【22メタニウム シャローエディション インプレ】ジリオンを超える剛性

22メタニウムSEの使用例

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この記事を書いているのが2025年の10月で、20メタニウムが販売され5年、22メタニウムSE(ShallowEditionの略記)が販売されて3年も経過しています。それでも、剛性感と巻き上げトルクが高く14lb以上の打ち物に適していて、かつ糸巻き量が少なく軽量ルアーにも対応できるリールが他には高価な24スティーズSVぐらいしか見当たらないため導入しました。

この22メタニウムSEはご存知の通り20メタニウムの浅溝スプール版であり、糸巻き量が少ない分スプールが軽く7g以上のルアーのキャストに適しています。にも関わらず決してライトライン専用でない剛性感があり、16lb以上のラインにて障害物周りから魚を引き離す巻きための上げトルクも兼ね備えています。これがハイエンドでなく汎用価格帯にて入手出来るのは非常に有難い点です。

ただ遠心ブレーキのためトラブルが少ないとは言えずフロロだと10g以下、PEを巻いても7g以下のルアーとなるとブレーキを強めたり適切にサミング出来ないとバックラッシュが多発します。巻き上げトルクの高さよりキャスト時の安定性を求めるならダイワ機の方がオススメです。

今回は7gまでのキャストに対応可能かつ障害物から魚を引き離す巻き上げトルクを持った22メタニウムSEを紹介します。

★5が満点
キャスト性能(5g)★★☆☆☆
キャスト性能(7g)★★★★☆
キャスト性能(10g)★★★★★
キャスト性能(14g以上)★★★★★
剛性感★★★★☆
自重の軽さ★★★★☆
ライントラブル耐性★★☆☆☆
コストメリット★★★★☆

22メタニウム シャローエディションの特性

22メタニウムSEの箱出し

22メタニウムSEは薄い銀色となっており、20メタニウムとは少々カラーが異なります。

20メタニウムは、もう少し色が濃いグレー系の色でのため見た目でも判別しやすくなっています。

3年ほど前には20メタニウムの記事も投稿していますが、検証内容が甘く、以下の記事はアップデート版として見てもらえると有難いです。

スプール

外観

22メタニウムSEのスプール径は34mmと通常のスプール径です。実測でも33.7mmと21ジリオンSVの33.8mmと差は有りません。

ただ幅については19mmとナロー化されており実測値では22.1mmでした。スペックでは24mm幅、実測値でも25.2mmの21ジリオンSVに比べ幅狭のスプールです。

重量

スプール重量はあまり軽くはなく14.4gと21ジリオンSVの13.4gより1gも重い重量です。

ただシャロースプールのため糸巻後の重量はフロロ12lb×60mで22.3gと軽量ルアーにも対応可能な重さになっています。なお高比重PE2号×50m+FC12lb×20mでは20.6gと軽量化に加え糸巻き量を増やすことが出来ます。

キャスト性能

22メタニウムSEのキャスト性能は悪くは無いのですが少々腕が必要と感じます。

重めのTN-70や多少軽くても空気抵抗の少ないワイルドハンチは軽快に投げられます。ただ、なぜかブレーキが残る感じが強く爽快感が少なく感じます。

22メタニウムSEのキャスト性能

そのため、ついブレーキを弱めたくなるのですが、弱めのブレーキだとルアーによってはバックラッシュしやすいと感じます。個人的には内部ブレーキMAXにて目盛3までがノートラブルの限界で、2以下にするとサミングが必須です。

そのため空気抵抗の大きなスピナーベイトや軽いフラットサイドなどでは糸が浮きやすいため注意が必要です。

PE設定なら軽量ルアーが更に快適に

22メタニウムSEのキャスト性能PE

トラブルの多い印象を受ける22メタニウムSEですがPE設定にすることでスプールを軽くでき、トラブル減と共に軽量ルアーのキャスト性能が向上します。ベイトPE詳細は以下の記事を参照願います。

