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今更ですが使って驚きました。本当に完璧なバーサタイロッドで、クランクやジャークベイト、スピナーベイトなどの巻物からワーム系の操作まで一本で何でもできる驚異的なロッドです。
川村プロのロッドについては初代ブラックレーベルPF701MFBを実際に購入し使用していました。本当にバーサタイルで最高でしたが、重過ぎる点とファストテーパー過ぎてキャストが難しく感じました。以降のブラックレーベルプラスの610、また初代ファイヤウルフも正直に言って軽量高感度のワームロッドだったので、釣具屋で触っても購入には至りませんでした。そのため今回の22ファイアウルフは試しもしていませんでした。
が、22ファイヤウルフは本当に凄い。革命となったのが硬いソリッドティップだと思われますが、ミノーをジャーク出来るほどのティップの硬さがあるにも関わらず、クランクなど巻物での食い込みの良さも兼ね備えており、ソリッドティップなのに根掛かり回避性も非常に高い設計がされています。加えて軽く繊細な操作が可能な上に、ロッドが曲がった際にはトルクが非常に高く大型魚とのファイトでも全く不安がありません。もう完璧です。
ただデメリットとしてリールシートのトリガーが非常に短く、かつリールシートも滑るためロッドのスッポ抜けが発生する点です。特にリールシートが余りに滑るため、1~2フィンガーの方が滑り難く、本来であればグリップが最も強い3フィンガーでスッポ抜けが多発します。そのため人によってはオーバーグリップなどでの滑り止め対策が必要になりす。
今回は完璧なバーサタイルロッドである22ファイヤウルフを紹介します。個人的な評価は以下の通りです。
★5が満点 | |
操作性 | ★★★★★ |
感度 | ★★★★★ |
乗りの良さ | ★★★★★ |
フッキング | ★★★★★ |
正確なキャスト | ★★★★★ |
遠投性 | ★★★★☆ |
トルク | ★★★★☆ |
目次
22スティーズSC C69M+-ST【ファイヤウルフ】の特徴
25ブラックレーベル版との違い

この記事を書いているのが2025年の10月で22ファイヤウルフが販売されてから3年、25ブラックレーベルが販売されてから1年弱が経っています。
そのため初めは、価格の安いブラックレーベルでいいやと釣り具屋で手に取ってみたのですが、なんかブラックレーベルは重いな…と気が付きます。理想的なテーパーなのですが、重いため繊細な操作がし難く、ベリーからバット部分も明らかに太い。加えてロッドがベリー部分から曲がり止まるためトルク感も低いと感じます。
がスティーズ版を触ってみて衝撃を受けました。軽い、これならワーム系の繊細な操作が出来る。またベリーからバットもブラックレーベルより細く、曲げやすくトルク感も強いと感じました。


実際のメーカー公表のスペックを並べてみますが、スティーズでは元径12.9mmに対しブラックレーベルでは元径13.3mmもあります。実物を比べると、相当な太さの違いがあり、このファイヤウルフに関しては価格の差はあるものの、私は絶対にスティーズ版の方が良いと感じます。
ただ、私は何もかもハイエンドが良いと言う人間では無く、スピニングのファイヤフラッシュではスティーズとブラックレーベルを比べた結果、ブラックレーベルの方が良いと感じています。
普段は汎用価格帯のロッドを気に入る事の方が多いのですが、今回の22ファイアウルフでは、高価格帯のロッドでは高弾性カーボンを使う事が多く低トルクと先入観を持っていた固定概念を完全に崩されました。
スペックと外観

全長 | 6’9″(2.06m) |
重量 | 112g |
テーパー | レギュラーファスト |
パワー | M |
適正ルアー重量 | 5〜2g |
22ファイアウルフのスペックは流行りの610ftより僅かに短い6.9ftで、よりキャストやアクションの精度向上を狙ったのが伺えます。

なおハイエンドクラスのロッドだけあってブランクも無塗装かと思いきや僅かに青い色が塗られており、ガイドフットも青色の差し色が入っており、持っているだけで高級感を味わえます。
ロッドの曲がり方
実際に負荷をかけた際の写真です。


左から50g(ジョイクロ)、100g(ジョイクロ+ブラストボーン)を吊るした際のロッドの曲がりです。ソリッドティップを使っているにも関わらずロッドティップは全くカギ曲がりせず、むしろ「への字」のように曲がります。そのためジャークベイトのようなラインでルアーを弾くような操作も全く問題無く、ワーム系でもルアーが障害物にスタックし根掛かり多発といった事も発生しません


続いて200g(元祖メタニウムMGL)、500g(PETボトル)の負荷をかけた曲がりです。ティップからベリー部分までは綺麗に曲がり非常にトルクを感じますがバット付近となると、やや曲がり難くなりシングルフック系でもフッキング時の貫通性能には困りません。
操作性とバランス

ロッドのバランスはストレートグリップのためか非常に良く、グリップ先端から10.5cmぐらいとなっています。比較的バランスが良く、操作し易く感じます。

ちなみに同じような7ftクラスのロッドでも23リベラリスト703MH+なら重心はグリップ先端から19cmと持ち重りが大きく感じます。

このバランスの良さに加えて軽量である事から操作際は極めて高く6.9ftのロッドとは思えないほど繊細なアクションが可能です。ベイトフィネス系の繊細なシェイクまで対応できる事には驚きしかありません。

