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個人的にスピナーベイトの中で最もバランスが良くどんな状況でも使えるのがハイピッチャーMAXです。クリスタルSやDゾーンなど有名なスピナーベイトの多くが濁った状況でしか活躍しませんが、ハイピッチャーMAXは適度なアピール力のため濁りが少ない状況でも活躍します。もちろん濁った状況でも活躍するスピナーベイトであり、水質問わず、高速から低速と何でも対応できるため、状況判断のためのパイロットルアーとしても活躍します。
ただ、特に優秀なのが頑丈なワイヤーによる根掛かり回避性能と低速への対応力です。近年の多くのスピナーベイトがファインワイヤーを謳っているためフックのガード力が弱かったのですが、ハイピッチャーMAXはワイヤー径が太く回避性が抜群です。またブレードが低速でも回り続けるため、カバー際をより丁寧に攻めることができます。この低速への対応力は魚の動きが遅く濁りが少ないことの多い低水温期に特に活躍します。
今回は苦手な分野がとにかく少なく、特に根掛かり回避性と低速への対応力が高いハイピッチャーMAXについて紹介します。個人的な評価は以下の通りです。
| ★5ヶが満点 | |
| アピール | ★★★☆☆ |
| 低速対応 | ★★★★☆ |
| 根掛回避性 | ★★★★★ |
| バイト誘発率 | ★★★☆☆ |
目次
ハイピッチャーMAXの特徴
アピール
ハイピッチャーMAXの大きさは平均的で同じ1/2ozクラスの中でも大きくも小さくもありません。3/4ozクラスとの比較では一回り小さく見えます。Dゾーン1/2ozでは他の3/4ozクラスまでサイズが大きいため強力はアピール力がありますが、ハイピッチャーMAXはあくまで平均に留まっています。
なおブレードもやや横幅が狭く、またクリスタルSのような平面も少ないためブレードによるアピール力も控えめです。このためアピール力は劣るものの、低速でもブレードが回転しやすいのだと推測されます。
低速対応
ハイピッチャーMAXは前述のレスポンスの高いブレードの恩恵で低速でも動き続けます。Dゾーンではサイズの大きさと極細ワイヤーによる強振動で低速に対応していますが、ハイピッチャーMAXはサイズ感は平均に抑えているのが特徴です。そのため障害物付近をゆっくりと通すことが可能でであり、サイズ感が大きすぎないため根掛かり難いのも特徴です。
また決して低速専用機ではありません。レスポンスの良いブレードは高速でも抵抗感が少なく巻けるため早巻きにも適しています。低速から高速まで対応できるスピナーベイトは多くは無く、私がハイピッチャーMAXが万能と思う理由の一つです。
根掛回避性
ハイピッチャーMAXのワイヤーは太く頑丈で、これ以上の太さとなるとBカスタムぐらいしか見当たりません。この太いワイヤーは障害物からフックを守り根掛かりを大幅に減らしてくれます。
クリスタルSやDゾーンはワイヤーが細く障害物からフックをガードしきれず根掛り回避性は高いとは言えません。
そのためかフックも十分な大きさとなっており大物とのファイトでも安心です。また障害物周りで掛けた魚も強引に取り込むことも可能です。
釣果と良型率
ハイピッチャーMAXは小型も釣れなくはないですが平均的なサイズ感のため40前後以上のバスの方が釣れやすい傾向にあります。中層ただ巻きでも釣れなくはないですが、どちらかと言うと活躍するのは障害物周りです。頑丈なワイヤーによる根掛かり回避性能と低速でも回るブレードを生かし、障害物付近をゆっくり巻き、カバーに当ててバイトを取るのが得意なスピナーベイトです。
他のスピナーベイトとの比較
クリスタルS
ハイピッチャーMAXは非常にバランスがよく、どのような状況にも対応できますが、特化ルアーには特定の条件では勝てない事です。特にハイシーズンの濁りが強い状況ではクリスタルSのような、より強アピールでパワーの強いスピナーベイトに釣果で劣ります。クリスタルSの詳細は別記事で紹介しております。
ただクリスタルSはハイピッチャーMAXと同様にカバー付近で有効ですが、根掛かり回避性が高くは無く基本的にカバー際から寄せてバイトさせるスピナーベイトです。カバーに当てに行く場合にはより根掛り回避性の高いハイピッチャーMAXをお勧めします。
Dゾーンとの比較
Dゾーンも濁った状況に強い特化型スピナーベイトですがハイピッチャーMAXと違うのはオープンウォーターに強い点です。障害物の絡まないフラット上でもバイトを取りやすく、強アピールのため濁りが強くても魚に見つけて貰えるのが特徴です。ディーパーレンジの詳細は別記事で紹介しております。
レベルスピンとの比較
ハイピッチャーMAXと同様に低速に強い特徴を持ちつつも、よりフラットで強いのがレベルスピンです。Dゾーンより少し控えめなアピール力で濁りが弱い状況でも使えますが、根掛かり回避性が弱いのが難点です。そのため障害物付近ではハイピッチャーMAX、オープンではレベルスピンといった使い分けがお勧めです。レベルスピンの詳細は別記事で紹介しております。
まとめ
今回紹介のハイピッチャーMAXは
・どんな状況にも対応可能な万能スピナーベイト
・特に根掛り回避性と低速対応に優れるため、低水温期やカバー付近が得意
・特化型スピナーベイトが有効な状況では特化型に釣果で劣る
となっており、とりあえず持っていれば、どんな状況でも活躍するスピナーベイトです。このハイピッチャーMAXを覚え、ここからクリスタルSやDゾーンなど出番は多くないものの爆発力の持ったスピナーベイトを覚えるためのベースとしてもお勧めです。
