ベイトリールの選び方

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有名してるプロが使用している、メーカーWEBサイトで数グラムでも投げられると書いてある、飛距離がでる、剛性感が高いなど、ベイトリールを選ぶ上で様々な要素がありますが、まずは自分が使いやすい道具を使うのが一番と考えます。

決してハイエンド機を一台買えば釣りが出来る訳ではありません。近年では汎用価格帯のリールの進化は目覚ましく、もう2万円前後のリールもプロですら実践投入しているほど性能が高いんです。なので、私のお勧めは汎用価格帯で数台のリールを持つことです。そうすれば、それぞれの違いが非常に分かり易くなります。

以下にはベイトリールを選ぶ際のポイントを列記しておりますので、参考にしてみて下さい。

【最重要】バックラッシュを最小限に出来る機種を選ぶ

まずバックラッシュしないタックルを選ぶ事が最も重要です。私含めキャスト苦手な人はダイワ機を使うことを強くお勧めします。

理由は釣りに集中する時間を増やすため。特に巻物とかバックラッシュ多いとリズム崩れて釣れないですし、打ち物でも効率悪くなります。またラインも傷んで肝心の魚とのファイト時に傷んだ場所から切れます。

個人的印象ですが、バックラッシュしてる人が多過ぎる気がします。周りの人がどんな狙いで釣りしてるか良く観察しますが、10分に1度ぐらいバックラッシュしてる人が意外に多いです。流石にダメで1日釣りをやり続けて数回のバックラッシュが限度です。それ以上は多過ぎて釣りになりません。

稀にバックラッシュするのは仕方無いですが、釣りに行くたびにバックラッシュしている人は以下の点を見直してみて下さい

スプールに巻く糸は最小限に

バックラッシュ対策には最低限の糸巻き量が非常に効果的です。仮にスプールに100m糸が巻けたとして、本当に、そんな遠投が必要なのか、今一度考える必要があります。

そもそも、そんな大遠投では狙いたい場所を正確に狙う事も、投げた先で繊細に誘う事も不可能です。仮に100m投げたとしてフロロだと糸が伸びてフックが貫通しないため絶対フッキングは決まりません

実際に釣りに必要な糸なんて大半が20~30mもあれば十分。なので20〜30mフロロ巻いたら後はPEを下巻きに巻くのがお勧めです。これには以下の利点があります。

超ロングリーダーベイトPEの利点

当ブログでは何度も言ってる話なので詳細は上記リンクを参照願いたいですが、超ロングリーダーPEの凄い点は以下の通りです。

スプールの劇的な軽量化によるバックラッシュの激減

使う分だけ巻くのでラインコストが激減(下糸のPEは1年以上使用可能)

遠投では伸びないPEでフッキング性が向上(感度も劇的向上)

難点はPEとリーダーの結束であるFGノットのみです。コレさえ出来れば最高の性能とコスパが手に入ります。

ルアーの重さに応じたスプール径

ベイトリールを選ぶ際、どうも34mm径の機種が神格化されすぎてて、逆に小口径の機種は「セコい」と避けられている気がして仕方ありません。

道具なので得意不得意があって当然でありトングでは小さな物は掴めないし、ピンセットでは重い物は持てません。私の考えるスプール径別の使い分けは以下です。

スプール径投げ易いルアー重量
30mm以下4~10g
32mm前後7~21g
34mm10~28g
36mm以上14g以上


30mm径以下のベイトフィネス機だけは対応可能な範囲が狭いですが、32mm径以上なら、割と重いルアーに対しては問題なくキャストできます。この範囲より軽いルアーさえ投げなければ遠心ブレーキでも殆どトラブルはありません

因みにですが2〜3g以下はPEスピニングで投げて下さい。1gでもベイトで投げれるといった宣伝文句もありますが、ドラグがスピニングに比べ圧倒的に性能が悪く太糸しか使い難いベイトでは2~3gのルアーなんて精度よく投げられません

剛性感は必要か?

