【21ルビアスエアリティFC LT2500S-XH-QD  インプレ】 軽さと剛性感を両立したコスパ良好なハイエンド機

21ルビアスエアリティ使用例

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18イグジストの性能はそのままに、手に入りやすい価格でリリースされたのが21ルビアスエアリティです。イグジストと同様の金属モノコックボディでLTコンセプト前の樹脂ボディに比べ

剛性感、巻き心地の圧倒的な進化

自重の軽さは変わらず最軽量クラスを維持

となっています。剛性感ではシマノの19ヴァンキッシュ以上でツインパワーなど堅牢な機種にも劣りません。ただしLTコンセプトにて全体的にギア比が上がったためか巻き出しは若干重くなり従来モデルに僅かに劣ります。マグシールドの搭載数が多いFCモデル以外は更に巻き重りが増加します。

また各番手の見直しにて2500番大のスプール径が48φから45φに小さくなっています。サイズ変更で軽量化されライトラインへの適正は上がっていますが、その反面、ライントラブルは増加しています。今回はLTコンセプトにて従来ダイワスピニングにあった軽快さは落ちたものの、剛性感が大きく向上し特性が大きく変化した21ルビアスエアリティについて紹介します。

21ルビアスエアリティの個人的な評価は以下の通りです

★5が満点
重量の軽さ★★★★☆
巻きの軽さ★★★★☆
剛性感★★★★★
ドラグ性能★★★★☆
ライントラブル耐性★★★☆☆
コストメリット★★☆☆☆

21ルビアスエアリティの特性

21ルビアスエアリティ

ケースの高級感ではイグジストには流石に劣りますが黒色のハイエンド製品用ケースでの展開です。外観はシルバー一色の18イグジストに比べ差し色が入っています。外観だけで言えば21ルビアスエアリティの方が個人的には好みです。

自重の軽さ

21ルビアスエアリティ重量

重量については軽量リールの中でもトップクラスであり、2500番のコンパクトサイズ(45φスプール径)で155gとなっています。スプール径が小さい分を含めても驚異的な数字と言えます。

軽いとは言えない巻き出し

21ルビアスエアリティの巻き重り

LTコンセプトによって従来モデルから全体的にギア比が上がっており、従来のノーマルギアでは4.8から5.2前後に、ハイギアでも5.6から6.2前後まで上がっています。そのため剛性感は上がったものの従来モデルに比べ全体的に巻き重りが増加しています。

今回、購入した21ルビアスエアリティはFCモデルでマグシールドを減らした機種ではありますが、巻き出しは17スティーズtypeⅡより僅かに重く感じます。

ライトリグならFCモデル以外は厳禁

なおFCモデル以外ではマグシールドの搭載数が多いため、更に巻き重りが増加します。特に低速で巻き続ける条件での影響が大きく感じます。I字系などラインを弛ませながら巻く条件では、マグシールドが抵抗となって巻き重りし、釣りに集中できません。通常以上の速度では感じにくいのですが、バスのライトリグでの使用には大きなマイナス要因です。申し訳ないのですが、FCモデル以外はとてもバス用のライトリグ用途には推奨できません。

軽量では考えられない巻き心地と剛性感

21ルビアスエアリティの剛性感

LTコンセプトによって巻き重りが酷くなった反面、巻き心地については圧倒的な進化を遂げています。これまでのダイワ軽量リールは樹脂ボディのため、良くも悪くもスカスカの巻き心地だったのですが、非常に頼もしい巻き心地に進化しています。

圧倒的なドラグ性能

ラインが1秒で30cm出る設定でドラグを800gに設定し、そこから低速 (10cm/s)と高速(90cm/s)でのドラグ値を10回以上計測し、おおよその平均値を記載しました。手作業のためブレが非常に大きい実験ではありますが、結果は以下の通りです。

ドラグ速度21ルビアスエアリティ
LT2500S
17スティーズ
typeⅡ
19ヴァンキッシュ
C3000S
スプール径45φ48φ47φ
低速(10cm/s)600g600g700g
普通(30cm/s)800g800g800g
高速(90cm/s)1,000g1,000g1,000g

検証の結果としては21ルビアスエアリティのドラグ性能は非常に優秀で、従来モデルと同等の性能でした。ダイワのスピニングはドラグの出だしが良く、高速ではドラグが出にくくなる傾向にあります。シマノは出だしがダイワに劣るものの高速では抵抗が少なくスムーズにドラグが出ます。

ダイワのスピニングで重要なのはドラグを絞めない事です。初動が良いため、ダイワのスピニングはついついドラグを締めたくなりますが、魚が走った際には必要以上の負荷がかかる原因になりラインブレイクに繋がります。

クイックドラグはラインブレイクを防ぐ

21ルビアスエアリティ_クイックドラグ

21ルビアスエアリティから導入されたクイックドラグですが、バスのフィネス用途では非常に有効と感じます。特に大物とのファイト中では急に魚が走る事が多く、ドラグを大きく緩める余裕なんてありません。その中で1~2目盛り分だけ緩めるだけでもドラグ力を大きく替えることが出来るためラインブレイクを防げる非常に有用な機構です。

