【シンディ94 インプレ】現代版ラトリンログとなるハイシーズン向けジャークベイト

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以下については試投インプレであり、実際に使い込んだ後に内容を加筆修正するのでご注意ください。

これ、現代版ラトリンログかと衝撃を受けたのがシンディです。とにかくアクションへのレスポンスが良く他のジャークベイトでは破綻するような連続ジャークでも対応可能です。小魚が逃げ惑っているかのような演出ができるので、一般的なジャークベイトが魚の動きが遅い低水温期が有効なのに対し、シンディはハイシーズンでも有効なアクションとなります。コレが出来るジャークベイトを私は今までラトリンログしか知りません。

ただ水を切るジャークベイトでは無いためアピールは弱くは無く、クリア状況や障害物の全く無い場所に比べ多少の濁りが無いとバイトは取り難いと感じます。動きの大き目なシェイキーといった印象です。また弱いロッドアクションでは動きが出難く扱いには腕が求められる上に、低水温期では従来のジャークベイトの方が扱い易いと感じます。

今回はハイシーズンに特化したジャークベイト、シンディのインプレをです。

シンディ94の特徴

シンディ94のスペック

シンディ94は10.7gと適度な重量があるため通常のベイトリールであればキャストに困ることは有りません。

シンディ94のフック

フックは形状と重量からRCカマキリライトの6番と推測されます。外向き形状で掛けやすいジャークベイトに適したフックです。

参考

【トレブルフック図鑑】各フックのインプレ、重量、長さ/幅、線径を記載

PEIのタックル研究所

フックの詳細は上記リンクを参照してみて下さい。

潜航深度

シンディ94には現時点で3種類のモデルがあります。SSのスーパーシャローは水深0.3mまで、Sのシャローは0.5〜1mまで、Mだと1m前後が扱い易すく感じます。ちなみに後述しますが、リップの長さによってアクションも大きく変わります。

ジャークと巻きへの対応力

シンディ94はリップが極端に小さくジャークに特化したルアーと感じます。ポインターやヴァルナなどに比べ巻き感も小さく、正直に言って巻きで使いたいとは思えません。ビーフリーズやリップラライザーの方が使い易いです。

ただジャークに関しては類を見ない、とんでもない性能を待ってます。低水温期の動きの鈍い魚を誘うアクションでは無く、強めのジャークで活性が高いハイシーズンのベイトフィッシュを追い回している魚に有効な連続アクションが可能です。コレができるのはシンディ意外では私はラトリンログしか知りません。大半のジャークベイトは速い連続アクションを加えると泳ぎが破綻して水面に飛び出してしまうからです。

ただシンディ94でのジャークには注意が必要です。

【難点】ラインがフックを拾い過ぎる

シンディ94の難点としてフックがラインを拾い過ぎる事です。ジャークベイト全般に発生する現象では有りますが、ちょっとシンディ94は頻度が多過ぎます。強めのジャークじゃないと動かないルアーなのに、強くジャークすると写真の状態に頻繁になります。

フロントフックには糸絡み防止のためのパーツが付いてますが、それでも糸絡みを防止しきれません。

この糸絡みはラインスラック多めのジャークで発生しやすく、左右へのダート幅が大きくなった際に特にフックがラインを拾います。そのためシンディ94は強めのジャークが適してはいるものの、スラックは少なめで左右へのダートを抑えるようなジャークがお勧めです。そのため、ある程度絞ったポイントを攻めるのに有効なジャークベイトとなります。

間違ってもフラット上で左右に大きくダートさせて広い面積から誘うワンテンのような使い方はしないで下さい。糸絡みが多発して釣りになりません。

リップ別ではMが扱い易い

シンディ94には3種のリップが存在しますが、SSモデルではリップが小さい影響かアクションが抜け易く、急に左右へのダート幅が広がったりします。これがフックがラインを拾う原因の一つでもあります。

ダート幅の調整が必要な事から、ラトリンログ程ではありませんが、使いこなすのに技量が求められるジャークベイトと感じます。そのため苦手な人は初めはMリップを試すのが良いでしょう。Mリップならリップの抵抗感が大きく、左右へのダートを抑え易く、扱い易いからです。

軽量フックなら扱いやすさ向上

因みにですがリップが短いモデルでもフックを軽くすると左右へのダート幅が抑えられます。

純正のカマキリライトの6番だと0.41g程度ですが、SPEAR20-SSの6番やトレブルSP-M 7番に変更することで0.05gほど軽量化することができ、フックが左右に暴れるパワーが減るので左右のダート幅が抑えられ、特にショートリップモデルではフックがラインを拾い難くなります。

ショートロッド以外では扱い難い

連続ジャークが得意なシンディですがラトリンログと同様に、かなりロッドを選ぶと感じます。

参考

【19スコーピオン1581F-2 インプレ】圧倒的なトルクと高い操作性のジャークベイト,トップ専用ロッド

PEIのタックル研究所

正直な話、使いこなすにはジャークベイト専用ロッドじゃなければ無理と私は感じます。私のお勧めはジャークベイトロッドとして有名なワールドシャウラやスコーピオンの1581ですが、最低でも6.6ft以下のロッド出ないとシンディの性能は十分には発揮できないでしょう。

アピール

シンディ94のアピールは少々強めで、同サイズのフランジャーやエリー95より少々強く110サイズのワンテンよりは少し弱いぐらいのアピール力と感じます。そのため濁りが入った状況でないと魚を騙し難いと感じます。

どうもジャークベイトと言うとクリア状況で使うものと言った認識が強いようですが、ハードベイトは全般的に濁りが多少は無いと魚を騙せません。クリア状況だと高速で騙すことが可能ですが、ジャークベイトはジャークの後に止めるため低水温期で魚の判断能力が下がった時や、濁った状況でないと騙し難いと感じます。実際、加藤プロの公式の動画でも爆釣していますが、濁りが入った状況なのが見てもらえれば一目瞭然です。

他のジャークベイトとの比較

参考

【ビジョンワンテンインプレ】左右への水押しが強いフラット特化ジャークベイト

PEIのタックル研究所

ハイシーズン向けのジャークベイトであればワンテンもバスの活性が高い状況に適しており、高速ジャークにも対応可能です。では使い分けとなるとワンテンはフラットに適したジャークベイトのため、シャローフラットやウィードフラットにてジャークでのダート幅が広めで、同一レンジから魚を呼ぶのが得意です。

その一方でシンディはダート幅を広くすることが決定的に苦手で、あっという間にフックがラインを拾ってしまいます。逆にシンディが得意でワンテンが苦手なのが狭いスポットでの攻略で、シンディは50cm範囲内で複数回ジャークすることができます。そのため岬や障害物周りから魚を引っ張り出すのはシンディ、フラットではワンテンという使い分けがお勧めです。