シマノ機の長所は剛性感と巻き上げトルク

軽過ぎないルアーさえ使わなければ遠心でもトラブルはありません。トラブルさえなければシマノの良さが光ります。シマノの良さは剛性感と巻き上げトルクだと感じます。

巻き抵抗の大きなルアーを、ロッドとラインを一直線にして直接リールに負荷が伝わるように巻くと分かり易いですが、シマノ機の巻き上げトルクは非常に高く、ライバル機同士の比較でもメタニウムは剛性感にてジリオンを圧倒します。使い比べてみると、目隠しでも差が分かるほどです。

ただ剛性感なんて必要なの?という意見もあると思います。巻き心地なんてどうでも良くて糸を巻き取れれば問題ないって人もいるでしょうけど、実は16lb以上で障害物から魚を引き剥がす時はリールのトルクが必須となります。というのもトルクが足りないリールだと強い負荷が掛かった際に巻き取れなくなるためです。

剛性不足だと巻き取れない事も

フィルターネット付近で掛けて巻かれる前に無理やり20lbにて引きはがした50UP

ダイワ機にて非常に人気ではあるものの個人的にはアルファスとジリオンは巻き上げトルクが足りないと感じます。16〜20lbにて掛けた魚を障害物から引き剥がす時、ファイト中に、あれ?巻き取れないって事が発生します。仕方なく自分が後ろに下がって引き剥がすハメに。巷でよく言われるリールのボディが変形してギアが嚙み合わず巻き取れない状況です。

なお少々重いリールですがダイワ機でも18リョウガではボディ剛性も高くギアが大きいためか巻き上げに困った事はありません。更に近年リリースの機種では対策されている傾向があり24スティーズは巻き上げトルクが増強されてると感じます。ただ高過ぎて一台買うだけでも大変です。

でもジリオンと同じ価格帯でもメタニウムなら24スティーズ以上の剛性感が有ると感じます。これがシマノの強みかと。

因みにシマノ機の巻き上げトルクの高さはリールのスペックにも反映されてて200番ぐらいまではハンドルが90mmなんですよね。この長さでも巻き取れるってメーカーの判断なのでしょう。ダイワのHD機種だとハルドル長が、どれも100mmになります。ロングハンドルで無いと巻き取れないってスペックで表示されてしまってます。

細糸ではドラグを効かしたファイトが必須

このようなパワーファイトが可能なのは糸が太いからであり、細い糸では逆にドラグを出しながらのファイトが必要です。そのためSS AIRみたいな機種では巻き上げトルクが低くても困る事はなく、逆にドラグを使ったファイトが必要となります。

ベイトについてドラグはフルロック、魚が急に走ったらクラッチを切って対処と言うのが一般化していると感じますが、あれはプロの技であって我々のような素人はドラグをフル活用しないと、あっという間に切られます。

そもそもベイトリールでドラグをフルロックする釣りが許されるのは20lb以上を使用した釣りのみです。太糸を多用する米国のトーナメント選手でさえフッキング後にはドラグを少し緩めています。なので特に12lb以下のラインでは初めからドラグはフルロックから少し緩め、フッキング後には更に緩める必要があります。

ここで重要になってくるのがドラグ音です。

というのもファイト中となるとプロでさえハァハァと息を切らしながらの必死な戦いになるため、音が無いと糸が出ているか否かなんて分かりません。12lb以下のラインを使う際にはドラグを用いたファイトが必須になるため、ドラグ音も非常に重要になります。

【難点】ドラグ音を搭載した機種は多くない

ベイトリールにはドラグ音が搭載されていない機種も多いため、14lb以下のラインを使用する際にはドラグ音の有無については注意深く確認してください。個人的には34mm径スプールであれば21ジリオンSVがお勧めになります。また32mm径だと24スティーズSVがお勧めなのですが、価格が高すぎるのが難点です。

改造とはなり自己責任となりますが、私は21アルファスSVについてジリオンのギア一式を移植しドラグ音を搭載して使用しています。記事では深溝スプールを解説していますが、12lb前後のラインを使用するならシャロースプール版を強くお勧めします。

