水面で動くルアーに派手なバイト。バス釣りの醍醐味とも言えるジャンルがトップの釣りですが、意外に釣った事が無いと言う人が多いです。釣れる気がしない、条件が良く無いと釣れないと言った印象が強い釣り方ですが、むしろ逆で水面を使うことで簡単にバスを騙すことが可能です。
間違いなく言い切れるのが、トップで釣るのに1番簡単なジャンルはポッパーです。理由は小さなサイズに反してアピールが大きく、寄せて見させてバイトに持ち込む事が簡単だからです。今回は、そんなポッパーの中でも使いやすく入手しやすいお勧め4選+@を紹介します。
目次
使う条件とタイミング
どんな状況の魚に有効か?

5月中旬を過ぎると徐々に魚のレンジも上がり表層への意識が強まります。ですが、5月はスポーニングの最盛期であり、スポーニングを終えた個体も増えてきますが、基本的には早い動きに反応しません。レンジが中層より下ならノーシンカーやジグヘッドワッキーなどが有効ですが、ポッパーは表層で止めて誘う続けることが可能です。
他のトップとの使い分け

ポッパーは他のトップに比べて以下の点に優れています。
・サイズが小さく食わせに長けている事
・アピールが強く広範囲や深い場所のバスを誘える事
・一箇所で粘れるためアフターや水温低下で弱ったバスでもバイトを取れる事
ポッパーだけは水質がクリアでも濁っても通用し、かつ狙った場所からバスを引き摺り出せる他にない特徴を持ったルアーです。念のため他のトップとの使い分けをまとめてみます。
ポッパー | 一箇所で粘れる。水質は問わない |
ハネモノ | ポッパーより早くサーチ可能、クリア向け |
ノイジー系 | 濁ってハネでもアピールが足りない時 |
ペンシル | クリア気味で早い動きが効果的な時 |
バズベイト | 濁って早い動きが効果的な時 |
使うタイミング
最もトップの中で釣りやすいポッパーですが、とは言え状況がトップに向いてないと釣れません。基本的には5月〜8月の暖かく風の弱い日が候補ですが、具体的には
・トップに最適
水温上昇、暖かく蒸し暑い、風が無い、曇りや小雨の日
・トップに不向き
水温低下、寒い、爆風、大雨の日
と分かれます。とりあえず暖かくて風が弱ければ投げてみましょう。
基本的な操作方法

ポッパーは簡単にアクションを加えられるルアーです。基本動作は1ジャークの後はひたすら待つだけです。この待つ事が最も重要で放置だけでもバイトが取れます。
まずはキャストして着水後、少なくとも10秒は待ちます。よく着水の波紋が消えるまで待てって言われますが、本当にその通り。深い場所から誘いたい場合、20〜30秒待っても問題ありません。
続いてジャークする事で大きな音を発生させます。ポッパーのカップが水面に当たる事で音が出ますが、10秒以上は待たないと糸が水面より下に沈まないので音が鳴りません。音を鳴らした後はまた10秒ほど待ちます。以降は繰り返しです。
その他、連続ドックウォークやトウィッチと言ったアクションも有りますが、ルアーごとに向き不向きが有りますので個別ルアーの使い方で紹介します。
【危険】早合わせはルアーが自分に飛んでくる
フッキングについて、バイトが見えるルアーのためバイトの瞬間に合わせたくなりますが早合わせは厳禁です。特に縦方向にフッキングするクセのある方は要注意、スッポ抜けてルアーが自分に襲い掛かってきます。バイトが見えれば一旦ロッドを倒してスラックを巻き取り、必ず横方向に合わせましょう。これでスッポ抜けても自分にルアーは飛んできません。
ナイロンラインは必須?
近年ではフロロを想定したポッパーも増えては来ましたが、基本的にはナイロンラインが推奨です。フロロの場合、ラインが重過ぎるためポッパーが水面でアクションせず沈む事も有ります。フロロの場合には専用のポッパーしか使わない方が無難でしょう。
お勧めポッパー
ここからは私のお勧めポッパーについて紹介します。各ポッパーの性能は以下の通りです。5点を満点として書くポッパーの性能を表に纏めてみました。次に各ポッパーの特徴を紹介します。
バイト数 | デカバス率 | 着水バイト率 | フロロ対応度 | |
スティーズポッパー70F | 3 | 4 | 4 | 5 |
POP-X | 5 | 2 | 5 | 0 |
POP-MAX | 2 | 4 | 3 | 0 |
ラウダー70 | 3 | 4 | 0 | 5 |
プロップダーター | 4 | 4 | 1 | 1 |
スティーズポッパー70

ザ、オールラウンダー。ポッパーでやりたい事が全て可能で1ジャークからのロングポーズも問題無し。浅いエリアでは連続ドックウォークも可能です。着水バイトも狙えるため、個人的には最強ポッパーと思っており、悩んだら、とりあえずスティーズポッパーで間違い有りません。フロロカーボンラインにも対応しているため非の打ちどころがありません。
唯一の懸念はアピールが大き過ぎる点で、淀川のように広範囲から寄せる必要があるフィールドには適してますが、ワンド内のピンスポットや野池、アベレージが小さいフィールドでは60以下のサイズが適しています。私はこの用途をPOP-Xでカバーしているのですが、フロロラインのベイト1本で釣る際には60と70の使い分けがベストでしょう。
フックについては純正でも悪くは有りませんが、私はがまかつのトレブルSP-Mの4番に交換しています。トップの様な基本的に根掛からないルアー向けで、掛け重視のフックです。
POP-X

