【スーパーファイヤーライン インプレ】硬さに特化した樹脂コートPE

スーパーファイヤーライン

記事内に広告を含みます

この記事は広告を含む場合があります。記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

他の全てを捨ててでも硬さに特化したPEがスーパーフャイヤーラインです。ガチガチに樹脂でコーティングされているためか硬さに関してはハードブル8+さえ上回りPEの中では最高クラスとなります。このような樹脂コート系であればアーマードも存在しますが、スーパーファイヤーラインは2号以上のラインナップもあるためベイトPEへの導入も容易です。また樹脂コート系にしては太くは無くスプールに巻いても嵩高く感じないのも利点です。

ただ欠点も多く、最も厄介なのがPE自体が解けやすい事です。そもそもPE自体が編み込まれているかも怪しく、巻物であれば数時間も持たずにリーダーとの結束付近からPEが解けバラバラになります。また結束強度も高いとは言えず、耐摩耗性も高くは有りません。加えて糸鳴りも激しくノイズが大きい割にFGノットでは滑りやすく編み込み数を増やす必要もありノットが大きくなりがちです。

今回は一般的な性能は劣るものの、硬さに特化しベイトPEでのトラブルが少ないスーパーファイヤーラインを紹介します。個人的評価は以下の通りです。

★5が満点
細さ★★★★★
強度★★☆☆☆
耐摩耗性★★★☆☆
耐久性★☆☆☆☆
滑り性★☆☆☆☆
硬さ★★★★★
コスト★★★★★

オッズポートの特徴

太さ

2.0号をSV BOOST シャロースプールに50m巻いた時の写真です。

左がファイヤーライン、右がハードブル8+です。ファイヤーラインはゴワゴワで嵩高くなると予想していましたが2号×50mでは通常のPEと全く差を感じませんでした。

強度

スーパーファイヤーラインの結束強度

2.0号をFGノットでの結束強度を3回測定した結果です。結束は堀田式FGノットで上下に1回づつ編み込んだのを2回とし、19回編み込んだ後に湿らせてから締め込みを行い強度を測定しています。

スーパーフャイヤーラインハードブル8+
表記
強度
13.6kg
30.0lb
21.3kg
46.9lb
平均7.93kg
58%
8.37kg
39%
最大8.20kg
60%
9.80kg
46%
最低7.80kg
57%
7.30kg
34%

スーパーファイヤーラインの結束強度はあまり高くは無く、同じベイト向けのハードブル8+より結束強度が劣ります。なおハードブル8+は8本撚PEとしては結束強度は低く4本撚PE相当の結束強度しか出ませんが、スーパーファイヤーラインはハードブル8+以下の結果です。

オルトロスPEオッズポート
表記
強度
18.1kg
40.0lb
20.4kg
45.0lb
平均9.83kg
54%
11.50kg
63%
最大10.50kg
58%
12.50kg
69%
最低9.50kg
52%
10.50kg
58%

通常の8本撚りPEに近いオルトロスPEであれば結束強度は高く、また強度が売りのオッズポートであれば更に結束強度は上がります。そのため強度重視の用途ではスーパーファイヤーラインは全くお勧めできません。

耐摩耗性

スーパーファイヤーラインの耐摩耗性

10号重り(35g)を1000番の砥石に吊るし、左右20cmを行き来できた回数を測定(1往復で2回とカウント)しました。計測は5回行い平均、最大、最小の強度を示します。

スーパーフャイヤーラインハードブル8+
平均15回17回
最大17回20回
最低12回14回
オルトロスPEフロロリミテッド
8lb(2号)
平均16回41回
最大18回42回
最低14回39回

スーパーファイヤーラインは樹脂コーティング系のPEのため耐摩耗性には期待していたのですが結果としては普通で高くも低くもありません。フロロリミテッドには全く及ばず、また耐摩耗性が売りのハードブル8+にも劣る結果でした。ただ普通のPEと同等のため、特に耐摩耗性が低い訳ではありません。

耐久性(色落ち、毛羽立ち)

スーパーファイヤーラインの糸解け

スーパーファイヤーラインの耐久性は低く、特に糸解けが致命的です。キャストを繰り返す巻物の釣りなら1時間と持たずに糸が解け、肝心の硬さも失われます。キャスト回数の少ない釣りであれば何とか耐えられますが、使用用途を選ぶ点で非常にデメリットとなります。

