代わるのは10年かかっても無理かと思っています。

おそらく先にPE化が進むのはワーム系の釣りで、2025年の現在、レジットデザインからもPE専用ベイトロッドが限定で販売されるまで時代が進みました。また現状ではワーム系の釣りを主力とする人が大半と感じており、こういった方々からがPEを使うと感動しフロロ通しの設定には戻れなくなるでしょう。ただPEはここまで記載してきた通り明確な弱点があります。このPEが弱点となる釣りを得意とする人が今後、他の人より釣果を伸ばすと個人的には感じています

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