【19スコーピオン1581F-2 インプレ】圧倒的なトルクと高い操作性のジャークベイト,トップ専用ロッド

スコーピオン1581F-2の使用例

市場では全くと言ってよいほど見かけない6フィート以下の超ショートロッドであるスコーピオン1581F-2。取り回しが良く正確なキャストが可能な上にジャークやトゥイッチのようなロッド操作でも全く水面を叩きませんボートであれば水面より30cmは高く6.6フィートのロッドでも可能ですが6フィート以下であればあらゆる状況でジャークが可能です。

その一方でショートロッドはトルクが不足し大型魚にパワー負けすることが多々あります。全長が短く魚が暴れるのを制御できないためですが、バス以外を対象としたスコーピオン1581F-2は異なります。50cm以上のバスが相手でも全く負けないトルクがあり60クラスや雷魚、ナマズやコイが相手でもパワー負けしません。対応可能なルアーも幅広く7g前後のPOP-Xから阿修羅など小型ルアーからデカハネやビックベイトまで扱えます

少々トルクが強すぎて30クラスのバスでは物足りなく感じますが、大型魚が潜むフィールドでもパワー負けしないスコーピオン1581F-2について紹介します。

個人的な評価は以下の通りです。

★5が満点
操作性★★★★★
感度★★☆☆☆
乗りの良さ★★★★★
フッキング★★☆☆☆
正確なキャスト★★★★★
遠投性★☆☆☆☆
トルク★★★★★

19スコーピオン1581F-2の特徴

スペックと外観

スコーピオン1581F-2
全長5’8″(1.73m)
重量115g
テーパーファスト
パワーライト
ルアー重量5~20g

ご存じの方が多いとは思いますが、スコーピオンは少々変わったスペック表記で1581F-2の上から

1:1はベイトの表記、スピニングなら2表記
58:5フィート8インチ
1:ライトパワー
F:ファストテーパー
-2:2ピースロッド

となります。なお昔のファストテーパーのため現代ではレギュラーファスト~レギュラーテーパー相当です。

異様に大きなガイド

ラインの抜けを考慮したのかガイド径は非常に大きくハートランドとの比較でも一回り大きく感じます。

ロッドの曲がり方

実際に負荷をかけた際の写真です。左から50g(ジョイクロ)、100g(ジョイクロ+ブラストボーン)、

続いて200g(元祖メタニウムMGL)、500g(PETボトル)の負荷をかけた曲がりです。

そもそもバスより引きが強い魚を対象としているため一般的なバスロッドとはパワーが桁違いです。こう書くと「硬いロッド?」と思われそうですが、あくまでパワーはL+であり曲がってからの復元力でグイグイ魚を寄せてきます。500g負荷でバットガイドまで曲がっていますが、まだまだ余裕です

前述のようなメーカー表記ですが、個人的にはパワーとテーパーは表記と全く違うと感じています。パワーについてはミディアムライト~ミディアムの中間あたりでML+という表記がふさわしいです。またテーパーもファストとなっていますが昔の基準であり、現在では大半の方がレギュラー~レギュラーファストテーパーと分類するでしょう。ワームロッドのようなのファストテーパーとは全く異なり胴まで曲がるロッドです。

バランスと操作性

スコーピオン1581F-2の重心

115gと6フィート以下のロッドとしては重い部類に入りますがバランスが良いため持ち重りは全くありません。重心はグリップエンドから-2cmの位置にあり、滅多に見ない手元重心のロッドとなっています。

ハートランド722MHRBの重心

比較対象として19ハートランド722MHRBを出しますがバランスが良いロッドでもグリップエンドから5~6cmが普通です。

スコーピオン1581F-2は水面をたたかない

19スコーピオン1581F-2の最大の特徴は超ショートレングスのためジャークでも全くロッド先端が水面を叩かないことです。ボートでは水面30cm上からの操作のため6.6フィートでも問題ありませんが、6フィート以下のスコーピオンは立ち位置を選びません。水面と同じ高さに立っていてもジャークでロッドが水面を叩かず操作が可能です。

感度

グラスロッドほど悪くは有りませんが感度は決して高くはなく平均的なバスロッドよりは低めです。ロッドが短いため振動は伝わりやすいのですが、ロッド自体が厚巻きのトルク重視のブランクのためです。

乗り、食い込みの良さ

乗りの良さについては平均よりもやや高いといったレベルで柔らかすぎず硬すぎずバランスよく設定されています。そのためバイブレーションのボトムノックでも適度に根掛りを回避し、ジャークベイトへのバイトも絡めとることが可能です。ハードベイトに非常に適した乗りの良さです。

フッキング性能

スコーピオン1581f-2のフッキング性能は悪くは無いのですがロッド自体が短いのが難点です。ロッド自体のハリは有るためフックを貫通させるパワーはありますが、ロッドが短く距離を稼げないため巻き合わせが必要です。

キャスト性能

スコーピオン1581F-2での正確なキャスト

正確なキャストに関しては最も得意とする分野です。5フィート8インチの超ショートロッドのため狙った場所にキャストが決まります。その反面、遠投はやりにくくロッド先端からの「たらし」を長くしなければ飛距離は稼ぎ難い傾向にあります。