なお色落ちやコーティングの剥がれに対しても耐久性が高いとは言えず、週2釣行の4週間の使用でも明らかに状態が変わっています。

なお耐久性が比較的高いオッズポートであれば多少の色抜けは見られますが、少なくとも糸が解けるような事は一切発生しません。

滑り性、糸鳴りの少なさ

スーパーファイヤーラインの表面は非常に滑らかでハードブル8+よりも角が少なく感じるほどです。

なおベイト適正の高いPEは4本撚りなど表面凹凸が大きい傾向にあります。ただスーパーファイヤーラインは樹脂コーティングのためか糸鳴りは非常に大きく見た目との差が激しいのは悩みどころです。

FGノットでの編み数

2.0号で堀田式FGノットを組んだ時の私の編み込み回数を記載しています。編み込み回数は上下に1回づつ編んだ際の編み数を2回と計上しています。そのため通常のFGなら編み込み数は半分になります。

 スーパーフャイヤーライン オルトロスPE
 2.0号 19回17回 
  ハードブル8+ オードラゴン
 2.0号13回 13回

スーパーファイヤーラインは表面凹凸が少なく、加えて樹脂コートされているためか滑りやすくFGノットでも抜けやすい傾向にあります。通常の8本撚PE2号なら17回で十分ですが、スーパーファイヤーラインは19~21回の編み込みが必要です。

伸びと感度

スーパーファイヤーラインの伸び

2.0号のPE:7mを2kgで引っ張った際の伸び率の結果です。

スーパーフャイヤーラインハードブル8+
伸び5cm5cm
伸び率0.7%0.7%

 PEは全体的に伸びが少ないため7mの糸を伸ばして比較しています。が、結果としてはハードブル8+など他のPEとの差は全く見られません。

オストロスPEキャストアウェイ
伸び5cm15cm
伸び率0.7%2.1%

参考までに普通の8本撚りPEであるオルトロスPEの結果も載せますが伸び率は変わりません。なおサンラインのキャストウェイだけは異素材を編み込んでいるためか他のPEの3倍は伸びます。

硬さとトラブル耐性

スーパーファイヤーラインの硬さ
上:スーパーフャイヤーライン
下:ハードブル8+

ライン10cmを水平に浮かせた際の折れ曲がりの写真です。上のスーパーファイヤーラインは水平を維持していますが下のハードブル8+は僅かに折れ曲がっています。

また実釣時の操作性も悪くはありません。樹脂コートのためか通常のPEより風の影響を受けにくく操作しやすく感じます。ただ糸自体が硬すぎるためコイル状で巻きクセが付く点は要注意です。

ベイトとの相性は良好

スーパーファイヤーラインのベイトPE

市場にあるPEの中でもスーパーファイヤーラインのベイト適正はかなり高い部類に入ります。ただ解けやすく、耐久性はオッズポートが圧倒的に上のためキャストを繰り返す巻物の釣りには向いていません。

コスト

スーパーファイヤーラインは価格は控えめであり購入しやすい価格帯となっています。耐久性が高く無い分、頻繁に交換できる点は利点と感じます。

他のラインとの比較

ハードブル8+との比較

ハードブル箱
細さ同等
強度同等
耐久性ハードブル8+
耐摩耗性ハードブル8+
滑り性ハードブル8+
硬さとトラブル耐性スーパーフャイヤーライン
コスト同等

ハードブル8+とスーパーファイヤーラインは非常に特性の近いPEですが硬さに関してはガチガチに樹脂コートされている分スーパーファイヤーラインが上です。ただ、その影響か結束強度など一般的な性能が犠牲になっていると感じます。

その反面、ハードブル8+の方がまだ扱いやすく、特に耐摩耗性に関してはハードブル8+の圧勝です。ハードブル8+の詳細は別記事で紹介しております。

まとめ

スーパーファイヤーラインのベイトPE

今回紹介のスーパーファイヤーラインは

PEの中でも極めて硬くベイト適正が高く操作性も高い

耐摩耗性や結束強度は4本撚PE並みで高くは無い

解けやすく定期的な交換が必須

となっており、硬さに関しては間違いなくトップクラスですが解けやすい点だけが悩みです。ベイトPEにてキャスト数が少なくハードブル8+以上の硬さが欲しい人にはお勧めのPEです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA