【19スコーピオン2701FF-2 インプレ】魚を暴れさせない圧倒的トルクとミドストやプラグに最適な乗りの良さ

19スコーピオン2701FF-2

バスからシーバス、クロダイまで対象の19スコーピオン2701FF-2は通常のバスロッドとは全く異なるロッドです。圧倒的なトルクのため大型魚でも暴れさず簡単に寄せることができます。その反面ワームなど繊細な操作に間全く適しておらずミドストと小型プラグの専用ロッドとも言えます。ダルいアクションがロッドをミドストにてシェイクし続けるのに適しておりバラしも軽減します。乗りも良いためシャッドやミノーなど小型プラグでもバイトを絡め取ることができます。

一方でロッドが柔軟に曲がるため根掛りを拾いやすく、またワームのオフセットフックではフッキング力が不足します。一点シェイクなど細かい操作も苦手でピンスポットへのキャストも技術が求められます。今回はオープンウォーターからミドストや小型プラグにて魚を刈り取るのに特価したロッド、19スコーピオン2701FF-2を紹介します。

個人的な評価は以下の通りです。

★5が満点
操作性★★☆☆☆
感度★★☆☆☆
乗りの良さ★★★★★
フッキング★☆☆☆☆
正確なキャスト★★☆☆☆
遠投性★★★★☆
トルク★★★★★

スコーピオン2701FF-2の特徴

スペック

全長7ft(2.13m)
重量120g
テーパーエキストラファスト
パワーL
ルアー重量4~14g

ご存じの方が多いとは思いますが、スコーピオンは少々変わったスペック表記で2701FF-2の上から

2:2はスピニングの表記、ベイトなら1表記
70:7フィート0インチ
1:ライトパワー
FF:エキストラファスト
-2:2ピースロッド

となります。重量は120gと重めですが7フィートのロッドとしては標準的と思います。またパワーもLとなっていますが、個人的にはL+~ML相当と感じます。

異様に大きなガイド

ラインの抜けを考慮したのかガイド径は非常に大きくハートランドとの比較でも1.5倍くらいの大きさです。

綺麗に曲がるテーパー

負荷をかけた曲がりです。左から20g(TDバイブ)、50g(ジョイクロ)

続いて200g(元祖メタニウムMGL)、500g(PETボトル)です。

そもそもバスより引きが強い魚を対象としているため一般的なバスロッドとはパワーが桁違いです。こう書くと「硬いロッド?」と思われそうですが、あくまでパワーはL+であり曲がってからの復元力でグイグイ魚を寄せてきます。500g負荷でバットガイドまで曲がっていますが、まだまだ余裕で負荷をかけることができます。

バランスと操作性

19スコーピオン2701FF-2のバランス
スコーピオン2701FF-2

120gと少々重い部類に入りますが重心はグリップから僅か6cmと極めてバランスが良いため持ち重りは全くありません。ですが普通のスピニングで行うようなライトリグの操作性は低く感じます。アクションがダルいため竿先のみシェイクさせるような細かい操作は苦手です。

その一方、中層をふわふわと泳がせるようなロッド全体でのシェイクを得意としておりミドストには最適です。ダルいアクションのためミノーのトゥイッチやジャークもしやすく感じます。

因みにですが、一般的にバランスの良い竿と言っても10cm前後であることが多いです。ハートランド6102MLFSでも重心はグリップから9.5cmのため、スコーピオン2701FF-2がいかにバランスが良いかが分かります。

ハートランド6102MLFSのバランス
ハートランド6102MLFS

感度

ハッキリ言って感度は悪いです。ロッド自体の感度は低くは無くハードベイトの泳ぐ様子は分かりやすいと思います。ですがワームなど底を取る釣りではボヨボヨしたダルいアクションの影響で感度低く感じます。グラスコンポジットのような感覚です。その反面、バス側もラインテンションを感じにくくバイトを絡めとる性能は最高クラスです。

乗り、食い込みの良さ

19スコーピオン2701FF-2の乗りの良さ
大きな魚でなくとも絡め取れます

乗りの良さに関しては最高レベルであり特にハードベイトなどではバイトを絡めとることが可能です。気が付いたら魚が掛かっており、小さなバイトも弾きません。その反面、障害物も掛けやすいためバイブレーションやクランクをボトムノックさせながら巻く釣りでは根掛りだらけとなります。

フッキング

スコーピオン2701FF-2はフッキング性能が悪くワームなどのオフセットフックでは貫通させられません。ジグヘッドやプラグなどフックが露出しているルアーでは乗りの良いアクションがバイトを絡め取ります。その反面、曲がり止まらないアクションのためオフセットフックではフックを貫通しにくい傾向にあります。