重さはロッドとのバランスで選ぶ

疲れないタックルバランスが最重要

リールの重さについては軽ければ良い訳ではありません。1番大事なのはバランスです。

まずは使うロッドの重心を確認するのが大事です。写真の通りロッドによって重心が違うんですよね。特に近年はセパレートグリップの影響でロッドのバランスは最悪重いリールの方が適切事が多いです。

バランスが取れたタックルの利点として腕の疲れが段違いに減ります。ミディアム前後のロッドなら160〜170gのリールが最適で有る事が多いですが、グラスコンポジットやミディアムヘビー以上のロッドでは要注意です。

巻物やMH以上のロッドには重いリールが適している

巻物やMH以上のロッドには重いリールが適しています。ロッドバランスが悪いためのが原因で、重いリールの方が重心が手元に近づき、持ち重りが減るため逆に軽く感じます。軽いリールを使わない事が重要です。

私はグラスコンポジットには260gもあるリョウガを使用しています。軽いジリオンとか合わせると逆に腕が疲れて1日巻くとか、とても出来ないです。数投だけなら何とかなりますが、数時間も持たないかも知れません。

そのため7ft以上なら基本的には200g以上のリール推奨です。ただ今のダイワ機ってヘビー仕様でも200gより軽い機種しか無い。コレが今のダイワ機の弱点だと思ってます。アルタレスとかバンタムのように220gは無いとMH以上のロッドだとバランスが取れない事が多いです。

個人的には昔の36mm径のジリオンみたく、今一度、ヘビー仕様のベイトリールを見直して欲しいんですよね。シマノとの全面戦争を避けてるのか需要少ないのかは不明です。タトゥーラ200の安価帯でダイワも試し打ちして来てるので、汎用価格帯での高剛性機もダイワから追加されるかもしれません。

繊細な操作には軽いリールが役立つ

逆にML以下で6.6ftより短い、もしくは軽いロッドだとリールを重くしなくてもバランスが取れます。この時に初めてリールを170g以下まで軽くするって選択ができます。SSAIRや24スティーズ、アルデバランやメタニウムSEなどが候補かと。タックル全体が軽いと繊細な操作がしやすく、かつ1〜2フィンガーでも疲れません。

実を言うと最近1〜2フィンガーでの操作が激増してます。繊細なアクション、誘いがしやすいのが理由です。というか、そこまでしないとバイト取れない状況が多いのが原因なんですけどね。

3フィンガーだと力を入れやすくファイト時やジャークとかはし易いけどシェイクなどの繊細さは欠きます。でも、この1〜2フィンガーってタックルバランスが良く軽く無いとできません。なので脱線ですが、今後M〜MHクラスロッドが610の長さから66ぐらいに短くなって、より繊細に誘えるロッドが増えるかもと予想してます。

均一に巻くために必要な事

巻物でのハイギアとローギアは狙う場所が違う

巻物ではハイギアローギア論争が昔からあるかと。個人的には一長一短ですが、そもそも巻物にも2種類あるってのは理解しといて欲しいです。ショートキャストでピンを狙う巻物とフラット上から拾う巻物。前者はハイギア、後者はローギアが適してます。

ハイギアが適してる巻物

ショートキャストで障害物に当てる巻物の場合、ピンでバイトを狙うためギア比の影響が出にくい狙い方になります。一定速度で巻いて魚から追わせてバイトを取る必要性が少ないのが理由です。そもそもショートキャストなので追わせるって概念も少ないです。であれば効率上げるのに回収の速さが大事となるのでハイギアが有効になります。

ローギアが有効な巻物

問題はローギアが有効となる巻物で、具体的には中層やフラットの巻物です。イメージとしてはトラウトの管理釣り場のように魚にルアーを追わせてバイトを取る巻物、つまり一定速度で巻き続けるのが超重要になります。これにはローギアが非常に有効です。

人間って均一に巻けてると思ってても実は全然出来てません。まずキャストすると糸が目減りします。そのためキャスト直後は巻取りを早く、ルアーが手元に近づくに連れて遅くする必要がありす。

