この記事は広告を含む場合があります。記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
野良ネズミの大ヒットから人気となり2024年のルアマガ人気投票でもランキング入りのクリッタースティック。ソリッドティップにも関わらず非常に穂先が硬く連続シェイクが容易なため野良ネズミだけで無くミドストやホバストなどにも非常に適したロッドです。
またPEを想定しているためかロッドのクッションがバスロッドとしては極めて強くワールドシャウラやフルソリッドに匹敵するほどのトルクが有ります。にも関わらずフルソリッドのような扱い難さは全くなくキャスト精度も高くライトリグ全般にも適しており人気が出るのも納得のロッドです。
ただ難点としてはフッキングです。全体的に曲がり止まる事無く綺麗に曲がるためフッキングが決まり難く、伸びの無いPEでは全く問題ないですがフロロでは細軸フックでの全力フッキングが必須になります。またリールシートが回転しながらリールフットを締め付けるためリールがヤスリのように削られ、一度の使用でリールフットの塗装がボロボロに剥がれます。そのため使用に際しては保護テープが必須ですが、コレも定期的なチェックが必要となるため超面倒です。
今回はフッキングなとPE以外では扱いにくさを感じるものの、PEラインであれば抜群のバーサタイル性を発揮するクリッタースティックを紹介します。個人的評価は以下の通りです。
★5が満点 | |
操作性 | ★★★★★ |
感度 | ★★★☆☆ |
乗りの良さ | ★★★★☆ |
フッキング | ★☆☆☆☆ |
正確なキャスト | ★★★★★ |
遠投性 | ★★★☆☆ |
トルク | ★★★★★ |
目次
LINKS CT60SULP+-2Jの特徴
スペックと外観

全長 | 6ft(1.83m) |
重量 | 101g |
テーパー | MF |
パワー | ウルトラライト |
ルアー重量 | 0.45〜3.5g |
メーカーWEBサイトに記載のスペックは上記の通りですが、実際には「UL P+」や「パワープラス」と記載されており普通のULロッドよりは僅かに硬く感じます。ULとLの中間ぐらいです。重量は評価上は重めの101gですが短いため全く重さは感じません。推奨ルアーウェイトは3.5gまでとなっていますが、かなりトルクフルなロッドのため7g前後のプラグでも問題無く扱えます。

またガイドは特にバットガイドがULロッドとしては大きく47〜48mm系のリールでも問題無く扱えます。写真の上がクリッタースティックで下がフルレンジS61L-FSLなのですが、ULクラスのロッドだと一回り小さなガイドが搭載させる事が多くなります。ただクリッタースティックはPEで野良ネズミをカバーにねじ込む想定のロッドのため小口径でなく通常サイズのリールを想定しているのだと推測されます。
【要注意】リールフットには保護テープ必須

fenwivkのロッドを使う上で最大の難点が、このリールシートかも知れません。と言うのもリールシート自身が回転しながらリールフットを締め付けるため、その際にリールフットがヤスリのように削られ、たった一度の使用で塗装がボロボロに削られます。

リールに保護テープを付ければ問題有りませんが、保護テープも徐々に削れるため定期的なチェックが必須で面倒この上無いです。この点については十分に注意して下さい。
ロッドの曲がり方
実際に負荷をかけた際の写真です。左から20g(TDバイブ)、50g(ジョイクロ)での曲がり方です。


クリッタースティックは全くソリッドティップを感じさせない曲がりで、むしろチューブラーのような「への字」に近い曲がり方です。50gの負荷でも曲がり止まる事は無く、穂先から綺麗に曲がります。
続いて200g(元祖メタニウムMGL)、500g(PETボトル)の負荷をかけた曲がりです。


強く負荷をかけた状態でも曲がり止まる事は無く200gではベリーまで、500gではバットまで綺麗に曲がります。このように曲がり止まる点がないため、キャストしやすく、かつ高トルクに仕上がっていますが、後述の通りオフセットフックを貫通させるにはフッキングに要注意となります。
バランスと操作性

fenwick LINKS CT60SULP+-2Jの重心はロッド全長が短いこともあり非常にバランスが良く、ノーマルの状態でもロッドの重心もグリップの近くにあり重心位置はグリップ先端より7cmの場所にあります。セパレートグリップにしては珍しい仕様です。

