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21アンタレスDCが発表され、すでに廃盤となってしまった機種ではありますが、当時のフラッグシップ機の実力は凄まじく、今でも全く問題ない性能を発揮します。特に
・DCによるキャストの安定感
・ナロースプール非搭載による巻きの安定感
・高い剛性と重量による巻きの安定感
については、代替となる機種がカルカッタコンクエストDCしか見当たらず、キャスト性能を求めるなら今でも16アンタレスDCが優位です。バイブレーションやスピナーベイト、ディープクランクなど遠投する巻物に最適な16アンタレスDCについて紹介します。
★5が満点 | |
キャスト性能(7g) | ☆☆☆☆☆ |
キャスト性能(10g) | ★★★☆☆ |
キャスト性能(14g) | ★★★★★ |
キャスト性能(21g) | ★★★★★ |
ライントラブル耐性 | ★★★★☆ |
剛性感 | ★★★★★ |
巻物適正 | ★★★★★ |
コストメリット | ★★☆☆☆ |
目次
16アンタレスDCの特性
16アンタレスDCではアンタレス特有の鏡面が上部だけになっています。
スプール
スプール重量はDCユニット込みで18g近くと重めですが、重たいルアーをぶん投げる遠投の釣りには全く影響がありません。糸巻後の重量は高比重PE2号×100m+フロロ16ポンド×20mで28gとなります。
また21アンタレスDCと異なりナロースプールは搭載されていません。
21アンタレスDCとのスプール幅比較ですが、写真のとおり幅が広くなっています。キャストにおいてはマイナスではありますが、スプール目減りによる巻き速度の変化は少なく、巻物には物理的に適しています。
キャスト性能
この点に関しては圧倒的な性能を誇っています。10g以下のルアーではメタニウムやジリオン、スティーズの方が快適ですが、アンタレスDCの本領は14g以上のルアーです。1オンスのヘビキャロなどでは、いつまでもDC音が鳴り響き、はるか彼方へ飛ばしてくれます。
セミオートマチックなDC性能
16アンタレスDCはDCでありながらも若干のサミングを必用とする使用となっており、少々ブレーキを強めないとキャスト後半でのバックラッシュが多発します。
剛性感
この剛性感についても16アンタレスDCは極上で、部屋の中で巻いてるだけでも幸せにしてくれるリールです。ギアの歯数も細かく20メタニウムとは桁違いです。
巻物に絶妙な重量
重量は220gと重めでヘビキャロなどのロングロッドでバランスを取るには適した重量となっています。
勝手に目盛りが変わらないブレーキダイヤル
ブレーキダイヤルは従来のアンタレスと同様のツマミになっており、ロッドを束ねても勝手に目盛りが変わることが在りません。
デメリット
M以下のロッドには重い
220gの自重はMクラスに搭載する重さではないため、最低でもMH以上のロッドに合わせましょう。
マイクロモジュールのグリス切れ
16アンタレスDCに限らずですが、シマノのマイクロモジュールギアはグリス切れが早くゴリ感が早く来ます。毎週末の使用頻度だと半年でグリスが切れ始め、一年は持ちません。個人的にはサードパーティーのグリスを使用し対応しているためグリス切れ頻度は抑えられていますが、メンテナンス頻度はダイワに比べると増加します。
ドラグ音なし
右の19アンタレスではドラグ音が搭載されており、大物とドラグを効かせながらのファイトがしやすくなっていますが、16アンタレスDCには有りません。
分解が大変
16アンタレスDCのサイドカバー固定のビス3本に比べれば改善されていますが、それでも注油だけでビスを2本空ける必要があり非常に面倒。
加えて、ただでさえグリス切れがしやすいマイクロモジュールギアを搭載しているにも関わらず、このビスの多さがグリス切れ問題を加速させています。
すみません、高すぎます
中古市場で価格は下がっては来ましたが、それでも簡単に購入できる価格ではありません。
想定される釣り
16アンタレスDCは圧倒的な飛距離でヘビキャロに最適であることは間違いありませんが、バイブレーションやスピナーベイト、ディープクランクなどぶん投げて巻いてくる釣りにも最適です。ナロースプール搭載前の機種のため目減りも全く気にならず、巻物にも適しております。
21アンタレスDCとの比較
キャスト性能(7g) | 21アンタレスDC |
キャスト性能(10g) | 21アンタレスDC |
キャスト性能(14g) | 21アンタレスDC |
キャスト性能(21g) | 21アンタレスDC |
剛性感 | 21アンタレスDC |
巻物適正 | 16アンタレスDC |
ライントラブル耐性 | 21アンタレスDC |
コストメリット | 16アンタレスDC |
21アンタレスDCとの比較ですがナロースプールの効果は絶大でキャストにおいては21アンタレスDSの圧勝です。剛性感も21アンタレスの方が上ですが、目減りによる巻きムラ問題で巻物適正においては16アンタレスDCの方が勝っています。DC性能の向上でライントラブル耐性も21アンタレスDCが上となります。
ただ、ここまでの性能が必要かと聞かれた場合、16アンタレスDCでも全く実釣には問題在りません。今なら16アンタレスDCは中古市場でより安価に調達可能です。巻物に関してはバイブレーションやスピナーベイトを一定レンジで巻く釣りには通常スプール幅の16アンタレスDCの方が物理的に適しているでしょう。
まとめ
今回紹介の16アンタレスDCは既に廃盤ではあるものの
・DCによるトラブルの少なさ
・目減りが少なく巻き速度が変化しにくいスプール
・大型巻物も対応可能な剛性感
と今でも巻物を遠投する用途には最適の性能となっています。中古市場で状態の良い個体が見つかれば買いですので、ご参考下さい。