【18リョウガ1016 インプレ】シャッドからマグナムクランクまで対応可能な巻物専用リール

18リョウガ使用例

おそらく使用した事が無い方が大半と思われる丸形リールですが、本気で巻物をやるには欠かせない道具です。重量が非常に重くサイズも大きいためワームなど操作を伴う釣りには全く適しませんが、重い重量が巻きを安定させ腕への負担を大きく軽減してくれます。加えて剛性の高さが巻き抵抗を軽減するため、特にフルサイズのスピナーベイトやクランクの巻きを一日続けるには欠かせない存在です。

ここまでは丸形リールに共通の特徴ですが、リョウガについてはシャッドなど繊細な巻き抵抗の弱いルアーの抵抗を消さずに巻けるため抵抗の大きい巻物だけでなく、小型プラグまで対応可能なとなっています。純正スプールでは重量級ルアー専用となっていますが、ダイワリールの長所として交換スプールが豊富なため、丸形リールでも7g以下の軽量ルアーが軽快にキャスト可能です。今回は全ての巻物に対応可能な18リョウガについて紹介します。

個人的な評価は以下の通りです。

★5が満点
キャスト性能(7g)★☆☆☆☆
キャスト性能(10g)★★★★★
キャスト性能(14g)★★★★★
キャスト性能(21g以上)★★★★★
ライントラブル耐性★★★☆☆
剛性感★★★★★
巻物適正★★★★★
コストメリット★★☆☆☆

この評価は純正スプールでの評価であり、例えばSV BOOSTスプールに交換すれば以下の通り特性が変わります。

SV BOOST交換後★5が満点
キャスト性能(7g)★★★☆☆
キャスト性能(10g)★★★★☆
キャスト性能(14g)★★★★★
キャスト性能(21g以上)★★★★★
ライントラブル耐性★★★★★
剛性感★★★★★
巻物適正★★★★★
コストメリット★☆☆☆☆

スプール交換にてコストメリットは下がるものの、7gのキャスト性能に加えライントラブル耐性も大きく向上し、ストレス無く巻き続けることが可能です。詳細は以下にてご紹介致します。

18リョウガの特性

18リョウガの箱出し

18リョウガもスティーズと同様に黒いケースでの展開となっています。リール自身の外観も黒基調でシルバーやゴールドが多い丸形リールの中では様々なロッドに合わせやすい色合いとなっています。

重量級に適したMAG-Zスプール

軽量ルアーなんて全く想定していない16ポンド×100m想定の遠投スプール。G1ジュラルミン使用ですが、決して軽いとは言えず13gと重めです。1016G1 SVスプールより更に2gも重たい設定です。

糸巻後の重量も重ためでフロロ16ポンド×80mで27g、PE設定でも22gとなります。軽量ルアーのキャストには難しいスプール重量です。

キャスト性能

快適に投げられるのは10g以上で7g以下となると、狙った場所へのキャストは極端に難しくなります。その一方で特に14g以上のルアーは非常に気持ちよく飛んでくれます。ただしリョウガにはTWSがついておらずレベルワインドでの摩擦抵抗のためか、キャスト性能は同じ系統のスプールを持つスティーズやジリオンに比べ平均して2~3mは飛距離が落ちます

スプール互換性も豊富、交換でキャスト性能を簡単に調整可能

RCSB 1000スプール

ダイワのベイトリールの長所は交換スプールが豊富な事です。18リョウガも同様で純正スプールでは14g程度を標準としていますが、SV BOOSTなど軽量スプールへの交換であっという間に7gから30gまで対応可能なバーサタイル機に化けます。なお各交換スプールの特徴は別記事で紹介しております。

アンタレスに劣らない剛性感

丸形リールの最大の長所が剛性感です。スティーズやジリオンとは比べ物にならない剛性感と巻き心地の良さを持っています。ギアについてはシマノのマイクロモジュールギアと同様に細かいギアになっており、最高の巻き心地です。この剛性感の恩恵を最も感じるのは実際のフィールドでフルサイズのクランクを巻いた時であり、抵抗の大きなフルサイズのクランクでもスルスルと巻けます。シマノのアンタレスやカルカッタコンクエストにも劣らない剛性感です。

シャッドやI時にも対応可能な丸型リール

剛性感の高いリールは抵抗の大きなクランクやスピナーベイトも抵抗なく巻けますが、ルアーの振動が分からなくなる傾向があります。しかし18リョウガは巻き感度が非常に高くシャッドやダブルウィローのスピナーベイトなど微振動のルアーでも水中での動きを感じながら泳がせることが可能です。

ドラグ性能が極めて高い

18リョウガのドラグ音

丸形リールの特徴としてドラグ性能が非常に高い事が挙げられます。通常のロープロ機であるスティーズやアンタレスに比べても滑らかにドラグが出る事に加え、ドラグ音もついているため大物が掛かった際やバレやすいトレブルフックでも安心のやり取りが可能です。。