もはや語る必要も無いくらい有名なポッパーで、最も簡単にバスを釣れるトップルアーで間違いありません。アクションは1ジャークでも問題有りませんが、個人的には2〜3回のトゥィッチと5秒以上のポーズを繰り返し、虫やエビのような動きを演出します。夏の朝一なんて釣れない方が難しいほどの破壊力、投げて放置だけ釣れることもあります。ハイシーズンになるほど子バスのバイトが増えますが、他のポッパーでの反応が悪い際にPOP-Xでフォローを入れるとあっけなく釣れたりもします。
ただ、欠点も有りフック交換が必須である事とフロロに全く対応していない事です。まずフックですが、純正では刺さりにくく曲がりやすいため話になりません。加えてフック重量が軽過ぎるため、同じ6番サイズでもピアストレブルのような太軸に変えるとルアーが沈みます。交換にはがまかつのトラブルRB-Mナノスムースコートの7番が個人的にはベストで子バスのバイトでも大抵フッキングに繋げてくれます。
POP-MAX

子バスなんて不要、デカバスのみ釣りたい人向けのポッパー。特徴はPOP-Xと同じですが、存在感もアピールも大きいため、夜明けや夕方の暗い時間、濁ったり風が吹いているタイミングだけPOP-MAXを使うのも有りでしょう。見た目の大きさの割にアクションは控えめで広範囲から呼び寄せるより、近くにいるデカバスのみ仕留めるイメージが適しています。
難点がフロロに対応していない事。こんな大きなルアーのくせにフロロではルアーが沈み水中ドックウォークしかしてくれません。ナイロンの専用タックルが必要になります。フックも良いとは言えず、私はがまかつのトレブルSP-Mナノスムースコートの4番に交換しています。
ラウダー70

OSPには珍しい特化ルアーでジャークによる強烈なポップ音でバスを広範囲やウィードの中から誘き出すのに最も有効なポッパーです。ナイロンでの使用方法も紹介されていますが、それならスティーズポッパーの方がよっぽど優秀。ラウダーは糸を沈め、カップを全力で水面にブチ当てることによる爆音で呼び寄せましょう。水面に突き刺さるように着水するので着水後のバイトは全く期待できませんが、そもそも深い場所、ウィードエリア、濁り、波立った状況で広範囲からバスを呼ぶルアーのため気にする必要は有りません。
おそらくウィードの多かった時代の琵琶湖を想定して作られており、OSPルアーには珍しく純正フックの刺さりも良く、太軸で問題有りません。針先が鈍ればイチカワのRCカマキリ5番に変更しましょう。
プロップダーダー

ポッパー紹介のクセに登場した場違いなルアーですが、私はプロップダーターを巻物で無くポッパーと同じ様に使います。アクションはPOP-Xと同じ2〜3回のトゥィッチ、2~3秒ほど待ちます。POP-Xとの違いはポッパーはエビや虫を意識したバスに有効ですが、プロップダーターは小魚を意識したバスに有効な点です。そのためバイトも強烈で、ポッパーはハフっと静かなバイトが多いですが、小魚を追い回すフィッシュイーターの猛烈なアタックが見れます。
ペンシルよりは遅いものの、比較的早いテンポで誘うためラインを上に捌くなどすればフロロでも対応出来なくは有りませんが、基本はナイロンです。
メガバス純正フックの駄目さは既に書きましたので、何も言わず、がまかつトレブルRB-Mの7番に変えましょう。
フェザーフックの作り方


フェザーフックは必須では有りませんが、移動距離を抑え、一箇所で長くアピールでき、止めてる間にも誘い続けることが可能です。止めることの多いポッパーにはあった方が良いでしょう。
作り方は簡単で糸と羽さえあれば工具も不要。3枚の羽を巻きつけ、100均の液状瞬間接着剤を染み込ませれば出来上がり。乾くまで数時間は触っちゃダメですよ。
相性の良いタックル

正直に言うとポッパーはロッドを選びません。ジャークやトゥィッチの回数が少ないので、ロングロッドでも対応可能です。ただベストを求められるとトップにはショートロッドでナイロンラインです。私は以下のセッティングです。
スコーピオン1581FF-2
ジリオンSVTW HL(ギア比6.3:1)
リーダー:GTR 20ポンド 15m
メイン :オルトロスPE 2号 50m
このリーダー15mと言うのがキモで、これ以下だとドッグウォークアクションが出にくく、つんのめった動きになります。一方で20ポンドは飛距離の妨げになるため、ギリギリの線が15mです。
まとめ
今回は最も簡単に釣れるトップ系ルアーとしてポッパーを紹介しました。ポッパーで釣るための方法として
・着水後10秒は待つ。
・ジャークやトゥィッチのアクションを加え10秒待つ
・バイトが出ても早合わせせず、待ってから横に合わせる
と、とにかく待つ事が需要な釣り方です。ですが、朝一のタイミングを逃した状況でも、バスが我慢しきれずバイトに持ち込める唯一無二のルアーです。使っている人が少ない今こそ効果的ですので、是非試してみてください。