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【重要】メカニカルの緩みにてバックラッシュ多発【初期不具合】
メーカー出荷状態でメカニカルが緩んでいる個体があり、その場合、十分なブレーキ性能が発揮されずバックラッシュが多発する事が判明しました。そのためキャスト性能については全面的に記載内容を修正しました。
すでに23SS AIR TWが存在する中、新たに販売された25アルファスBFは個人的にはバーサタイルなBF機であり、17スティーズCT SV TWと23SS AIR TWの中間を埋める存在です。3gぐらいから7gまで広い範囲の軽量ルアーに対応可能な上に剛性感もBF機としては非常に高くシャッドなどのハードベイトでも安心感があります。
ただし軽量域では23SS AIR TWには明らかに劣り、個人的には5g以下のルアーを扱うなら23SS AIR TWの方がスプールレスポンスも上と感じます。また自重もBF機としては重めのため一点シェイクなど繊細な操作が必要な釣りでも23SS AIR TWには劣ります。
今回は3~7g程度のルアーに最適な25アルファスBF TWを紹介します。個人的な評価は以下の通りです。
★5が満点 | |
キャスト性能(3g) | ☆☆☆☆☆ |
キャスト性能(5g) | ★★★☆☆ |
キャスト性能(7g) | ★★★★★ |
キャスト性能(10g以上) | ★★☆☆☆ |
剛性感 | ★★★☆☆ |
自重の軽さ | ★★★☆☆ |
ライントラブル耐性 | ★★☆☆☆ |
コストメリット | ★★★★☆ |
目次
25アルファスBF TWの特性
25アルファスBF TWの外装はハイエンドに使われる黒ケースになっています。ボディは言うまでも無く21アルファスSV TWと同じ形状です。
ただ、よくよく見るとスプールを入れる穴が微妙に異なっており、30mm径の25アルファスBF TWは32mm径の21アルファスSV TWより2mmスプールが小さい分、ボディの穴が2mm分小さくなっています。そのためスプールとボディの間に隙間が殆どありません。
23SS AIR TWとの使い分け
後半でも記載しておりますが、性能が近い23SS AIR TWとの使い分けを先に記載しておきます。差が出てくるのはカットテール5inchぐらい(4gぐらい)のルアーからです。
4gより軽いルアーとなると25アルファスBF TWは特にピッチング時にスプールのレスポンスが悪くなり、ブレーキが強い場合にはルアーがスプールに引っ張られる、ブレーキが弱いと糸浮きがしやすくなります。なお23SS AIR TWなら4g台のルアーでも、まだまだ余裕でピッチング可能です。
スプール
外観
スプール径は30mm×21mmと径はBF機種としては近年に多い28mm径より2mmも大きくなっています。
また幅も通常の24mm幅よりナローとなっています。メーカー表記では21mm幅ですが実測値では22.3mmでした。これは23SS AIR TWや21アルファスSV TWと同じ幅です。参考までに21ジリオンSV TWではメーカー表記では24mm幅に対し実測値では25.2mmとなります。
重量
スプール重量は8.0gと極めて軽いものの、23SS AIR TWよりもスプール径が大きいためか若干の重量増となっています。
糸巻後の重量はフロロ10ポンド×30mで11.1gと3.1g増、高比重PE1号×30m+フロロ10ポンド×10mで10.3gと2.3g増となります。
キャスト性能
【超重要】メカニカルの緩みは厳禁
25アルファスBF TWはメーカーWEBサイトではメカニカルブレーキの呼称がオイルインジェクションキャップに変わり調整不要と記載されています。23SS AIR TWとの比較でもメカニカルの囲いが大きくなり調整できないように見えます。
オイルインジェクションキャップに初めて変更された24スティーズSV TWはメカニカルブレーキ自体が存在しない構造に変更されています。ただ、25アルファスBF TWを実際に分解して内部を見ると内部構造は従来機と同じでメカニカル調整用の黒い棒が残ったままです。つまり25アルファスBF TWはメカニカルブレーキが調整し難いリールというだけで24スティーズのような新機構は搭載されていません。