PEを入れてスプールを軽量化することで空気抵抗の大きなスピナーベイトやフラットサイドでもノーサミングでキャスト可能となります。だいたい7gまでは快適に扱えます。

更に軽いルアーではソウルジャッド58までは何とか投げられますが、この重さになるとブレーキ目盛3以上が必須で、空気抵抗の大きなダブルプロップはキャストが全く定まりません。

残念ながらPEでも5g台の軽いルアーではバックラッシュが多発します。

22メタニウムSEのPEバックラッシュ

一応、スワンプクローラーのネコリグも試しましたがピッチングでは糸が浮くかバックラッシュとなり、正直に言って使いやすいとは感じませんでした。

22メタニウムSEのキャスト性能高比重PE_スワンプクローラー

軽量なのに剛性感が高い

22メタニウムSEの巻き上げトルク

ラインとロッドを一直線にし負荷が直接リールに来るよう巻くと分かり易いのですが、22メタニウムSEの巻き上げトルクは極めて高く、巻き抵抗の大きなジータや大型クランクでも楽々巻き取れます。当然コアソリッドボディーによる一体成型のボディが堅牢であることが巻き上げトルクの高に貢献しているのは間違いないですが、個人的には内部構造も関係していると感じます。

スプール搭載のベアリングで巻きトルクが安定?

この巻き上げトルクの高さにはボディの合成感に加えスプールのベアリングも関係していると感じます。と言うのも24メタニウムDCではスプールにベアリングが搭載されておらず、24メタニウムDCの巻き上げトルクや巻き心地は22メタニウムSEに劣ると感じるからです。

写真の通り22メタニウムSEではスプールがベアリング4点支持となっており3点の24メタニウムDCよりベアリングによる支持が増えています。これが何らかの影響を与えていると推測しています。

異様に大きなギア

またギアの大きさも非常に大きく、ギア比6台のノーマルギア同士の比較でも21ジリオンSVはギア直径が36.0mmしか無いのに対し22メタニウムSEは39.5mmもあります。当然ですがギアは大きい方がパワフルな巻き上げトルクに繋がります。

この22メタニウムSEのギアが、どれくらい大きいかと言うと18リョウガのローギア(CCモデル)以上で25タトゥーラ200のハイギアに相当する大きさです。そりゃ、これだけ大きければ、そりゃ巻き上げトルクも強くて当然って思ってしまいます。

因みにですが旧作である16メタニウムMGL HGでは更にギアが大きいですが巻き上げトルクは22メタニウムSEより低く感じます。なのでギア直径は大きい方が良いですが、それを支えるボディも非常に重要なのだと感じます。

マイクロモジュールギアの巻き心地

シマノと言えばのマイクロモジュールギアは当然22メタニウムSEにも搭載されています。ダイワ機も巻き心地は良くなりましたが、この点に於いてはシマノが数段上と感じます。

なお22メタニウムSEのマイクロモジュールギアは汎用価格帯グレードとなっておりハイエンドのカルカッタコンクエストやアンタレスでは、更に目が細かく巻き心地も向上します。

軽く扱いやすい重量

22メタニウムSEの重量

22メタニウムSEの重量はスペックでも165g、実測でも変わらない重さとなっており、ある程度の操作を伴う釣りに最適です。

調整しやすく勝手に目盛りが変わらないブレーキ

22メタニウムSEのブレーキ目盛りはボディサイドに凹状に埋め込まれており、操作しやすいだけでなく移動時などでも勝手に目盛りが変わりません。タトゥーラなどボディサイドに直接ブレーキ目盛りが付いた機種だと勝手に目盛りが変わっており移動後の一投目でトラブルが多発します

大き過ぎないボディ

22メタニウムSEの大きさ比較

左から21ジリオンSV、22メタニウムSE、21アルファスSVです。22メタニウムSEは21ジリオンSV TWと21アルファスSV TWの中間的な大きさで21アルファスSVほどのコンパクトさは有りませんが、十分に小さいボディのためベイトフィネスのような繊細な操作を伴う釣りでない限り困ることは有りません

