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圧倒的なコストメリットで展開されているSLXシリーズですが、MGLやDCだけでなくBFS機も導入されました。特徴として
・5~7gのルアーを軽快にキャスト可能
・圧倒的なコストメリット
が挙げられ、7g前後のルアーを多用する場合、現行機種の中では22アルデバランBFSより、むしろ21SLX BFSの方が適したリールとなっております。BFSの名称にふさわしいかは別として、スピニングでは重く、ベイトでは軽すぎるルアーに最適なリールである21SLX BFSを紹介します。
個人的な評価は以下の通りです
★5が満点 | |
キャスト性能(3g) | ★☆☆☆☆ |
キャスト性能(5g) | ★★★☆☆ |
キャスト性能(7g) | ★★★★★ |
キャスト性能(10g以上) | ★★★★★ |
剛性感 | ★★★★☆ |
自重の軽さ | ★★★☆☆ |
ライントラブル耐性 | ★★★★☆ |
コストメリット | ★★★★★ |
目次
21SLX BFSの特性
スプール
スプール径は32mm×21mmとひと昔前のスプール径であり、スピニング領域を全てカバーできる最新のベイトフィネス用スプールとは異なります。そのため最新のベイトフィネス機とはキャスト出来る範囲が根本的に異なります。
ただブレーキユニットが無いためスプール単体としては非常に軽く9g、10ポンドを30m巻いても12gに収まっています。
キャスト性能
28mm径でナロースプールを搭載した最新のベイトフィネス機と比べ21SLX BFSは軽快に扱うには5g程度のルアーが限界で、2~4gとなるとキャストが正確に決まりません。PEでスプールを軽量化しても無理でした。
その一方、21SLX BFSは32mm径の従来幅スプールを登載しているため、フロロやPEを問わず、5g以上であればキャスト可能、7~10gのルアーまでであれば快適に扱えます。
PEセッティングも可能なライントラブル耐性
遠心ブレーキが主流でサミングでの調整が必要となる事が多いシマノのベイトリールですが、このSLX BFSに関してはマグネットブレーキのためか、殆どバックラッシュがありません。PE設定でも安心してキャストが可能です。フロロ10ポンド×10mと高比重PE2号×30mの組み合わせではスプール総重量が11gとフロロ10ポンド×30mより更に1g軽量化できます。
勝手に目盛りが変わらないブレーキダイヤル位置
ブレーキダイヤルはサイドカバーの中に搭載されており、移動時など勝手に目盛りが変わりにくい位置になっています。移動後の一投目で大バックラッシュなどトラブル防止の面で理想の位置と言えます。
必要十分な剛性感
価格帯からは全く期待していなかった点ですが、流石シマノの名にふさわしい剛性感です。若干のギアノイズは感じますが、この価格帯としては考えられない剛性感となっています。おそらくですが、通常よりも多いボディ固定のビスが剛性を高めています。分解は面倒ですが…。
適度な重量
自重は170gと軽くはありませんが、重くも無く5~10g程度のルアーを使うには最適の重量となっています。
ドラグ音で安心ファイトが可能
ベイトフィネスに巻くラインは太くても10ポンド、ボートなどでは6~8ポンドが主流でしょう。この太さのラインではゴリ巻きは全くできず、ドラグを効かせながらのやり取りが必須です。ダイワのスティーズAIRや20アルファスAIRには残念ながらドラグ音が有りませんが、21SLX BFSには、しっかり搭載されており安心したファイトが可能です。
繊細かつ抜けにくいグリップ
19ヴァンキッシュのグリップも同様ですが、シマノの薄型かつ大きくテーパーが付いたグリップは繊細な要さが可能であり、スッポ抜けもしにくいため優秀です。
コストメリット
これだけの性能を持ったリールが、1万円台で購入できるなんてひと昔前では想像もできませんでした。
デメリット
価格を考慮すればデメリットにはならず、あら捜しのようなデメリット紹介ですが、普段はメタニウムなど中価格帯の機種を使用する方への参考です。
価格帯なりの巻きノイズ
価格を考えると仕方ない点なのですが、ギアの精度が高くないのか若干の巻きノイズを感じます。21SLX BFSのギア材質は金属でなく、恐らくカーボン樹脂でグリスアップの直後でさえ黒スミが発生します。
20メタニウムとの比較ではギアの歯数に大きな差は見られないのですが、巻きノイズは桁違いとなっています。実釣面では問題にならないものの、メタニウム以上のグレードを普段から使用している方は気になるかも知れません。
想定される釣り
21SLX BFSが得意とする範囲は5~10g程度のルアーであり、ML~Mクラスのロッドに最適なリールとなっています。近距離でのキャストがボートの釣りでは重宝するでしょう。野池の釣であれば21SLX BFSのベイト1本で全て対応も可能な、ベイトフィネスというより軽量ルアー向けのバーサタイル機となっています。
20アルファスAIRとの比較
21SLX BFS と20アルファスAIRではコンセプトが明確に異なるため比較自体に意味が無いかも知れませんが記載します。
キャスト性能(3g) | 20アルファスAIR |
キャスト性能(5g) | 20アルファスAIR |
キャスト性能(7g) | 同等 |
キャスト性能(10g以上) | 21SLX BFS |
剛性感 | 20アルファスAIR |
自重の軽さ | 20アルファスAIR |
ライントラブル耐性 | 同等 |
コストメリット | 21SLX BFS |
20アルファスAIRと21SLX BFSの決定的な違いはスプール径で28mmと小口径の20アルファスAIR は2~7gのルアー、32mm径の21SLX BFSは5~10gのルアーのキャストに適しています。ベイトフィネスと言っても全く得意分野が異なるリールと言えます。
21アルファスSV TWとの比較
21SLX BFS と比較対象になるのは、むしろ32mm径の21アルファスSV TWかも知れません。比較は以下の通りです。
キャスト性能(3g) | どちらも不可 |
キャスト性能(5g) | 21SLX BFS |
キャスト性能(7g) | 同等 |
キャスト性能(10g以上) | 21アルファスSV TW |
剛性感 | 21アルファスSV TW |
自重の軽さ | 同等 |
ライントラブル耐性 | 同等 |
コストメリット | 21SLX BFS |
21SLX BFS と21アルファスSV TWでは、どちらも32mm径スプールではありますが糸巻量の差で、21SLX BFSが軽量ルアーに向いており、10g以上では21アルファスSV TWが優位になります。
価格帯が微妙に異なるため、高価な分21アルファスSV TWの方が剛性感は高いですが、コストメリットは21SLX BFSとなります。用途は非常に近いですが、遠投が必要か否かで使い分けが可能です。
まとめ
今回紹介の21SLX BFSはBFSとはなっていますが、あくまで32mm径スプールのリールであり
・4g以下のルアーは対応できない
・5~10gのルアーでは快適にキャスト可能
と最新のベイトフィネス機とは特性が異なっております。加えて価格からは想像できない剛性感を持っており、この価格帯では対抗馬も見当たりません。野池の釣りなど近距離キャストを多用する場面では非常に役立ち、お手頃価格で購入可能なリールです。