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スペックを見て個人的に歓喜し、即購入してしまったのが26タトゥーラ 701MFB-Gです。初代ブラックレーベルFM701MFBの再来だと感じます。もう一番手硬いブラックレーベルFM-701MHFBは大森プロのロッドとして知名度が高く、その後タトゥーラエリートとして現在も残っていますが、Mパワーの同等のスペックのロッドが、なかなか初代ブラックレーベルの廃版以降、登場しませんでした。
特徴としては巻物であれば何でも出来る事です。柔らかいグラスのティップがバイトを絡め取り、急激に硬くなるベリー部分がフッキング性能の低いグラスの欠点を完全に補ってくれます。またグラス混率が高いためロッドのトルクも高くファイト中も魚が暴れにくく、結果として巻物で釣れる確率が比較的に向上します。ブランクスが長いためロッドでトレースコースを調整しやすく、スモールクランクからワイヤーベイトまで、一通りの巻物を使えるのも利点です。
ただグラスコンポジット全般に言える事ですがワームの釣りは不可能でハードベイト専用になります。加えて非常に重くトゥイッチなどの操作なんて絶望的にやり難く、ハードベイトの中でも巻物専用のロッドになってしまいます。バランスを取るため重いリールとの組み合わせも必須です。
今回は巻き物を巻いて仕留める事に特化した26タトゥーラ 701MFB-Gを紹介します。個人的な評価は以下の通りです。
| ★5が満点 | |
| 操作性 | ★☆☆☆☆ |
| 感度 | ★☆☆☆☆ |
| 乗りの良さ | ★★★★★ |
| フッキング | ★★★★★ |
| 正確なキャスト | ★★★★★ |
| 遠投性 | ★★☆☆☆ |
| トルク | ★★★★★ |
目次
26タトゥーラ701MFB-Gの特徴
スペックと外観

| 全長 | 7ft(2.13m) |
| 重量 | 129g |
| テーパー | ファスト |
| パワー | M |
| 先径/元径(mm) | 1.7/14.8 |
| カーボン含有率 | 61% |
26タトゥーラ701MFB-Gは完全に巻きに特化したロッドで、ジャークベイトからポッパーなどの操作を想定した6.6ftのオールラウンドなグラスコンポジットとは異なります。巻き以外には何も出来ませんが、巻く事に関しては本当にオールラウンドと感じます。
グラスの混率が高い

26タトゥーラ701MFB-Gの特徴としてはグラスの混合率が高い事で39%となっており、カーボンは61%のみです。ベリー部分からカーボンの補強が多くフッキング性能に優れるロッドですが、グラス混率が多いためトルクが高く、カバー付近で掛けても魚が暴れにくくなるためバラしも減る傾向にあります。
この手のファストテーパーのグラスコンポジットだと特性をカーボンロッド風に調整することが多く、エクスプライドの170M-Gでもカーボンは69.4%、この26タトゥーラの前作となるリベリオン701MFB-Gでは77%もカーボンが入っています。そのため軽く感度は良いですが、グラスの特性が薄くなるためトルクも減りバラしも増加しやすくなります。
なお更にグラスの混率が多いロッドも存在しますが、そうなるとベナベナと調子になってワイヤーベイトなどの太軸フックが貫通しない、クランク特化のマニアック仕様になるんですよね。この点でも26タトゥーラ701MFB-Gの仕様は絶妙です。
ロッドの曲がり方
実際に負荷をかけた際の写真です。


左から50g(ジョイクロ)、100g(ジョイクロ+ブラストボーン)を吊るした際のロッドの曲がりです。グラスコンポジットのロッドのためティップ部分は柔らかく、弱い負荷でも曲がります。


続いて200g(元祖メタニウムMGL)、500g(PETボトル)の負荷をかけた曲がりです。ファストテーパーの特徴が非常によく表れたロッドで、ベリー部分からは曲がり難い設計です。
操作性とバランス

ロッドのバランスは正直に言って最悪で重心位置もグリップの先端から20cmも離れた場所です。そのため持ち重りが酷いロッドです。

なお6.9ftのスティーズファイヤウルフだと重心位置はグリップ先端から10.5cmの場所で、非常にバランスが良く操作性に優れます。
重いリールで操作性向上

では、こんなバランスが悪く持ち重りが酷いロッドを、どう使いこなすかと言うと重いリールを組み合わせるだけです。特にカルカッタコンクエストやリョウガといった丸形リールが適しています。リールが重く重心が強制的にグリップ付近に近寄るため、持ち重りが劇的に改善されます。巻物には、よく丸形リールと言われますが、巻き上げトルクに加え持ち重り軽減の効果が高いことが理由となります。
グリップテープでも操作性向上

因みにオーバーグリップを巻く事でもバランスは大きく改善します。エンドグリップに熱収縮テープを巻くだけで5cmもバランスが改善し扱いやすさが向上します。重量が重くなるのは間違いないですが、騙されたと思って試してみて下さい。持ち重りが一度持っただけで分かるぐらい改善しますので。

26タトゥーラは安価帯のロッドのためかグリップにコルクは採用されてはいるものの質は良くなく、あっという間に目抜けだらけになるようなコルクです。コルクの保護の意味でもオーバーグリップはお勧めです。
ちなみに私はミリオンラバーグリップを使用することが多いです。太さは26タトゥーラでは30mmがお勧めです。
感度

このロッドには、いわゆるボトム感知のようなワームロッドに求められる感度は無いと思ってください。ですがクランクやスピナーベイトのプルプル感は分かり易く、柔らかいグラスのティップが、そのプルプル感を増幅してくれてるようにも感じます。
乗り、食い込みの良さ

乗りと食い込みの良さは完璧です。グラスロッドの長所として食い込みが非常に良いことであり、柔らかいティップがカーボンでは取れないバイトも絡めとる事が可能です。
フッキング性能

実は多くのグラスロッドはフッキング性能が良くありません。柔らか過ぎるグラスは食い込みの良さには貢献するものの柔らかすぎてハリが貫通しないんです。ですが26タトゥーラ701MFB-Gはカーボンによる補強でベリー部分から急激に硬くなるためフッキングでは全く困ることがありません。
なので26タトゥーラ701MFB-Gはクランクなどのプラグだけでなくフックが太いワイヤーベイトも対応可能です。
キャスト性能

26タトゥーラ701MFB-Gは7ftもあるのに遠投性能は高くなく、カーボンのロッドに比べ飛距離は伸びにくいと感じます。
その一方で7ftと長めのロッドではありますがキャスト精度は高く狙った場所に投げやすいロッドです。基本的には近距離のカバーに正確にキャストし、カバーから魚を引きずり出すためのロッドです。

おそらく原因は曲がり難いベリー部分と思われます。ティップが柔らかくショートキャストは快適なのですが、ロングキャストでは重みが載せにくく飛距離が伸びません。また7gを切るような軽量ルアーもロッドに重みが乗らないため投げ難く、この点に関してはリールで補う必要があります。
トルク

トルクが高いほど魚が暴れにくくファイト時も寄せやすい傾向にあります。私のトルク認識は以下の通りです。
| 5 | ワールドシャウラ、スコーピオン |
| 4 | ハートランド |
| 3 | ブラックレーベル |
| 2 | ゾディアス |
| 1 | エクスプライド |
26タトゥーラ 701MFB-Gのトルクは最高のレベル5と感じます。グラス自体がロッドのトルクを上げやすい素材ですが、この混率が高いため高いトルクに繋がっています。写真の通りベリー部分から急激に硬くなりフッキング性能が高いにも関わらず、この部分では曲がり止まらず更に曲がるため、ファイト中にも魚が暴れにくい調子となっています。
デメリット
重いリールでないと扱いきれない

このロッドを使いこなせるか否かはリールに全てが掛かっていると言っても過言ではありません。普通のロープロのリールでは扱いきれず、最低でも220g以上の重さのリールが必須となります。重いリールを使わない場合、一気に扱い難いロッドになってしまいます。
タックル例の紹介

リール:18リョウガ
スプール:SV BOOSTシャロースプール
メインライン:シンジX9 2号(50m)
リーダー:モンスターブレイブZ 14lb(15m)
個人的に巻物に非常に気に入っているのがリョウガで重量が重く巻きが安定する上に、ギアも大きく巻き上げトルクも高い伝です。もうすぐ販売される26リョウガも相性が良いと感じます。これにSVスプールを組み合わせる事でバックラッシュが激減しキャストを繰り返す巻きの釣りでのリズムが崩れません。
なおPEを使う事でスプール軽量化にて近距離キャストの精度が上がり、軽量ルアーも扱いやすくなります。
ベイトPEの詳細は、こちらの記事を参照下さい。
まとめ

今回紹介の26タトゥーラ 701MFB-Gは
・高トルクなのにフッキング性能も高い完璧な巻物ロッド
・クランクからワイヤーベイトと巻物全般は対応可能もジャークベイトなどの操作は絶望的
・ロッドバランスを取るために重いリールが必須
となっておりバーサタイル性を諦め、巻いて取る事に特化したロッドです。値段帯もお手頃のため、本格的に巻物を試してみたい人に非常にお勧めのグラスコンポジットです。