またグリップ形状も操作に優れており、これまで私はシェイクを中心に操作するときは2フィンガーを使う事が多かったのですが、なぜか22ファイヤウルフでは3フィンガーでも違和感なくシェイクが可能です。2フィンガーだと、どうしても重心から遠い位置で扱う影響で腕への負担が大きいのですが、3フィンガーだと疲れを軽減できます。ただ後述の通りデメリットとして3フィンガーだと非常にリールシートが滑りやすくフッキング時などに滑りやすい点には要注意です。
感度

感度については非常に高く感じます。おそらくロッド自体が軽い恩恵かと思われます。
乗り、食い込みの良さ

乗りと食い込みの良さは絶妙です。このロッドの最大の特徴が硬いソリッドティップでありティップがそれなりに入るためバイトもはじかず巻物も対応可能です。にも関わらずルアーにアクションを加える際には全く邪魔にならず、ジャークベイトでラインを叩く釣りも対応可能でワームでも障害物にスタックし難いと感じます。従来のバーサタイルロッドはワーム向けの設計が多く、巻物まで幅広く使えるバーサタイルロッドは皆無でした。

またティップからベリー部分が綺麗に曲がるためトラブルフック系のルアーで魚を掛けた際にもバレ難い仕様になっています。この点に関してはハードベイトだけでなくワームを使った際のファイトでも非常に有効な点です。
フッキング性能

ロッドがある程度長い事に加えバット部分から硬くなる事でフッキングには全く困らない仕様となっています。スピナーベイトなど、ある程度太軸のフックの貫通にも困らないでしょう。
キャスト性能


22ファイアウルフのキャスト性能は非常に面白く、リール次第で何でも出来るように感じます。34mm径のリールを使えばカバー打ちや遠投など幅広く対応出来ますし、ベイトフィネス系のリールを使うと近距離での正確なキャストでは更に精度が上がります。近距離から遠投まで苦手な事が見つかりません。

ただ、どちらかと言うと近距離を打つ方が得意なロッドとは思います。
トルク

トルクが高いほど魚が暴れにくくファイト時も寄せやすい傾向にあります。私のトルク認識は以下の通りです。
5 | ワールドシャウラ、スコーピオン |
4 | ハートランド |
3 | ブラックレーベル |
2 | ゾディアス |
1 | エクスプライド |
この22ファイヤウルフのトルクは非常に高くレベル4のハートランドに相当するトルク感です。ティップ部分からベリーまではソリッドティップの恩恵が強くファイト時にも魚が暴れ難くなっていますが、バット部分も曲げ込むと硬くはなるものの曲がり止まらずトルク感を感じます。これが軽量ロッドで達成出来ている事に、ただただ驚かされます。
デメリット
滑ってロッドがスッポ抜ける

このロッドの最大の欠点がリールシートが滑り過ぎる点で、急な負荷が掛かるとロッドがスッポ抜けます。シェイクなど操作にて1〜2フィンガーで持っている際にはコルクグリップとの接点が増えるため滑り難いです。
ただ最大の鬼門がフッキングのため3フィンガーに持ち替えた瞬間で、リールシートとしか接点が無くなるためグリップが効かないんです。釣りをしていて一番楽しい瞬間なのに絶望の瞬間になりかねません。

この写真は22スティーズ ファイヤウルフを初使用した際、キロクラス以上はあったバイトをフッキングした瞬間にグリップからロッドがスッポ抜け、ロッドが入水し自身も入水して何とかロッドを回収した直後の写真です。当然、リールもロッドも自分自身もビショ濡れです。でも、まだタックルが回収出来ただけでもマシかもしれません。深場やボート釣行なら沈んで回収すら出来なかった可能性があります。

その対策として私はリールシートに20mmの小さい熱収縮テープを巻いています。これにより滑り止めが補強されスッポ抜けが大幅に軽減されます。3フィンガーを多用される方はロッドを水中に沈める前に対応する事を強くお勧めします。6万クラスのロッドが水中に持っていかれるなんて笑えない事態ですので。
タックル例の紹介

スプール:SV BOOSTシャロースプール
リーダー:モンスターブレイブZ 12lb(10m)
22ファイヤウルフには個人的には12lbぐらいのフロロを使った釣りが適していると感じます。3〜5インチぐらいのワームに加え10g前後のハードバイトが全般的に使い易いためです。霞水系のようにピッチングなど打つ回数が多い方は25アルファスBFや21アルファスSV TW、巻物など汎用性を持たせたい時には24スティーズSV TWや21ジリオンSV TWがお勧めです。
なお、このロッドを最大限に活かすなら高比重PEを使う事を強くお勧めします。スプール軽量化にて近距離キャストの精度が上がり、かつ遠投出来るラインキャパも確保出来るためです。
ベイトPEの詳細は、こちらの記事を参照下さい。
まとめ

今回紹介のスティーズ SC C69M+-STファイアウルフは
・圧倒的な軽さと操作性、高トルクのを兼ね備えたロッド
・ワームだけで無く巻物まで対応可能なバーサタイル性
・リールシートが滑るため高級ロッドの水没には要注意
となっておりリールシートが滑り過ぎる点を除いては完璧なロッドと感じます。扱えるルアーも非常に幅広く、まず買って後悔しない、人気が出るのも納得のロッドです。