また、最悪なことにメカニカルブレーキがメーカー出荷段階で緩んだ個体が存在します。残念ながら私が購入した個体は緩んでおり、他にも緩んだ個体が有るとの報告も視聴者より受けています。
そしてメカニカルブレーキが緩んだ個体では特にピッチング時にバックラッシュが多発します。リンクからXの動画が見れるのでご参考ください。メカニカルをスプールが左右にカタつかないゼロポジションまで締めるだけで問題は解決しますが、厄介なのはメーカーがメカニカルの調整不要とWEBサイト上で説明している事です。そのため一旦メカニカルが緩むと非常に使い難いリールとなり、直す手段さえ分からない状態になりかねません。
ブレーキが正常なら3~4gまでピッチング可能
ブレーキが正常にさえ働けば25アルファスBF TWのキャスト性能は非常に優秀です。スワンプクローラーの0.9gネコリグでも低弾道なピッチングが決まります。ただ要注意なのが23SS AIR TWより若干ブレーキが弱い点です、個人的には23SS AIR TWではブレーキ設定が3~4目盛で調整していますが、25アルファスBF TWはブレーキが7~8目盛ぐらいが必要となります。
4g台のカットテール5inchでも快適ですが若干スプールのレスポンスが悪く感じるようになります。なお虫のような2g台までなるとキャストは出来ないことはありませんが、全く精度はでません。
言うまでもなく小型ハードベイトでは重心移動のついて投げやすいソウルシャッド58だけでなくガストネード55のように空気抵抗の大きなルアーも対応可能です。
PE設定なら軽量ルアーが更に快適に
PEを使用することで更にスプールが軽量化されるため軽量ルアーのキャスト性能が向上します。BF機でのお勧めは高比重PE1号にフロロリーダー8~10lbを10m程です。近距離の操作感はほぼフロロにも関わらず、キャスト性能が向上します。ベイトPEについては別記事で紹介しておりますのでご参考下さい。
PEを入れてスプールを軽量化することで4g台のルアーであるカットテール5inchでも、より精度の高いキャストが可能となります。重めのスワンプクローラーのネコリグぐらいの重量でも扱いやすく矢のように飛んでいきますが、残念ながらPE設定でも2g台の虫系ルアーはキャストが定まりません。
重量はBF機としては重め
25アルファスBF TWの重量は実測値でも166gとなっており、23SS AIR TWや21アルデバランBFSの130g台から比べると重いBF機と言えます。ある程度、剛性感の求められる用途には適しているのですが、ライトリグの操作にはマイナスです。
というのもマイクロピッチシェイクに代表されるように、ベイトフィネスを使用した操作ではシェイクが多く、この際には1~2フィンガーでの操作を多用します。この操作ではリールの軽さが必須で、重いリールでは腕が耐えられません。この点からも25アルファスBF TWはロッドアクションを多用するライトリグ向けでなく、ノーシンカーやライトテキサスなど操作のまだ少ないリグに適していると感じます。
ドラグ音有りの安心ファイトが可能
ベイトフィネスにおいて必須と言えるのがドラグ音です。太糸のベイトであればドラグがフルロックでも問題ありません。ただ10lb以下が主流のベイトフィネスではドラグが必須です。20アルファスAIR TWにも付いていなかったドラグ音が23SS AIR TWには搭載されています。そのため安心した魚とのファイトが可能です。
必要十分なコンパクトさ
左から21ジリオンSV TW、25アルファスBF TW、23SS AIR TWです。23SS AIR TWのボディが小さすぎるため25アルファスBF TWの方が僅かに体高も大きくなっていますが、21ジリオンSV TWに比べ十分に小さく、繊細な操作が可能です。
勝手に目盛りが変わらないブレーキダイヤル
ブレーキダイヤルについてはサイドカバー内の埋め込みとなっており、変更しにくいとの意見もあるとは思いますが個人的には最高です。と言うのも22タトゥーラのようにダイヤルが露出していると、移動時などで勝手にブレーキ目盛りが変わり、タックルを持ち替えた一投目でのキャストが決まりません。20スティーズAIR TWのようにボディ下部に設置されていても稀に変わっている場合もあります。ただ23スティーズAⅡのようにサイドカバー内部に埋め込まれれば、ほぼ勝手にブレーキ目盛りが変わることがありません。