ちなみにスコーピオン2701FF-2では重心はグリップ先端から11cmです。重いもののバランスの良いストレートグリップでも7ftではグリップ先端から11cmの重心位置になるため、いかにショートロッドが操作性では有利かが分かります。正確なキャストに加え、野良ネズミなどの連続ドッグウォークも楽に対応可能です。

ただ連続シェイクだけでなく以外に何でも対応可能なバーサタイル性も魅力です。極端なエクストラファストテーパーではないため、ライトリグ全般をなんでも対応できるだけでなくハードベイトとの相性も抜群です。
感度

fenwick LINKS CT60SULP+-2Jは多分、感度よりも粘りを重視した設計でフロロの通しのセッティングでは感度に優れるロッドとは感じないでしょう。ただPEではフロロに比べ糸自体の感度が圧倒的に上のため、PEでルアーを扱う限りでは全く感度に不満を感じません。
乗り、食い込みの良さ
先端30cmを100gの負荷で曲げてみました。


よくあるソリッドティップは穂先だけが曲がる傾向にありますがクリッタースティックはソリッドティップにも関わらず穂先は非常に硬くチューブラーと変わらない感覚で使用可能です。一般的なソリッドティップには食い込みは劣るものの、普通のチューブラーロッドに比べると食い込みは悪くなく適度なバランスに仕上がっています。
また柔らかすぎないことで食い込みは犠牲になっていますが逆にボトムや障害物への食い込みも回避できるため、ソリッドティップとしては根掛り回避性が高いロッドとなります。
フッキング性能


このロッドの難点がフッキング性能です。というのもティップからベリーへと滑らかに曲がり、極端に硬くなる場所が無いため特にオフセットフックを魚に貫通させるのが困難です。
そのため伸びが少なくフッキングパワーがダイレクトに伝わるPEが必須のロッドです。フルフッキングや細軸フックで対応出来なくは有りませんが、このロッドの長所を台無しにしてる感は否めません。
キャスト性能

このロッドの短さは連続シェイクだけでなくキャスト精度にも貢献しています。とにかく投げやすい。取り回しの良さに加えて穂先が硬いソリッドで胴まで綺麗に曲がるため正確なキャストだけで無く、意外に遠投もしやすいロッドとなっています。
トルク
トルクが高いほど魚が暴れにくくファイト時も寄せやすい傾向にあります。私のトルク認識は以下の通りです。
5 | ワールドシャウラ、スコーピオン |
4 | ハートランド |
3 | ブラックレーベル |
2 | ゾディアス、スティーズ |
1 | エクスプライド |
クリッタースティックのトルクは驚異的で有りハートランドさえ上回りワールドシャウラやフルソリッド相当と感じます。バス専用ロッドとしては極めてトルクは高く、他魚種対応のロッド相当となります。
このクリッタースティックはPE専用設計のため、伸びが少ないPEラインではロッドにクッション性能が求められるため、今後、このようなロッドが更に増えると思われます。
デメリット
リールフットが削れる

冒頭に述べた通りグリップによりリールフットが削られ、簡単に塗装が剥げます。私のような悲しい思いをする前に必ずリールに保護テープを付けて下さい。
タックル例の紹介

リール:24ルビアス
メインライン:リアルデシテックス0.4号
リーダー:フロロリミテッド 4ポンド(6m)
通常であればPE0.8~1.0号で野良ネズミをカバーにねじ込むのが最適なロッドですが、私はウルトラライト級のリグのバーサタイル向けにクリッタースティックを導入しています。というのも軽いリグのキャスト性能、ライトラインでも魚が暴れにくく取り込みやすい高トルク、高い操作性がULクラスのバーサタイルとして高次元にまとまっているためです。
ただ本来の使い方としてPE0.8~1.0号で野良ネズミを扱うのにも適しており、バットガイドの径も大きく2500~3000番クラスの47~48φのスピニングリールも容易に扱えます。
ただリールの重量に関しては軽い方が適しており170g以下など軽いほど有利です。ロッドのバランスが良いため重いリールでバランスを取る必要がなく、逆に重いリールの場合、持ち重り感が酷くなるため要注意です。
まとめ

今回紹介のクリッタースティックは
・抜群の操作性と圧倒的なトルク
・汎用性は極めて高くライトリグからハードベイトまで対応可能
・オフセットフックのフッキングには難があり、伸びの少ないPEラインが必須
となっており決して野良ネズミ専用ではないライトバーサタイルロッドとなっています。ただPE専用設計となっている感は否めませんので、フロロラインを使用する際にはフッキングに要注意です。