キャスト性能

19スコーピオン2701FF-2

決して悪くは無いのですが若干ダルいアクションの影響でキャストが定まり難く感じます。竿先のみ曲げてキャストする際はまだマシですが、下手に力んでキャストするとブレやすく精度が上がりません。

19スコーピオン2701FF-2の振りかぶったキャスト

その反面、ロッド全体を曲げて10g前後のルアーを遠投するようなキャストでは驚くような飛距離が出ます。しっかり振りかぶって綺麗なキャストを心掛けないと飛距離が伸びません。ある意味、キャスト技術の向上にもつながります。

トルク

19スコーピオン2701FF-2のトルク

トルクが高いほど魚が暴れにくくファイト時も寄せやすい傾向にあります。私のトルク認識は以下の通りです。

5:ワールドシャウラ、スコーピオン
4:ハートランド
3:ブラックレーベル
2:ゾディアス
1:エクスプライド

多くのバスロッドは感度重視でトルクを抑えた設定ですが、スコーピオン2701FF-2のトルクは5であり最高レベルと感じます。トルクが高いロッドはファイト中に魚が暴れにくく、ラインブレイクを減らしキャッチ率を大きく上げてくれます。琵琶湖や淀川の様に60クラスが存在する場所でも安心してファイトができます。

デメリット

ワームの釣りには全く向かない

小型プラグに特化したロッドのためダウンショットやネコリグなど多くのライトリグには全く適しておりません。アクションを加えにくいだけでなく感度も悪く、ワームのフッキングもダルめのアクションが弊害となります。ワームを使う場合にはナローゲイブやジグヘッドなど掛かりの良いフックが必須です。

最適なルアー

小型ハードベイトとミドストワーム

スコーピオン2701FF-2はミドストやワッキー系の中層シェイク、小型ハードベイトなどに特化したロッドです。5g以下は投げにくく感じますが、7gを中心に上限では14g程度までカバーできます。5インチのデスアダーでも余裕でキャスト可能です。

4~5インチワームのミドスト、中層シェイク

私がこのロッドを購入した理由はサカマタやデスアダーでのミドストを快適に行うためです。シェイクがしやすいロッドのため、一日中やり通せれます。カットテールやフリックシェイクなどのノーシンカー/ジグヘッドワッキーの釣りにもシェイクしやすいアクションが生かされます。

一方、ミドストの悩みは「バレやすさ」であり、ジグヘッドのヘッドの重さにより首振りでバレやすいリグでもありま。2701FFであれば、このトルクで魚が暴れること自体を軽減してくれるため、この悩みを解消してくれます。

シャッドなどの小型プラグ以外に シャッドテールや巻きシザーにも

ティップが柔らかくルアーの振動を良く伝わり、ベリー部分までが入り込むことでバイトを弾かずに絡め取ってくれます。巻物だけでなく小型のペンシルやミノーについてもアクションがつけやすい調子です。

重宝しているのがI字系で簡単にロングキャストが可能な上、バイトを絡め取ってくれる

加えてワーム系の巻物にも適しており、4インチ以下のシャッドテールや巻きシザーでもバイトを取りやすいアクションです。

タックル例の紹介

2701FF-2の推奨セッティング

最後に私のタックルセッティングを紹介します。

リール:19ヴァンキッシュC3000SDH

メインライン:シマノ ピッドブルG5 0.8号(75m)

リーダー:フロロリミテッド 8ポンド(6m)

22ステラ20ツインパワーなど高剛性リールの方が適していると思われそうですが、ロッドのバランスが非常に良いため軽量リールでも持ち重りがありません。22イグジストとの相性も良いですが、一方でダイワの21ルビアスエアリティ20ルビアスなどのFCモデルでは自重が軽すぎるため3000番以上の番手でなければバランスが悪く感じます。

またラインはPEが必須です。ダルめのアクションのため伸びの少ないPEにて感度とアクションの切れを高める必要があります。

まとめ

今回はフリースタイルのバス以外をターゲットにした19スコーピオン2701FF-2を紹介しました。特徴としては

ミドストや小型ハードベイトには最適のダルいアクション

高いトルクでラインブレイクやバラしを軽減できる

ワームなど底物の釣りには向かない

となり、中層で誘うのが得意なロッドです。大物とのファイトも安心のため琵琶湖などでのビックバス狙いだけでなく、他魚種の釣りにも幅広く使える一本です。

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