剛性感はBF機としては高め
25アルファスBF TWのギアはジュラルミン製のようで21アルファスSV TWのブラス製ギアとは色が異なりますが、それでもBF機としては十分な剛性感となっています。
参考までにメインギアの直径も測定しましたが実は23SS AIR TWと同じでした。が剛性感は明らかに25アルファスBF TWの方が明らかに上です。23SS AIR TWは軽さが魅力ですが剛性感は微塵も感じられず巻き感もスカスカです。
ただ剛性感が高いと言ってもBF機の中での話です。試しにクランクのLC1.5を巻いてみましたが2度とやりたくないと感じました。
カチャカチャ音が控えめ
この剛性感の影響か巻物での剛性感も23SS AIR TWより良いだけでなく、ダイワ機に多い巻き取り回収時のカチャカチャ音が殆ど発生しません。なお23SS AIR TWはカチャカチャ音が酷いです。
スプールに関しては25アルファスBF TWと23SS AIR TWは見た目に殆ど差が無く25アルファスBF TWにはSV BOOSTのようなバネでベアリングを抑えるような機構もありません。なぜ差が出るかは原因が分かりませんが、間違いなく言えるのはカチャカチャ音が無い方が快適という事です。
コスト
25アルファスBF TWの魅力の一つが価格です。決して安い価格とは言えませんが23SS AIRよりも若干安く、ベイトフィネス系のリールとしては明らかに低価格帯になります。個人的には17スティーズCT SV TWの浅溝スプール版と認識しており、これがスティーズより安価で購入できるのはメリットと考えています。
デメリット
ハンドルとウォームシャフトは樹脂カラーのためベアリングに要交換
改造となるためメーカー保証の対象外となりますが、ハイエンドではない製品のため各部に樹脂カラーも多くベアリングへの交換にて巻き心地が大幅に向上します。交換箇所は計6ヶ所です。まず各ハンドル内部の片方は樹脂カラーのため4ヶ所ベアリングへ交換できます。
またギアボックスまで分解する必要がありますが、ウォームシャフトの両端も樹脂カラーのため2ヶ所ベアリングに交換可能です。
TWSがハードベイトの針に当たる
25アルファスBF TWに限らずですが、ダイワのTWS搭載機はライン放出口が上下に動くため、リールにトレブルフックを引っかけると針先が当たり傷やフックが鈍る原因になります。私はジーニアスプロダクトのフックキーパーを使うことで対応しています。
他のリールとの比較
23SS AIR TWとの比較
キャスト性能(3g) | 23SS AIR TW |
キャスト性能(5g) | 23SS AIR TW |
キャスト性能(7g) | 25アルファスBF |
キャスト性能(10g以上) | 25アルファスBF |
剛性感 | 25アルファスBF |
自重の軽さ | 23SS AIR TW |
ライントラブル耐性 | 23SS AIR TW |
コストメリット | 25アルファスBF |
同じベイトフィネス機でも23SS AIR TWとは大きく味付けがことなります。25アルファスBF TWは適正ルアーウェイトが3~7gであり、重量もあるためシャッドなどの巻物にも適しており、どちらかと言うとBF機の中でもパワー寄りの設定です。
その反面、23SS AIR TWはライトリグに特化した仕様となっており3~5gのルアーでもキャストしやすく、軽さを生かしたシェイクなどの操作が非常に軽快となっています。2323SS AIR TWの詳細は別記事で紹介しております。
まとめ
今回紹介の25アルファスBF TWは
・2~3gからキャスト可能で23SS AIR TWより多少重めのルアーに適したBF機
・剛性感が強くカバー絡みのパワーファイトも可能
・23SS AIR TWよりブレーキが弱くメカニカルの緩みなど設定には要注意
となっており、良くも悪くも23SS AIR TWとは違うリールであり、23SS AIR TWと17スティーズCT SV TWの間を埋めるリールです。ただAIR機と異なりテキサスや高比重系など使えるルアーが多く、むしろトーナメントでは25アルファスBF TWの方が出番が多くなるリールと思います。