全く巻きがブレない頼もしい重量

18リョウガの重量

170g台が標準となりつつあるベイトリールの中でありえないほどの重量で操作には全く適していません。逆にグラスコンポジットなどの巻物用ロッドでは重心が手元になるため、巻き続けても疲れにくく一日中巻き続ける事も可能です。

勝手に目盛りが変わらないブレーキダイヤル

18リョウガのブレーキダイヤル

サイドカバーの外周に沿って取りつけられたブレーキダイヤルですが、目盛りが見やすいい上に調整しやすくなっています。ロッドを束ねたりカバーをつけたりしても勝手に目盛りが変わることがなく快適に使用できます。

分解時にギアが取り出しやすい

左が18リョウガ、右が17スティーズA TWの比較です。これまでのジリオンやスティーズではシャフトの窪みに上からハンドルで押さえつける構造になっていたためシャフトが変形し、分解洗浄の際に変形部分を削る必要がありました。なぜか18リョウガのみは構造が異なっておりシャフトが変形するトラブルは有りません。

丸形リールとしては価格が控えめだが…

最高級のDC機と比べると、まだ手を出しやすい価格帯ですが、巻き物バーサタイル機として性能を発揮させるためにはスプールとグリップの交換は必須です。この追加購入費用でDC機に近い価格となるためコストメリットは高いとは言えなくなります。

デメリット

サイドカバーの接合が甘い

18リョウガのサイドカバー

剛性が非常に高いリールだけに残念な点ですが、サイドカバーに「かたつき」がありサイドカバーの締め忘れかと思う時があります。ワンタッチでサイドカバーを外せるためスプール交換や注油での取り外しには便利ですが締め忘れや故障かと思う時が多々あります。実釣には問題ありませんが剛性感を謳うリールとしては致命傷となる欠点です。

グリップが巻物に全く向いていない

18リョウガのグリップ

18リョウガに標準搭載されているグリップは写真右のI字型ですが、グリップが抜けやすく巻物には不向きです。写真で搭載しているようなラウンドタイプへの交換を強く推奨します。

ダイワ特有のカチャカチャ音は有り

せっかくの剛性感ですが、ダイワ特有のカチャカチャ音は健在でルアー回収時には音が鳴るため少々、残念ではあります。気になる方はSV BOOSTスプールへの交換で解決です。

巻物以外は対応不可能

18リョウガとロープロ機の比較

長所の裏返しであるため仕方無い点ですが、重すぎるが故にワームやジャークベイトなど操作を伴う釣りには全く向きません。サイズもジリオンやアルファスといったロープロ機より一回り大きく操作性も低下します。腱鞘炎になる可能性もあるため、巻き以外に使用するのはお勧めできません。

想定される釣り

18リョウガに適したルアー

剛性の高すぎるリールは振動が少ない巻物で巻き感を消してしまう傾向にありますが、なぜか18リョウガは剛性が高いにも関わらずシャッドやダブルウィローのスピナーベイトなどもブルブル感を感じ取れます。そのため小型のシャットやタイニークランクからフルサイズのクランクやスピナーベイトまで全ての巻物にお勧めです。

カルカッタコンクエストDCとの比較

おそらく丸形リールでライバルとなるカルカッタコンクエストDCとの比較です。リョウガはカルカッタコンクエストの100番と200番の間の特性であるため、100番台よりはロングキャスト向け、200番よりショートキャスト向けとなります。

20カルカッタコンクエスト101DCとの比較

20カルカッタコンクエストDC101使用例
キャスト性能(7g)20カルカッタコンクエストDC101
キャスト性能(10g)同等
キャスト性能(14g)同等
キャスト性能(21g以上)18リョウガ
ライントラブル耐性20カルカッタコンクエストDC101
剛性感同等
巻物適正同等
コストメリット18リョウガ

DC101はスプール径が33mm径×21mm幅とシマノ従来の34mm径×22mm幅より僅かに小さなスプールとなっており、18リョウガの34mm径×24mm幅より小型ルアーに適しています。そのため7g程度の軽量ルアーにはDC101が適しており、10g~14gでは同等、21g以上では18リョウガとなります。20カルカッタコンクエストDC101の詳細は別記事で紹介しております。どちらも非常に剛性感は高く巻物への適正も高い水準で並んでいます。ただし上記比較は純正スプールでの比較であり18リョウガをSV BOOSTスプールに交換すれば交換費用は発生しますが、20カルカッタコンクエストDC101に劣る性能は全て同等まで向上します。

まとめ

18リョウガ使用例3

今回紹介の18リョウガは丸形リールならではの巻きの安定感に加え

丸形リールでありながら小型ルアーからフルサイズクランクまで一台で対応可能

スプール交換により、どんなルアーも軽快にキャスト可能

と汎用性が非常に高い巻物専用リールに仕上がっています。スプールとハンドルの交換は必須レベルですが、これだけで巻物専用リールとして全て対応可能な一台となりますのでお勧めの一台です。

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