コスト

22メタニウムSEは非常に高い性能を持ちながら価格にも優れており、特に複数台リールが必要な人には欠かせないリールです。所有している人が多いのも納得のリールです。

デメリット

バックラッシュ対策には強めのブレーキかサミングが必要

22メタニウムSEのキャスト性能

遠心ブレーキで、どうしても残念なのが快適に扱うには腕が必要という事です。なお私は下手なのでフロロ通しでは10gまで、PEでも7gまでのルアーしか使用していません。バックラッシュすると釣りする時間が奪われるのが嫌なので、軽いルアーを快適に使いたいなら私なら25アルデバランDCの出番です。

遠心ブレーキの爽快感が少ない

22メタニウムSEのキャストフィール

初代メタニウムmgの頃から遠心ブレーキは爽快感の溢れるキャストフィールだと感じていたのですが、どうも22メタニウムSEはキャストの抜け感が感じられません

18バンタムではスプールからレベルワインダーまでの距離の短さが指摘されていましたが、22メタニウムSEも非常に短くなっています。正確には測定できず大雑把な測定ですが22メタニウムSEでは16メタニウムと比べ10mm近く距離が短い結果でした。キャストフィールの悪さは、この距離の短さが原因なのかもしれません。

ナロースプールによる目減り

ナロースプールで忘れてはいけないデメリットがスプールの目減りです。16lbをスプールエッジまで60m巻き40m糸を出した前後の写真を載せます。

19mm幅とナロー化した22メタニウムSEですが目減りは大きく4mmほどスプールが目減りします。このため巻き感の変化が激しくキャスト直後と回収直前では巻き速度を大きく変える必要があります。このため巻物にて均一なスピードで巻くのには相当な慣れが必要となります。

なお34mm径×24mm幅の21ジリオンSV TWでは目減りが少なく2~3mm程度に抑えられます。

他のリールとの比較

21ジリオンSVとの比較

キャスト性能(5g)21ジリオンSV
キャスト性能(7g)21ジリオンSV
キャスト性能(10g)同等
キャスト性能(14g)同等
剛性感22メタニウムSE
一定速での巻き易さ21ジリオンSV
ライントラブル耐性21ジリオンSV
コストメリット同等

用途が非常に近いライバル機の比較ですが、やはり巷での評価通り、ジリオンはキャストの安定感、メタニウムは巻き上げトルクの剛性感に優れていると感じます。またナロースプールの関係でフラット上を均一のスピードで巻くような釣りはメタニウムは苦手です。なので私は障害物周りの太糸ではメタニウム、ジリオンはそれ以外といった使い分けです。

24スティーズSVとの比較

キャスト性能(5g)24スティーズSV
キャスト性能(7g)24スティーズSV
キャスト性能(10g)24スティーズSV
キャスト性能(14g)24スティーズSV
剛性感同等
一定速での巻き易さ24スティーズSV
ライントラブル耐性24スティーズSV
コストメリット22メタニウムSE

これまでダイワ機は巻き上げトルクや剛性感が一歩シマノ機に及ばなかったのですが24スティーズは改善してきました。そのため24スティーズはメタニウムの上位互換と感じます。ただ価格も倍近いため、財布や必要なリールの台数を考えた上で選ぶのをオススメします。

まとめ

22メタニウムSEの使用例2

今回紹介の22メタニウムSEは

高い巻き上げトルクと7gまで対応可能なキャスト性能の両立

軽く大き過ぎないボディで操作性も悪く無い

バックラッシュ多発のため7g以下には適して無い

となっておりダイワ機のようなキャストの安定性は無いものの、軽過ぎるルアーさえ使わない限り近距離戦では極めて有用なリールであり、人気なのも納得の一台です。

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