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当ブログではタックルやルアー、ラインなどの紹介に重点を置いて発信してきていたのですが、一方でSNSではモノに縛られず技術的な事も取り上げてきました。普段のポストはXやインスタを見てもらえると幸いですが、ただSNSって長文書くには全く適してないんですよね。書きたいことの半分も書けないことも。
そんな訳で普段SNSで発信してるような内容をコッチでも書いてみようかと思います。今までのデータ取った上でのタックル関係の発信とは完全に異なる点についてはご容赦願います。
軽量高感度を信仰していた時期もありました

たぶん、長らく私のことを見てくれてる人はご存じでしょう。トルク中毒者ですよ、私は。でも、なぜトルクを重視するようになったかは語ったことは無かったかと思います。
理由は割と簡単。軽量高感度ではデカい魚が取れなかったから。
2015年あたりからバス釣りを再開しガッツリとハマった私ですが、当初、初代ブラックレーベルを愛用していたものの、流行りの17エクスプライドに移行した時期があったんです。研究好きの私はどんどん取れるバイトも増え、徐々に大物をフッキングする機会にも恵まれました。が、ランディングが出来ない。バイトまで取れてフッキングも出来てるのにキャッチ出来ない。ライン切られる、巾着に巻かれる、沖に走られ岩でヤラれると散々な目に。
初代ブラックレーベルでは味わった事のない経験でエクスプライドと一緒に写った魚はレギュラーサイズばかりとなりました。この時に痛感したことが私の腕では軽量高感度のロッドだと淀川では戦えないって事。
ボロカスに言われた17エクスプライド君のフォローは後で入れるとして、重くてダルいから手放した初代ブラックレーベルの有難みを分からされることになります。
トルクの有るロッドとは

雑に言うと重く反発が遅くブランクスの厚みが太いロッドが高トルクです。軽量高感度至上主義の現代においては存在価値が無いとさえ感じさせられますね。一度は私も初代ブラックレーベルが重いからヤダってなり手放したのですが、その後で気が付きました。高トルクでないとデカい魚は取れないと。
物理学的なトルクに関しては分かり易い記事を上げておられる方がいますので私からは敢えては触れません。なので、私からは、どんなロッドがトルクが高いかを紹介します。釣り具屋でも見かけやすいのは以下でしょうか。
ワールドシャウラ/スコーピオン
ロードランナー
ハートランド/リベラリスト
ブラックレーベル
ワイルドサイド
ノースフォークやサイドワインダーなど他にも有りますが、どれも軽量高感度なんて気にもしてもないロッドかと。
高トルクロッドの見分け方

ロッドのトルクの見分け方についてはガイドにライン通して、ゆっくり曲げてゆっくり戻すのが一番分かり易いです。先に言っておきますがトルクを試す際にはロッドが折れないよう注意してくださいね。責任は取れませんので。
曲がり止まらず戻りが遅いのが高トルク。
曲がり止まる、曲げた時にロッドが暴れる、戻りが早くカクカクと段々に戻るのが低トルク。
慣れればロッドを壁に当てたり手で曲げるだけでも分かりますが、最初はガイドを糸に通すのをお勧めします。これでも分からないのならラインの先に2kgペットボトルを結んで徐々に持ち上げてみて下さい。あかん折れると思うのが低トルク、余裕と感じるのが高トルクです。
因みに写真のロッドはフルソリッドでトルクの塊のようなロッドです。スピニングにも関わらず80cmオーバーの鯉とも戦えるようなロッドでもありますが、重いしダルいので一般には評価されにくいロッドには間違いありません。
なぜトルクのあるロッドが必要か

高トルクロッドは特に細糸であったり障害物周りでのファイトに役立ちます。トルクが強いとファイト中に魚が暴れにくく常にテンションを掛け続け弱らせることが可能です。そのためラインブレイクが少なく簡単にかけた魚を取り込むことが可能です。
ラインが切られやすい細糸ほど効果が分かり易く、このため敢えてフルソリッドのスピニングを使うプロもいます。また障害物周りの釣りでも重要で、どれだけ太い糸でも障害物に巻かれると切られて終わります。ですがトルクの強いロッドならファイト中でも魚が暴れず引きが弱まるため障害物に巻かれることが極端に減ります。
個人的な意見ですが上級者ほど高トルクのロッドを好む傾向が強いと感じます。というのも上級者ほど何度もファイト中に悔しい思いを経験してきているためファイトに無駄が少なく掛けた魚をあっというまに取り込むためです。その取り込みの早さにトルクの強いロッドは非常に適しています。
なおTOP50とかトーナメントに出てるプロは別ですよ。あの人らは、そんな事なんて百も承知の上で他のプロを出し抜くための技術を競い合ってる人らなので。我々のような一般人とは技術レベルが違いすぎます。
PEの普及により高トルクロッドが増えるかも

ここまでの話だと対峙する魚がデカくないとトルクなんて不要と聞こえますし、ひと昔前までは、その通りだったと思います。ですが、この数年で状況は一変しました。PEの普及です。これまでは軽量高感度のロッドにて伸びの多いフロロでも精度よくルアーを動かすことが求められましたが、ほとんど伸びないPEが普及するにつれて軽量高感度は必要でなくなり、逆にロッドにはクッション性が求められるようになっています。つまり高トルクロッドがPEには相性が良いのです。
PE専用設計のスピニングロッドは徐々に増えており、2025年では遂にベイトPE向けのロッドまで出てきています。まぁPEにも弱点はあるので、これは来週のネタなんですが、それでもPEを考慮したロッドは更に増え続けるでしょう。
軽量高感度ロッドは不要なのか?

最後に冒頭で悪口を言われたエクスプライド君のフォローです。これまで散々と高トルクロッドをほめ続けてきましたが、当然ながら弱点もあります。
高トルクロッドは重いんです。
基本的にブランクスが厚巻きのロッドが中心のため、とにかく重たい。初代ブラックレーベルから17エクスプライドに私が浮気したのもロッドの重さが原因でした。釣行頻度が多い人ほど、また釣行時間が長い人ほどロッドの重みが徐々に釣り人の体を蝕みます。短いロッドでは気になりませんがロングロッドでは致命傷です。
ちなみに私は筋肉ムキムキのスポーツマン体型なのですが、それでも7ft以上の高トルクロングロッドは避けてます。腕が壊れるので。

そのため長いロッドでは私は敢えてトルクの少ないリベリオンを使ってたりします。トルクが少ないのは承知してますが、長さでトルクの少なさをカバーしてるので、ファイト中にも魚を制御しやすい為です。近年ではカーボン技術の進化により軽量ロッドでもトルクの高いロッドも増えてはいますが、扱いきれない道具なんて意味がないのでね。用途に応じたロッド選定が重要って事で今回の話を終わります。