トルク

スコーピオン1581F-2での良型バス

トルクが高いほど魚が暴れにくくファイト時も寄せやすい傾向にあります。私のトルク認識は以下の通りです。

5ワールドシャウラ、スコーピオン
4ハートランド
3ブラックレーベル
2ゾディアス
1エクスプライド

多くのバスロッドは感度重視でトルクを抑えた設定ですが、スコーピオン1581F-2のトルクは5であり最高レベルと感じます。トルクが高いロッドはファイト中に魚が暴れにくくキャッチ率を大きく上げてくれます。琵琶湖や淀川の様に60クラスが存在する場所でも安心してファイトができます。

高すぎない価格

スコーピオン1581F-2の価格はエントリーモデルよりは高いもののハイエンド品のおよそ半額で購入可能です。ですがエントリーモデルにはない圧倒的なトルクと体感できるロッドです。

デメリット

フッキングパワーが不足するため巻き合わせが必須

スコーピオン1581F-2にはハイギア以上のリール

ロッド全長が短いため仕方ない点ですがフッキングの距離が取りにくくパワー不足となります。ロッド自体の乗りは良いため掛かるのですが、フックの貫通には強い巻き合わせが必要なためリールはハイギア以上が必須です。ローギアでは巻き合わせが決まらずバレる可能性が高まります。

ワームの釣りには全く向かない

感度が高くなく、全長の短さゆえにフッキングも決まり難いためオフセットフックのワームには全く向いていません。トレブルフックのついたハードベイト専用のロッドとしての利用をお勧めします。

最適なルアー

スコーピオン1581F-2はトップやジャークベイトなど操作が求められる用途に最適なロッドです。全長が短いため操作しやすくジャーキングでもロッド先端が水面を叩きません。下限は7g前後ですがパワーがとにかく強いため大型ハネモノやビックベイトも問題なく扱えます。

タックル例の紹介

スコーピオン1581F-2のタックル例

リール:21アルファスSV TW

メインライン:よつあみ オルトロスPE 2号(75m)

リーダー:GTR ULTRA 20ポンド(15m)

シマノロッドにダイワリールとファンの方にお叱りを受けそうな組合せですが、当方としては理にかなった組み合わせと考えています。スコーピオン1581F-2はポッパーやペンシル、ジャークベイトと操作が必要なルアーに適しており、大きなリールは操作の邪魔になります。加えてバランスが極めて良いため170g前後の軽量リールが適しています。そのため19アンタレスでは少し重く、20メタニウム21ジリオンSV TWではリールのサイズが大きすぎます。その点サイズが小さい21アルファスSV TWは操作しやすく、7g前後からビックベイトまでキャスト可能です。21スティーズLTD SV TWでも対応可能ですが価格が高すぎるため特殊ロッドへの適用は少々もったいなく感じます。

またラインに関してはナイロンがお勧めですがナイロンは伸びが悪影響するため15mリーダーに留めています。良型狙いならGTR ULTRAがお勧めです。リーダー以外を伸びの少ないPEにすることで遠投時でも操作感が近距離と変わりにくいよう調整しています。特にペンシルを遠投しドッグウォークする際に違いが出るお勧めのセッティングです。ベイトPEの詳細は別記事で紹介しております。

他のロッドとの比較

エクスプライド165ML+との比較

エクスプライド165ML+
操作性スコーピオン
感度エクスプライド
乗りの良さエクスプライド
フッキングエクスプライド
正確なキャストスコーピオン
遠投性エクスプライド
トルクスコーピオン

スコーピオン1581F-2とエクスプライド165ML+は共にジャークベイトが得意なロッドですが、ロッドの長さとトルクが全く異なります。スコーピオンは5フィート8インチと非常に短く、水面と同じ立ち位置にある陸っぱりでもジャークで水面を叩きません。エクスプライド165ML+は水面から20~30高い位置に浮くボート前提で設計されており、陸っぱりでは水面を叩きやすい傾向にあります。またスコーピオンはトルクも極めて高く60クラスのバスを掛けてもパワー負けせずカバー付近から一瞬で寄せることが可能です。パワーも強くシャワーブローズや大型ハネモノ、ビックベイトをフルキャストしても折れる気配すらありません。

その反面、琵琶湖や淀川以外で平均サイズが30~40クラスであればエクスプライド165ML+が有利です。エクスプライド165ML+では1kg後半のバスには明らかにパワー負けしますが、1kg前後のバスであれば全く問題在りません。加えてパワーが弱めに設計されているため11cmクラスのワンテン以外に9cmクラスの阿修羅など小型ミノーも軽快に扱えます。

まとめ

21ジリオンの使用例

今回紹介の19スコーピオン1581F-2は

6フィート以下と短く場所を選ばず水面を叩かないジャークが可能

短いものの魚を掛けた後には圧倒的トルクで寄せられる

POP-Xや阿修羅も対応可能だがワンテンなど11cmクラス以上のルアーが得意

ワームなど底物の釣りには向かない

とハードベイトで操作を伴う釣りに最適なロッドです。ロッド自身は柔らかく小型プラグも対応可能ですが、パワーがとにかく強いため20cmクラスのビックベイトでも余裕で対応出来ます。PEラインであればフロッグでも対応可能なためハイシーズンで対象魚が大型の場合に特にお勧め出来るロッドです。

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