更にハンドル一回転のムラも消す必要があります。ハンドルを下から上に上げる際は遅く、上から下に下げる際には早くなりがちです。

これを均一にし易いのがローギアの利点です。一回転の巻き取り速度が遅いから巻きムラが減って変なテンションがルアーに掛かりにくいのがローギアの特徴で、ハイギアでは無理では無いですが至難の技になります。天才や達人はエクストラハイギアでも一定巻きが可能ですが、私のような凡人にはローギアによるサポートが欠かせません。

【利き手で巻く方が有利】右ハンドルと左ハンドル

2000年頃までの昔は、巻きは利き手で巻くのが常識でした。でも2025年の今では、巻きも左が主流になってます。

今でこそ左で巻物を釣れるようになった私ですが、習得が簡単なのは実は多くの方の利き手となる右ハンドル巻きだと感じます。それぐらい利き手で無い左で均一に巻くのは難しいです。年間120日は釣りに行く私でも一年掛かりました。利き手なら簡単に出来る事でも、利き手で無い左で巻くには利き手での数倍の練習が必要となります。

そんな釣りばっかり行けないよって人は時代とは逆行しますが利き手で巻くってのも選択肢の一つとしてオススメします。

巻きの練習にはバズベイトが最適

因みに私が均一な巻きを習得した方法はバズベイトです。釣り場に着いたら必ず2〜3投はバズベイト巻いてから釣りを開始する、これを一年やり通しました。

バズの良い点は巻きが均一か否か目視出来る事。着水後は早く回収間際は遅く、ハンドル一回転の巻きムラを減らし、かつ、まぁまぁの速度で巻かないと沈むので練習には最高です。

判定はバズベイトを巻いてる際の音が均一である事、バズベイトが通った後の水面の泡が均一である事。やってみると分かりますが慣れてないと巻き取りに集中しないと出来ません。だいたい、こんな集中して巻いたの初めてってコメントが返ってきます。

ナロースプールは均一な巻きには不向き

残念ながらナロースプールは一定速度で巻物を巻くには不向きです。目減りが激しく均一に巻く難易度が上がります。昔のスプール幅広い方が均一には巻きやすく、今となってはダイワ機の方が均一に巻く事に関しては圧倒的に有利となってます。

個人的にはシマノの大半の機種がナロー化してしまったのは暴挙だと思ってます。と言うのも剛性感が生きるのは琵琶湖とかのウィードフラットの巻物。せめてバンタムとカルコン200ぐらいはナロー化はやめて欲しかった…

まぁ、それだけフラットの巻物してる人が少ないんでしょうね。巻物で釣れにくくなってる事実は否定できないし、近距離ショートキャストで丁寧に、かつ小技を入れながら狙わないと巻物でも釣れないし、それに適したリールなのがナロースプールなのは否定出来ません。

ハンドルノブは握る時間で選ぶ

巻物が得意な人の多くがラウンドノブを使用してます。おそらくですが、薄いノブはスッポ抜けが多く長時間だと握るのに疲れるからと思われます。私自身もハンドルは軽く持ちたいので、軽く持ってもスッポ抜け難いラウンドノブに私は落ち着きました。

ただ逆にベイトフィネスだとシェイク中心で握る時間は短いため、抜けやすい極小ノブが操作しやすく感じます。ダイワ機にてスティーズAIRに搭載されておりSLPでも購入可能な極小ノブはベイトフィネス用途には最高でした。

なので現状ノブは握る時間が長いほど大きく、短いほど小さくしてます。些細な事ですが長時間やり込む際には重要な点です。

【最後に】リールは道具、使いやすいのが一番

そろそろ新製品シーズンですね。私も試すのが楽しみですしインプレも投稿予定ですが、私は長所も短所も書きます。だからアンチにネガキャン扱いされますが、短所のない道具なんてあり得ません。もし、そうなら皆さんメーカー公式の情報のみ見れば済む話で、私が書くような記事が読まれる事が無いはずです。

リールは道具です。どんなリールでもやり方によっては出来ない事はありませんが、使いやすい方が良いに決まってます。釣り人が道具を理解した上で使いこなす必要があるという事で締めさせていただきます。

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