LTコンセプトによるスプール径の細分化

45φと48φ
左:45φ、右48φ

LTコンセプトによってスプール径が見直され2500番は従来の48φから45φに小型化されました。その分、軽量化には貢献していますが、一方でバックラッシュなどライントラブルが増加します。特に5ポンド以上のフロロラインでは影響が大きく2500番はライトライン専用機になっています。一方で3000番は48φのため従来の2500番と同様に5ポンド以上でもトラブルが少ないのですが、マグシールドがフル登載されているため巻き重りが酷くなります。

デメリット

LTコンセプトとマグシールドによる巻き重り

21ルビアスエアリティ_マグシールド

この点については特徴面で詳細を記載しているため割愛しますが、FCモデル以外の巻き重りが酷く、バスでのスピニングで多用するライトリグには全くお勧めできません。

ラインのスプールへの巻き込み

8ポンドのフロロリーダーを6m使用する私は、度々、スプールシャフトへの糸絡みに悩まされています。22イグジストでは対策が強化されていますが、21ルビアスエアリティではスプールシャフトへの糸の絡み防止が弱く注意が必要です。この点についてはシマノの方が優秀でヴァンキッシュではトラブルになったことはありません。

ローターへの糸絡みカバーが無い

ダイワはベールを起こした際の回転防止を写真の突起で対応しており、ベールを起こした時だけ突起が出ることで回転防止の役割を果たしています。スピニングの釣りは全てPEの私ですが、爆風の際、一度だけローターの回転防止に糸が絡まったことがあります。困るのが、ここに糸が絡むと切る以外に選択肢が無い事。キャストした手元から切るハメになるのでライン巻替えに直結します。ヴァンキッシュや22イグジストではこの部分が完全にローターで覆われているため、まずラインが絡まることは有りませんが、21ルビアスエアリティでは注意が必要です。

あると便利なスタンド

21ルビアスエアリティ_スタンド

スピニングリール全般に当てはまる件ですが、一旦、スプールに傷が入るとキャストの度にラインに傷がつくため致命傷となります。普段は直置きについて注意していても、良型が釣れた際にはタックルと合わせて写真を撮ることも多いでしょう。ただ、このタイミングが最も危険で魚が暴れ一瞬でリールが傷物になります。

多少の重量増にはなりますが、私はリールスタンドを使用しており、これでリールが直に地面に触れる可能性は無くなります。フックキーパーも付属しており、ニッパーで切って改造すればオフセットフックやシンカーも対応可能です。

21ルビアスエアリティに適した釣り

ライトリグと小型プラグ

21ルビアスエアリティはマグシールドの少ないFCモデルとそれ以外のモデルに分かれます。FCモデルでは重量も巻き感も非常に軽いためバス向けに非常に相性が良く小型プラグからライトリグまで全て対応可能です。

ただしFC以外の通常のモデルはマグシールドによる巻き重りでライトリグを多く使用するバス用途とは相性が悪く、シーバスなどソルトでルアーを巻き続けるような釣りに適しています。

19ヴァンキッシュとの比較

19ヴァンキッシュ使用例

同じ軽量リールで価格帯も同じ19ヴァンキッシュとの比較です。

重量の軽さ19ヴァンキッシュ
巻きの軽さ19ヴァンキッシュ
剛性感21ルビアスエアリティ
ドラグ性能21ルビアスエアリティ
コストメリット同等

19ヴァンキッシュが半プラのボディで大幅に軽量化され、巻き感も非常に軽いのに対し、21ルビアスエアリティは重量と巻きの軽さで劣るものの、剛性感では勝っています。またドラグ性能に関しては21ルビアスエアリティの方がドラグ初動は良くラインブレイクはしにくいでしょう。なお19ヴァンキッシュの詳細は別記事で紹介しております

ただし21ルビアスエアリティには45φスプールの2500番がラインナップされており、4ポンド以下のフロロラインには最適な機種が存在します。19ヴァンキッシュでは43φの次は47φとなるため間が存在しません。ライトラインでの釣りが多い場合には巻き感は若干重いですが、重量も非常に軽いFC LT2500Sのモデルがお勧めです。

まとめ

21ルビアスエアリティ使用例2

21ルビアスエアリティは

軽量でありながら圧倒的な剛性感と巻き心地

巻き感も軽いがFCモデル以外はマグシールドの巻き重りに要注意

と大物が掛かっても安心で頼もしいリールとなった反面、力が強すぎるためかFCモデル以外ではライトリグへの相性が悪くなっています。シーバスなどソルトでの用途に相性の良いリールとは思いますが、FCモデルであれば4ポンド前後のラインでのライトリグ用途も快適に使用可能です。19ヴァンキッシュでは剛性感が足りず、セルテートやツインパワー、ステラでは重すぎる用途にお勧めです。

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