【TN インプレ】回避性とボトム感知力の高いシャロー向けバイブ

TN-60の使用例

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晩秋からの定番ルアーとしてバイブレーションが有名ですが、その火付け役と言われているのがTNです。前傾姿勢による障害物回避性が特徴のバイブレーションですが、個人的にはTDバイブレーションの上位互換と感じています。というのもTDバイブレーション同様に障害物回避性が高い上にアウトメタルにてボトムがより感知しやすく、僅かに太いボディの恩恵で振動感も分かり易いためです。

ただTDバイブレーションと同様の弱点も持っており、最大の難点がフックがラインを拾う頻度が余りに多い事です。少し沈めてボトム付近を探りたい時に高頻度でリアフックがラインに絡まっており一投が台無しになります。またTDバイブレーションよりはマシですが、低速域や立ち上がりが非常に弱く、基本的には通常~高速巻きにしか対応していません。そのためトリゴンなどヘビーウェイトモデルがあるにも関わらず、意外に深い場所での使い勝手は良くありません。

今回はボトムノック系のバイブレーションとしては定番のTNについて紹介します。

★5ヶが満点
根掛回避性★★★★★
アピール★★☆☆☆
低速対応☆☆☆☆☆
バイト誘発率★★★★☆

TNの特徴

スペック

重量

TNの重量はバイブレーションの中では平均的ではありますがアゴの部分に露出したタングステン部分に重さが集中しており飛距離が伸びやすい設計となっています。

フックチューン

TN-60のフックチューン

なおTNと言えば秦プロ推奨TN-60のフックチューンが有名です。純正では0.45g程度の6番フックが付いていますが、これをトレブルRB-Mの7番に変更し軽量化することで動きがタイトになり、特に晩秋に有効と言われています。個人的にも好きなチューニングですが、私は重い6番フックを好んでいます。

と言うのもTNのようなボトムノック系のバイブレーションは回避性が高いと言っても根掛り頻度が多く、個人的にはフロントフックのセンターを必ず折って使用するためです。重い6番フックでもセンターを折ってしまえば7番フックと同じ重さとなるため7番フックと同じ使用感になります。

TNのフックチューン

このフロントフックのセンター折りチューンは根掛かり回避性が高く、若干フッキングは悪くなるもののダブルフックに比べて格段に掛かりは良く、またダブルフックのバレやすさ、フックサークルの酷さが解消されます。

トリゴンとの使い分け

トリゴンとの使い分け

TNシリーズには更に重量の重いトリゴンverがあります。重い分、通常品に比べ約0.5~1mほど深い場所を攻めやすいとかんじますが、難点が振動感の少なさです。というのもアゴの部分に重量が集中しすぎるのか、あるいはレンジが深くなる影響かロッドに伝わるブルブル感が通常品に比べ明らかに少なく、使用感が薄れるため、トリゴンは巻き速度を速める必要があります。

個人的にはこの巻き感の薄さはフロントフックを重いピアストレブルに変更し補っています。個別のトレブルフックの詳細は別記事で紹介しております。なおピアストレブルでもフロントフックは同様にセンターは折って使用しています。

フックがラインを拾いすぎる

TN-60のエビ

TNは非常に優秀なバイブレーションなのですが最大の難点がリアフックがラインに絡む頻度が多すぎる事です。1mくらいのシャローを巻いていると感じ難いですが、1.5mまで沈めて巻き始めるなど深場で扱う際には、沈める途中で高確率でフックがラインに絡まります。

これに関しては防ぎようが無く対策が有りません。ラインを張って沈めても改善は見られないため、深場で扱う際には別のバイブレーションを使うしかありません。

根掛回避性

バイブレーションの中でもTNは非常に障害物回避性が高く、頭の部分に重心があるため立ち泳ぎするため障害物に当たった際にも前転して回避しやすい形状となっています。なお水平姿勢で泳ぐバイブレーションは障害物回避性が殆ど無く根掛りが多発するためボトム付近ではとても扱えません。

ただ回避性が高いと言ってもバイブレーションの中でも話であり、クランクやスピナーベイトには圧倒的に回避性が劣ります。単体の石ぐらいなら回避できますが、ゴロタ石が点在する場所では根掛りやすく、木などが重なったオダへの回避性は殆ど期待できません。

アピール

TN-70の大きさ
TDバイブ⇐TN⇒ブザービーター

TNのアピール力は強すぎず弱すぎず適切に抑えられており、TDバイブレーションよりは振動感が強く扱いやすいのですがブザービーターほど強くはないためクリア~ステインの状況で活躍します。よりクリアな状況ではTDバイブレーションが活躍しますが、TNでも70サイズでなく60サイズに落とすだけでクリアには対応可能です。ただ濁った状況には強くは無く、ブザービーターやジータの出番となります。

低速対応

TN-70の太さ
TDバイブ⇐TN⇒

TNはTDバイブレーションよりはマシなものの。

釣果と良型率

TN-60の釣果

ジータは子バスも釣れない事はありませんが、どちらかと言うと良型を選んで釣るタイプです。水押しが強く濁りの中を高速で巻く事で積極的に餌を捕食しているバスを選んで釣ることが可能です。

まとめ

今回紹介のTNは

障害物回避性が高く振動感も分かり易い上にボトムも感知しやすいバイブレーション

低速には弱く濁った状況では活躍し難い

深場では振動感が分かり難くフックがラインを拾いやすいため使い難い

とサイズ次第でもありますが基本的には1mまでのシャロー、またトリゴンでも2mまでを高速で巻くのに適したバイブレーションです。特に晩秋から活躍する場面が増えますので、一つはボックスに入れておくのをお勧めします。

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